津南には熊も出る。その熊が例年、好んで襲うハチ蜜が秋山にある。健康食関係の雑誌が採り上げる前に、ここで先に紹介しておこう。
養蜂業を営んで40年になる阿部さんは、秋山郷・前倉にハチ蜜店を出して17年になるという。萌木の里を後にし、しばらく上って行くと、きついカーブを上がった所にあるお店が生蜂園だ。日によっては数匹の元気なミツバチ達が出迎えてくれる。主な蜜はアカシア、トチ、リンゴの3種類。中でもお薦めなのがトチ蜜だ。
トチノキは初夏の頃、白く小さい花の集まりを付ける。開花は10日間ほど。蜜の美味しさは熊のお墨付きである。試食も出来るから、三つの味を比べる事も可。一度食したら、スーパーのハチ蜜は食べられないかも知れない。
作り方は昔ながらの遠心分離器にかける方式。添加物はいっさい使っていない。以前、知人に紹介したら、毎回帰省の度にリクエストされるので、教えなければ良かったと後悔したほどである。その人は朝食のパンに付けるのだそうだ。その他のハチ蜜を使った調理は、お店の人に尋ねてみるのも良いと思う。
中津川渓谷で取れるトチ蜜
残念な事にココでしか手に入らない。観光物産会館やとちの実館でも取扱っていないから、秋山郷を訪れた人だけが、この味にありつけるのだ。
平成秋山記行は蜂蜜店から
生蜂園のお母さん、阿部幸子さんは秋山郷の習俗や食生活を歳時記風にまとめたルポを出版している。「秋山郷・津南発、ふるさと記行」信越文彩舎がそれだ。平成3年から津南新聞に5年間にわたり26回連載したものと、新たに4編と現在の様子を加筆している。取材には地元の人々60人にも及ぶと言う。全編をとおし優しい筆者の目が感じられる記行文に仕上がっている。秋山ファンなら一度は読んでおきたい一冊だ。各ページに一枚、写真や地図、イラストもあって楽しめる。定価税込み 840円。
※書籍の紹介は津南新聞をはじめ、新潟日報の夕刊(98/9/30)一面カラーで大きく取上げられた。10/10に津南に行ったおり生蜂園にたちよった。新聞に出た事などを話すとお母さんは大いに照れた。記念に著書にサインをお願いするとまた照れた。傍にいらした御主人も、にこにこ顔で大変嬉しそうであった。初版本は2千部。一割が献本。初版本狙いなら、今のうち!
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