新田 隆三(80)
・私の勤務する信州大学農学部は標高770m、中央アルプスと南アルプスに挟まれた眺めのよい高原にあります。私は全国からお客様をお迎えするリゾート地のProfessor として、まずお迎えする側の雪崩防災教育に力を入れています。
・96年秋には松本で雪崩セミナーを主宰しました。97年9月末には京都で雪崩セミナーを主宰し、阿部幹雄氏にも手伝ってもらいました。3月には、オリンピックの会場となる白馬村で北アルプス広域消防署と地元スキー場と組んで、雪崩防災訓練をやりました。また、この秋からは、スキー場事業者の団体である日本鋼索交通協会が、雪崩防災に本格的に取り組むので、私ども雪崩教育屋に指導をお願いするといってきました。
・1973年12月に、当時北大農学部助手だった私が、手稲山で山スキー部現役相手に雪崩訓練をやったのが「実戦的雪崩学事始め」。以来、冬の週末をほとんど雪崩教育に費やして四半世紀も経とうとする今日、やっとスキー場の経営者側も雪崩教育の重要性を認識し、姿勢を変えてきたのです。
・さて、山登りは仕事の一環で、木曽駒ヶ岳(3000m弱)周辺に夏も冬も毎月登って います。この3年間、こうして高い裏山を登り続けた結果、結構体力と勘が戻ってきました。
・今夏は、北アルプス常念岳山小屋付近の、山岳林の故れ状況を調べる仕事もやりま した。発電機を常時動かしているため、その排気ガスが森林を枯らしている実態をみたのです。槍が岳を眺めながらおいしいコーヒーをすする快適な山小屋生活は、森林の犠牲の上に成立していました。
・さて趣味のピアノアレンジもだんだん腕前があがり、大学祭、学部主催のレセプション、学会の懇親会などで演奏を依頼されるようになりました。私のピアノはあくまでもBGM的なスタンダード、ポップスの心地よいメロディーを求めるもので、クラシック的な演奏とは縁遠いものです。山本幹雄先輩とススキノのピアノバーを訪れ、弾き語りをするなど、周囲が談笑しているところで弾くのが好きなのです。
・「雪の科学」の講義のときにもピアノを弾いたりで、山とピアノで明け暮れする感じです。「信州リゾート大学」の教官としては恥ずかしくない姿だと自負しております。 * * * * * * * * * * *