滝の坂峠


峠の庚申塔

 交通量の激しい県道脇に、ひっそりと峠道が残っている。
路傍には寛文年間の刻銘のある庚申塔が佇む。

この峠道は、古代の東海道で、日本武尊の東征の道とされる。
日本武尊は滝ノ坂峠を越えて走水から上総国へ渡ったという。

開削時に滝のような水が流れ出たことから「滝の坂峠」、
あるいは「滝の台峠」と呼ばれるようになったらしい。

南方の高台には湘南国際村なる箱モノ開発がなされ、
周辺の環境は一変したが、庚申様は何事もなかったかのように、
峠を吹き抜ける風に身を任せている。

【参考文献】 『かながわの峠』 植木知司 かもめ文庫