なんと、今年ももうK-1が開幕ですよ。
さて、アンディ・フグを失った新世紀のK-1だが、今年はどうなるのか。新世代と言われていたミルコ・クロコップとシリル・アビディはすっかり定着し、またしてもメンバーにマンネリ化が見られるようになった。もっともっと新しい選手が出て来て欲しい。今年、石井館長はマイク・タイソンをK-1の舞台に上げたいようだが、どうなんかなあ。メチャクチャ金かかりそうで、入場料が高くなりそうだ。そのうち、テレビ放送もペイパービューになるのでは。個人的にはタイソンが上がることにはあまり興味ないので、そんな銭があればマイクはマイクでも、マイク・ベルナルドみたいなローカルだけど強豪!という選手を引っ張ってきて欲しい。
そんな不安を抱えながら、「K-1
グラディエーター」を見た。う〜ん。なんと言ったらいいのか・・・。
まず、アビディ対グレート草津。アビディは草津を舐めすぎ。その証拠にろくな稽古をしてこなかったようで、腹まわりにゼイ肉がついていた。初登場したころのアビディは、ほとんど腹回りに無駄な肉がなかった。稽古をサボった証拠だ。そして、1Rからガードの上からがむしゃらに打ちまくってスタミナロス。おかげで草津は最後まで立っていられたし、ジャッジの一人からポイントまでもらったくらい。草津にとってはいい自信になったかもしれないけど、こんな試合を見せられた観客が可哀想。
続いて中迫対グラウベ。どちらもハートの弱い選手で、そのために成績がまったく上がっていない。今回、グラウベが勝てたのは、空手家の中迫が相手だったからで、これがまたパンチのうまいボクサーとかだったら、例によって恐怖心を起こして負けていただろう。しかし中迫にグラウベを追い込むほどのテクニックもハートもなかった。その上、中迫はグラウベをなめていたのではないか。そんな消極的な攻めに見えた。相手は言ってみれば他流派の選手なんだから、負けたら恥だとくらいに思わないとダメだ。それに、空手家だったらあの蹴りはかわさなきゃダメ。キックボクサーがブラジリアンキックを食らうのはともかく、空手の世界では割とポピュラーなあの蹴りを食らっていては情けない。審判もそんな中迫にカツを入れるべく、試合を続行させたらよかったのだ。引き続き、こんな試合を見せられたファンがかわいそう。
続いてレコ対ユルゲン・クルト。レコもこんな相手に負けているようでは、いつまで経ってもKの舞台で一流にはなれない。クルトは技が荒っぽく、雰囲気はマット・スケルトンに似ている。パワーがあって確かに強そうだが、あんまり見ていて楽しい選手ではない。引き続きこんな試合を・・・以下略。
セフォー対マイケル・マクドナルド。セフォーは色物ファイターに見られがちだが、本当はかなり強い選手だ。ただし、ボクシングルールでなら。あまりキックはうまくないし、カットもうまくないので、キックのうまいホーストのような選手が相手だと分が悪い。しかし、マクドナルドみたいなボクサータイプなら話は別。予想した通りの結果。セフォーのよさは、パンチにパワーとスピードがあること、そして何よりもハートが強いことだ。いつもニヤニヤしているのでハートが弱そうに見えるが、追い込まれてもニヤニヤできるこの選手のハートの強さは、間違いなく一流だ。そしてパンチがダイナミックなので、K.O.シーンがきれいに見える。そんなもんかな。ただ今回は、実力の差がありすぎて面白くなかった。もう少し駆け引きがほしかった。入場料の元が取れる試合ではない。
ペタス対P・ヴァルガ。最後のK.O.シーン、痛そうでしたねえ。ローキックでダウンを喫したことのある人なら分かると思うんだけど、ローが効いていると、カットした足に蹴りが当たっただけでも、かなり響くのだ。結果はペタスが勝ったけど、ペタスも中盤はパンチを効かされて大劣勢。ペタスの弱点は、押し込まれて亀になったときに、下を向いて棒立ちになってしまうことだ。ちゃんとフグのように、亀になりながらも頭を振って逃げないといけない。今回はなんとか勝ったが、ガードの上からでも効くパンチを打つバンナやベルナルドが相手では、現状ではまだ勝てないだろう。奮起を期待します。押忍。ヴァルガがヘボくて、面白い試合ではなかった。入場料金以下だ。
ミルコ対アーツ。アーツはもともとスピードのある選手じゃない。パンチからの右ローキックでリズムをつかみ、勝負どころで膝、右ハイを出すのが、アーツのパターンだ。今回はミルコの速いリズムになかなか自分の試合がさせてもらえず、一方のミルコもアーツのパワーを警戒してスローな仕掛け。ミルコはあまりコンビネーションのうまい選手ではなく、どうしても単発になってしまう。揚げ句の果てにはホールディングで注意を取られ、見ているほうもやっている方もストレスのたまる試合だった。アーツの実力に陰りは見られないので、この2人はほかの選手となら、好試合をするだろう。が、どうもこの2人の試合に限って言えば、組み合わせが悪いようだ。できればグランプリでは見たくない試合だ。結果はミルコが勝ったが、見ていて全く面白くない試合だった。入場料を払った観客が可哀想。
今回のメインイベント、バンナ対ベルナルド。やはりこの2人しかいない。今年もこの2人、特にバンナに要注目だ。ベルナルドはえらく絞り込んできて、こんなに小さい身体でバンナとできるのかしらんと思ったが、いきなり1Rでバンナからダウンを奪った。しかも効かせたパンチは軽いアッパーカットだ。すごいぞ、ベルナルド。パンチのテクニックでは、今のK-1ではこの二人が抜きんでている。試合があんな結果になってすごく残念。もっとすっきりした結末を見たかったが、ベルナルドがバンナをK.O.した事実は事実だ。バンナは最後に食らった右フックで完全に目が泳いでいたし、あれはマイクの勝ちでいいと思う。ただ、あの結果は観客にいかにも失礼だ。
ちゅうような欲求不満の内容だったのだが、さて、これがどう繋がっていくのか。今月の格通だったと思うが、チャモアペットが「ホーストはメチャメチャ強い選手ではない。倒せるチャンスがあるのに、みんな恐がって攻めていかないだけだ」ということを言っていた。さて、今回の試合で、ホーストを攻め立ててくれるような期待を抱かせてくれる選手がいただろうか。まずバンナとベルナルドは間違いない。そこに続いてくるのが、やはりアーツとミルコということになるか。ただ、これまでホーストに完封という趣の負け方をしたミルコは除外したい。バンナとベルナルドとアーツか・・・。なんか、代わり映えしないなあ。それ以外の選手とは、なんか格が違うような感じだし。だってあ〜た。バンナのパワーとスピードを見れば、アーツやホースト以外が太刀打ちできると思いますか?思わんでしょう?はあ。なんかツマランなあ。