ハトのお兄さん
ある日、もう一人仲間がふえた。翼に傷を負ったハトだった。
だいぶ治ってきたので、もうすぐ空に放すらしい。

つばさくんは何やら落ち着かない。ちょっと怖がっているみたい。
止まり木からなかなか降りてこうようとしない。
ハトさんはちょっと大きいので、ゲージの中から出さないでおこう。
飛んでこられると、人間の方もびびってしまう。

ずっとゲージの中なので、ハトさんもそろそろストレスたまり気味。
翼をばさばさばたつかせ、軽くジャンプしている。
「ちゃんと飛べるだろうか?」確認のためゲージから出すことにした。

はじめ、なかなか出ようとしなかった。警戒しながら出てくると、しばらく
部屋をうろうろし、止まり木に向かってばっさばっさと飛んでった。
あわてたつばさくんは、急いで止まり木から逃げ去った。
お気に入りの場所をとられてしまい、ステレオの上でショックをうけている。

しかし、ハトさんがちょっと止まり木を離れたすきに、つばさくんが
一目散に飛び乗った!!

「おおっ!つばさえらーい!!」見てる私たちが興奮した。
けれど、ハトさんが戻ってくると、またもや飛んで逃げ去った。
「ああ〜、つばさあ.....。」

数日間一緒に暮らして、お互いだいぶ慣れてきた頃だけど、そろそろ空へ
放す日がやってきた。最期にあいさつさせておこう。

さようなら、元気でね。

「あの〜」

「・・・。」

「いろいろお世話になりました」

「元気でな。」