イタチ

 またやられた。これで五匹目だ。つなんの庭にはタネと呼ばれ、除雪も兼ねる小さな池がある。この冬、タネに棲む60cm級の鯉三匹を含む五匹が何者かに獲られてしまったのだ。庭の一角で食い散らかされた残骸が見つかり、何か獣の仕業だとわかった。鯉に話しかけながら餌を与えたりと、可愛がってきただけに両親は大変残念がっていた。当初、猫にやられたと思われていた。しかし時折姿をみせる野良猫では、60cm級の鯉を仕留めるにはかなり無理がある。猫は水に濡れるのを極端に嫌うし、今まで泳いでいる猫を見たことが無い。こんな悪さはイタチの仕業ではないかと思われた。だけどいまどきイタチなんて見かけないし、半信半疑だった。もしイタチだとしても、いったい何処からやって来るのだろう?憎っくきイタチめ!・・とはいえ、相手は野生の獣。そう易々捕まるわけが無い。泣き寝入りとはこの事である。そんな冬の出来事も雪解けと共に忘れかけた春四月、事件が起こった。
The image of weasel. 裏庭のイタチどん その日、母が庭に出て草花に水くれをしていた矢先、地震があったのだ。何かが倒れる音がすると同時に、大きな猫のような動物が驚いて飛び出したはいいが、そこには人がいる。あわてた方向転換で、何処かに体をぶつけながらも逃げていったという。やっぱりイタチだったなどと茶飲み話に花が咲いていたところ、今度は父が庭にイタチを発見する。それはデブ猫のようなイタチがカッと目を見開き、腹ばいになって構えていたという。その目には野生の気質が宿っており、恐る恐る棒で突ついてみたそうだ。微動だにしない。死んでいる。先ほどの地震の時に頭を何処かにぶつけたらしいのだ。天はよく見ていらっしゃる。五匹の鯉を食べつくした憎っくきイタチは、天罰が当りこのような結末になったのであった。

#庭木の雪囲いの中にイタチの棲家を発見。庭にイタチが棲んでいたこと自体不思議で、相当な好条件が整っていないと不可能。改めて懐の広い庭にビックリ仰天。庭に限らずイタチも棲める里山、そんな環境を守っていきたいものです。そのイタチがスマートな体型に修正され、剥製として保存される事となりました。
#イタチは剥製になっただけでなく、悪い子になるとイタチに食べられると、幼子には教材にも一役かうことに。
※この日の地震は、2000年4月7日 15時54分27秒、北緯37度 東経138度24分 上越地方を震源とする深度17km M4.1の地震であった。(新潟気象台発表)

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