打越峠


厚木市設置の峠の標柱


峠は三叉路?を形成している

厚木市の北端、国道412号線の平山坂、その東の沓掛坂、さらに東に位置しているのが打越峠です。

峠は厚木市の荻野地区と愛川町の海底地区とを結んでいます。
通常イメージされる山や尾根を越える峠の印象とは異なり、
中津川の流れに侵蝕された河岸段丘を越える坂道といった趣きです。

厚木市の設置した峠名の標柱には以下の文面が刻まれています。
  「荻野の最北端であり、愛川町角田の海底地区に通ずる古い道で
                  途中には天狗が出たと伝えられる<逢わずの森>がある」

昔は天狗が闊歩していたらしいですが、
付近には八菅神社、半増坊勝楽寺、経ヶ岳、華厳山などの修験の地があり、
峠を越えた山伏が天狗と間違えられたのではないでしょうか。


海底への道


馬坂の標柱と野仏

道の状態は良好で、よく踏みしめられた幅広の道です。
岩を砕いたような場所もあり、よく造作がなされています。

海底側の登り口には金毘羅様が祀られた小さな社があります。
また古木の根元には馬頭観音等の野仏が寄り添っています。
海底は紙の産地で、昔は「海底紙」として広く流通していました。
出荷される海底紙の荷を積んだ馬の往来があったのかもしれません。

海底側には愛川町が設置した「馬坂」の標柱があります。
坂の頂きが「打越峠」で、坂自体の名前は「馬坂」なのでしょうか?

そもそも「打越」と呼ばれていたのかも疑問です。
「打越」だけで意味を成すからです。

ちなみに、峠の東、中津川カントリークラブ付近には「道峠」という字名があります。