ポップスエヴリデイ(00年2月)



00/02/29

「八ツ墓村」

市川崑96年作品。これはあまりよくないですね。豊川悦司の過剰な演技が
ハナについて最後まで楽しめませんでした。浅野ゆう子も全然金田一シリ
ーズのヒロインという感じがしないし。取りあえずこれで市川崑は打ち止め。


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00/02/28

「四十七人の刺客」

市川崑94年作品。忠臣蔵の「新解釈」なんてそれこそ無数に存在する
ので今更この程度ではそれほど驚きませんが、それでも浅野内匠頭が
吉良上野介に対して刃傷沙汰におよんだ理由が最後まで明らかにされ
ないいう趣向は少し変わっていますね。ただこれまでの作品に比べて
ストーリーテラーとしての迫力みたいなものが全然感じられなくて、
とても「薄い」印象を受けました。多分明後日くらいにはストーリーを完全
に忘れているかもしれません。「人工的な映像美」の方は相変わらず健在
なんですけどね。もともと原作がつまんなかったんでしょうか。


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00/02/27

「帰って来た木枯し紋次郎」

市川崑93年作品。なんだか少し画面の感じが古めかしい気もしますが、
これはなかなか格好いいヒーロー映画。きっとテレビシリーズをかなり
忠実に再現してるんでしょうね。たしかテレビ版もビデオで出てたはず
ですがそれも見てみようかな。それにしても中村敦夫シブイ。楊枝が
メチャ長い。上條恒彦が歌う主題歌も高揚感満点で最高です。小室等
の曲って初めて聴きましたが結構良さそうな人じゃないですか。割とレコ
ード安く売っているのをよく見かけるのでこれも今度チェックしてみよう。



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00/02/26

「天河伝説殺人事件」

市川崑91年作品。金田一シリーズで極限まで突き詰めたミステリー映画の
世界をさらにどう発展させるのか興味津々で観たんですが、いきなり「犬神
家の一族」に逆戻りしたような2時間ドラマチックな作品になっていてガッカリ
しました。しかもまたまた岸恵子が犯人役だなんて。極端に短いシークエンス
を積み重ねて畳み掛けるような編集はスピード感があって好きなんですが。
少しテンションが下がったかな。


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00/02/25

「トラベリング・ウィルベリーズ」

のセカンドアルバム「ヴォリューム3」を聴きました。ファーストはまだ聴いて
ないんですけど、早急に入手しなくては。と焦りを覚えてしまったくらい良か
ったです。マージービート風の美メロが炸裂のフォークロック満載盤で、
やはりインディー系ギターポップバンドの鼻歌メロディとは全然クオリティ
が違いますよ!大物ミュージシャンがただ集まってセッションした、という
感じの手ぬるいサウンドを想像して今までノーマークだったのが悔やまれ
ます。


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00/02/24

「つる」

市川崑88年作品。主演は吉永小百合。いわゆる「鶴の恩返し」をヒネリを加
えずストレートにやっています。それにしても鶴が機織りしている姿というの
は実写で見るとずいぶん異様なものですね。哀切な愛の物語が一瞬にして
怪異譚になってしまいました。ところで今回は石坂浩二は出ないのかと思っ
たら、なんとナレーターとして登場。ロッド・マッケンの朗読レコードの日本語
版でポップスファンにはお馴染みのあの声で結構ナイスなナレーションを聞
かせてくれてます。

 
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00/02/23

「竹取物語」

市川崑87年作品。いやー驚きましたね。「かぐや姫」がこんなに面白いなんて。
結末が分かっていてもこれだけドキドキできるということはやはりテンポや編集
が良いからなんでしょうか。もう完全に職人芸と言う感じで、今後この監督は面
白くない映画なんて絶対撮らないんじゃないかと思いましたね。あ、でも結末が
分かっていると言っても最後の「月からのお迎え」シーンは相当強烈なんで心の
準備が必要ですよ。
あと、主演の沢口靖子はまあイイとして石坂浩二や中井貴一、岸田今日子と
いった市川映画のレギュラー陣が本気で「かぐや姫」をやってる姿にとりあえ
ず感動しました。



