都井岬行(1)


鬼の洗濯岩にて。暴風による水しぶきでこんなことに・・・

 きちんと計画を立てて旅行に行くということが、まずない。大抵、発作的に思いついて出発する。だから交通手段は電車や車、バイクであることが圧倒的に多く、船や飛行機はまず使わない。出発時刻に制約されるのが嫌だというのも理由の一つだ。
 今回「都井岬の野生馬を見に行こう」と思い立ったのも、極めて発作的だった。会社の夏休みの日程がなかなか決まらず、週明けに突然、週末からの休みが決定。当初はどこにもいかずに県内の温泉でも行こうと思っていたのだが、大学時代の友人Wが宮崎県で働いていることを思い出し「そう言えば宮崎には馬が放し飼いにされている場所があったはず」と思いついて、急に友人Wに電話。行くことにした。出発の前日に決めたので当然、航空券は規定料金で買うことになった。往復で36600円。格安航空券を使えば、往復で6000円は安くなる。突然決めたことなのでしょうがないといえばしょうがないが・・・。



 競馬が好きだが、馬を見ること自体も好きだ。馬は基本的に何を考えているのか分からない動物で、何か憂鬱そうな顔をして遠くを見ていることもあるし、意味もなく興奮していることもある。おそらく馬にとっては憂鬱な気分になる何かがあったのだろうし、興奮するに足りる十分な理由があるのであろう。が、人間、少なくとも私には理解不可能だ。理解不可能な動物を見ていると多くの発見があり、次々とわき出す謎があり、興味が尽きなくて良い。まあ理由付けをしてみればそんなところなのだが、とにかくそんなことで(?)都井岬の野生馬を見に行くことにしたのだ。



 旅行に行くときは必要最低限のものしか持っていかないようにしているが、今回は粉飾な気分(笑)になってしまい、荷物が多かった。カメラ。旅行には小さくて便利なR1-sを持っていくことが多いが、今回は都井岬まで行って馬を撮るのだから、やはりNew FM2/Tを持って行かねばなるまい。これを持っていくだけで、カメラバッグが一つ増えてしまう。ウクレレ。どうせ南国まで行くのならば、南国の浜辺で思う存分ウクレレを弾こう!とウクレレを持っていくことにした。この時点では、まだ天候に楽観的だった。ウクレレは軽くて小さいが、それでも荷物が一つ増えることに違いはない。友人Wが「温泉に行こう」というので、念のためにツッカケも持参。着替え関係のナップサック一つに、ウクレレ、カメラバッグ一つ。私の旅道具としては異例の多さだ。二泊三日程度の旅行なら普段はナップサック一つで行く。



 6日は午前9時に目覚めた。本当はもっと早い時間の飛行機で行くつもりだったのだが、ちょうど良い時間の午前中の飛行機が満席だったのだ。結局、午後1時45分伊丹発の飛行機になったのだが、おかげで朝、ゆっくり寝ていることが出来た。朝食にアイスコーヒーを一杯。手早く身支度、戸締まりをして、午前11時に出発。高田市駅まで歩く。自転車で行けばいいのだが、駅前の駐輪場に預けると結構な費用を取られるので、歩いていく。途中で航空券を忘れてきたことに気付き、引き返す。暑いなか歩き回ってとことん嫌な気分になるが、これから休日なのだ!と気を奮い立たせて航空券を回収。予想以上に時間を食ってしまったので、大急ぎで(それでも歩いて)駅まで行き、ちょっと贅沢をして特急に乗る。快適。あべの橋まで30分。空港行きバスのバス停の場所がわからなかったので、近くにいたバス会社のオッチャンに聞いたら丁寧に教えてくれた。着いたらちょうどバスが到着。30分に1本しか来ないので、これに乗りそびれたら予約した飛行機に間に合わないところだった。バスは大いに混んでいて乗れるか心配だったが、滑り込みで乗れた。なんともラッキーだ。この旅は、最後までこのラッキーがつきまとうことになる。

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