千駄越


寄り集まった猿田彦大明神などの石仏

千駄越は野比と久里浜を結んだ丘陵越えの道です。
かつて野比の沿岸地帯では、漁業と農業の兼業が多かったといいます。
痩せた土地を耕すために野比の農民達は、毎朝、久里浜の町から千駄越を越えて
肥桶を運んだといいます。 <*1>

現在、丘陵はトンネルでうち抜かれ、頻繁に自動車が通過していきます。
新道脇には巨大な火力発電施設が聳えています。
旧峠道と思われる道の傍らに、石仏が何点か寄り集まっていました。
かつては往来の人々を見守っていたことでしょう。

*おまけ*  尻摺坂(しりこすりさか)


尻摺坂バス停

同じく野比と久里浜を結ぶ道に尻摺坂があります。
現在、交通量激しい国道134号線の道です。

ユニークなネーミングの坂道です。
尻を道にこすりつけるほど、急で険しい道であったといいます。
たしかに実際も急勾配の難所です。
この道を避けるため、上記の千駄越が頻繁に使われたともいいます。

<*1> 『三浦半島の観音みち』 辻井善彌 有峰書店