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00/02/22

「マイク・ウェストブルック・コンサート・バンド」

の「MIKE WESTBROOKS'S LOVE SONGS」('70)が再発されました。
あの超高値な高嶺の花アルバムをこうして聴ける日が来るなんて夢の
ようです。全国のびんぼうなブリティッシュ・ジャズ・ロック・ファンの皆さ
ん、ともに喜びを分かち合いましょう。しかしこのアルバム、良いなんて
もんじゃありませんね。死ぬほど良い、というコトバですら追いつかない
ほどの良さ。いわゆるジャズロックという言葉からイメージされる実験性
と歌詞はないけどラブソングとしかいいようのない甘く切ないメロディが
一体となったこのお洒落で格好いいサウンドよ、ああ!果たしてこれに
夢中にならない人なんているんでしょうか。


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00/02/21

「プレイ・ザット・ファンキー・ミュージック」

でお馴染みのワイルド・チェリーのアルバムを聴きました。76年の作品で、
おそらくファースト・アルバムでしょう。ストレートなファンクナンバーが満載
の黒いアルバムですが僕としては「オリエンタル・ディスコ〜!」と言う感じ
のインストナンバー"Get It Up"やロマンチックなバラード"Hold On"といった
あたりがどうしても気になってしまいます。まあ、ファンクグループのスロー
ナンバーが美味だというのはある種定説になっていますから言い訳できる
かもしれませんが、こんなにソリッドなファンクナンバーを立て続けに決めて
くれているにも関わらず、お遊びでやっているようなディスコナンバーについ
反応してしまう自分というはポップスファンとして決定的にある種の資質に
欠けているんじゃないかとふと考えて悲しくなってしまいました。



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00/02/20

「映画女優」

市川崑87年作品。田中絹代の半生を映画化したもので主演は吉永小百合。
とにかく熱い映画で、見ていてメチャクチャ燃えました。女優・田中絹代の情
熱と創成期の日本映画界のもつ熱気が一体となって画面が強力なパワー
を放出して最初から最後まで全くテンションが落ちない傑作です。ラストシー
ンには本当に震えがきました。またストーリーに絡めながら実際の映画フィ
ルムを交えて日本映画の歴史を解説しているのでこれから日本映画を勉強
してみようという、僕のような映画ファンには持ってこいの作品でもあります。
しかし、「雪之丞変化」の山本富士子といい「おはん」の大原麗子といい市川
映画に出てくるこういう男勝りで姉御肌の女性像は素晴らしく魅力的ですよね。


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00/02/19

「ケニー・ランキン」

の77年作「ケニー・ランキン・アルバム」というのを聴きました。衣擦れのような
ストリングス・サウンドに胸が締め付けられる思いがします。雨の日には誰にも
会わずに一人でこんなレコードをかけて過ごしていたいですね。
でも実際雨の日が来てもきっとこのレコードのことなんか思い出しもしないんだろう
なと思うとますます切ない気持になってしまい、ランキンの朴訥としたヴォーカルが
いっそう胸に沁みてきました。


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00/02/18

「ビルマの竪琴」

市川崑85年作品。56年版をあまり面白いと思わなかったのでこのリメイク版
はほとんど義務感だけで見たようなものですが、今回は画面がとても明るい
せいか話の流れが掴みやすく、ああ、このセリフはこういうことだったのかと
納得する場面が結構ありました。主演は中井貴一ですが石坂浩二が今回も
重要な役で登場、この人は完全に市川映画のレギュラー出演者と化していま
すね。


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00/02/17

「おはん」

市川崑84年作品。いきなり五木ひろしの歌う主題歌が流れて面食らいましたが、
やはり、これも相当面白いオハナシで、女房を捨てて芸者のヒモになった男が
結局女房とヨリを戻し、愛人に隠れて密会をする、という倒錯したプロットが最高
です。石坂浩二扮するダメ男(しかしモテる)と吉永小百合と大原麗子が演じる
対照的な二人の女性の微妙な関係を丁寧に描いて、小粒だけど印象に残る作品
になっています。


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00/02/16

「21 AT 33」

というエルトン・ジョンの80年のアルバムを聴きました。安心して聴いていられる
ポップスと言う感じで万人にオススメできるサウンドです。先鋭的なサウンドも
聴いた瞬間に胸がドキドキするような凄いメロディもこのアルバムにはありませ
んが、しかし我々常識人が生活のBGMとして何度もプレイヤーに載せるべき
なのは、むしろこういうレコードなのではないかという気がしました。10年後にふと
このアルバムを聴いたとき、ひとつひとつのナンバーに染み込んでいる過去の様々
な思い出に思わず涙ぐむ。そんな場面がありありと目に浮かんで僕は懐かしいよ
うな照れくさいようななんだか甘酸っぱい気分で胸がいっぱいになってしまいました。




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