『静岡県のとうげ』 金子昌彦・西畑武 自費出版 1993年

路を攀じて峠に着いて、人は何を感じたのであろうか。
未知の土地に対する不安であったかも知れない。
また、あとは下るだけの古里恋しの情(こころ)であったかも知れない。
峠で一服することもあり、木陰のお地蔵さんに手を合わせることだけの場合もあり、
駈け抜けるように越えたこともあったであろう。
峠をはさんでの彼方(おち)と此方(こち)は、敵方であったり通婚圏であったりした。
障壁としての役割と交流としての働き、峠は常に二面性をもっていたと言えよう。
その時々の時代の流れの中で、峠は越える人を迎えたり通う人を拒んだりしてきたのである。 (本文より)

1・戸田峠 2・吉奈峠、南無妙峠、持越峠 3・蛇石峠 4・婆沙羅峠 5・二本杉峠(旧天城峠)

6・戸塚峠、片瀬峠 7・縄地峠 8・国士越 9・柏峠、冷川峠、伊東峠 10・亀石峠

11・箱根峠 12・湖尻峠(深良峠) 13・乙女峠(御厨峠、御留峠) 14・足柄峠(地蔵峠) 15・籠坂峠(加古坂)

16・割石峠 17・地蔵峠(金山峠) 18・桜峠 19・十里木越 20・割石峠

21・樽峠 22・薩タ峠 23・地蔵峠 24・安倍峠 25・転付峠

26・大日峠(辞表峠) 27・釜石峠 28・檜峠 29・宇津ノ谷峠、蔦の細道 30・日本坂

31・佐夜の中山 32・中代峠 33・引佐峠(丈ヶ峠) 34・風越峠 35・中山峠

36・本坂峠 37・陣屋峠 38・黒松峠 39・山住峠 40・青崩峠