はちのこ

「つばさくんにおみやげ〜。」と、彼が片手に何か持って帰ってきた。
「えっ?!何それ〜〜!!!」私は強烈なショックを受けた。
それは、蜂の巣だったのだ。

「職場の近くに巣が出来ていて取り除いたんだけど、はちのこは
栄養あるからつばさくんのご飯にしようと思って。」
「え〜〜?! 蜂は大丈夫なの? 急に出てきたりしないの??」
かなり離れた場所から、同じことを何度もしつこく聞いた。

「大丈夫、大丈夫。はちのこと、さなぎしかいないから。」
彼はにこにこしながら、はちのこを取り出すのに夢中になっていた。
「ほんとに大丈夫なの〜?」遠くから、私は叫んでいた。

「あっ、はちのこがでたよ! あははぁ〜(^o^) まるまるしていて
まるで内山くんみたいだぁ〜。」と、彼はひとりうけていた。
「えっ、内山くん?」おそるおそる近づいて、横からのぞきこんだ。

「!!!」「何、これ、ちょっとかわいい〜(*^ ^*)」
生まれて始めて見るまるまるした物体が、ぷにゅぷにゅ動いていた。

「よし、つばさくんにあげてみよう!」と彼はいい、はちのこを
ミルの入ったお皿にいれて、つばさくんの目の前に差し出した。
つばさくんはじっと様子をみているが、お腹がすいてないのか
全く興味を示さなかった。

「まあ、そのまま入れておこうか。」といって、彼はまた蜂の巣に
取りかかっていた。「あっ、なんだかさなぎがぴくぴくしてる!」
「ええっ〜〜〜!!!」 後ずさりしながら私は逃げた。

「う〜ん、殻を破ってもうすぐ出てくるかも」と、にこにこしている。
「ちょっと〜、急に飛んできたらどうするのよ〜!」と何度も叫んだ。

「大丈夫、大丈夫。羽化には時間がかかるから」と、なんだか楽しそう。
「もう〜!本気で嫌なんだからやめてよ〜〜〜!!!」と私は切れた。
その剣幕に押されたのか、彼はしょんぼりしながら蜂の巣を
冷凍庫に保存した。

そして翌日、お皿を見るとはちのこが無くなっていた。
つばさくんが食べたのか?! 目撃者は誰もいない。
もしかしてまたはじき飛ばされて、どこかでこっそりさなぎになって
蜂になって飛び出してきたらどうしよう〜〜。嫌ぁ〜〜!!(T T)
・・・などと、密かに想像してしまった(^ ^;;;




蜂の巣

命名 内山くん

美味〜、うっとり・・・

ねえ、ちゃんと食べてくれたの?