水災害データの活用提案:(提案者鶴巻有一郎 07.11.5)
![]()
ハリケーン・カトリーナ高潮災害(2005.8.23−31)、インドネシア・スマトラ沖津波災害(2004.12.26)は、多くの人命を奪った災害であった。災害発生後2年から3年経過した今日その貴重なるデータは、様々な面で活用されているであろうと信じる。しかし、その成果は、一般人の小生まであまり伝わってこない。
ところで、水災害に係わっていたことのある技術者の一人として、小生ならば、次のようなことに活用したいと考えていることがある。
それは、このHPでもたびたび取り上げてきた「災害時の流水エネルギーと死者行方不明者数の関連」の研究に活用し、「温暖化による海面上昇時の世界の災害推算」の精度向上を図りたいと考えている夢がある。
筆者は、伊勢湾台風高潮災害記録を活用したことがある。その当時の家屋の構造・強度状態と今日のUSAのカトリーナ被災地域の家屋状況、インド洋津波被災地域の家屋状況とではそれぞれ異なっていると思われる。そして、その家屋の強度、構造の相違は、死者行方不明者数に大きく影響する要素であると考えている。それは、人はみなわが家に避難したり守ろうとするからである。家屋の流水エネルギーに抵抗する強度が弱ければその流失全壊率も高く、ひいては死者行方不明者数にも影響する。災害地域の小地域の家屋状況・被災状況のデータをこの三大災害について分析・併記すれば世界各地の家屋状態に対応可能な貴重なものとなろう。
すなわち、「流れの最大エネルギー」「家屋強度・構造」「地域の流失全壊率」「地域の死者行方不明者数」の関連である。
今日の災害流況シミュレーションにそれらのデータを活用することで「温暖化による海面上昇時の世界の水災害死者行方不明者数の推算」が可能になる。
これによって、死者行方不明者数の推算値は、無策の施政者であればそのような推算値が発生するが、住民との避難訓練・連絡網を常日頃から十分に練る施政者であれば、皆無にでき・皆無にしなければならない指標値なのである。
もし、このような提案に関心ある技術者・研究者がおられましたら是非活用いただきたいものである。また、このような研究がすでに行われていれば嬉しいのですが。
なお、ハリケーン・カトリーナ高潮災害記録の死者行方不明者数の内訳には直接的、間接的の分類がある。これは長期的な浸水期間の影響によるものであろうか、新たな展開である。
災害記録の参考HP
インドネシア・スマトラ沖津波のHP
http://www.adrc.or.jp/nationframe.php?URL=./view_disaster_jp.php&NationCode=360&lang=jp&KEY=789
ハリケーン・カトリーナ高潮災害のHP
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BC%8A%E5%8B%A2%E6%B9%BE%E5%8F%B0%E9%A2%A8