土地家屋調査士 佐原事務所
  不動産の調査・測量・境界問題・登記

土地の境界とは
 ここでは境界についてご説明いたします。
 大きなところから考えると、まず・・・・

 国家間における支配力が及ぶ範囲を定める境界、すなわち「国境」があります。
 日本は島国であり、あまりなじみはありませんが、大陸などでは非常に重要な
 境界線ではないでしょうか。
 メディアなどで、紛争の火種になるということを耳にしますよね。
 例えば、「ベルリンの壁」「38度線」などなど・・。

 次に、一つの国の中で、都道府県や市町村単位の支配力が及ぶ範囲を定める境界、
 「県境」「市境」があります。
 「行政境」なんて言い方もします。
 道路を車で走っていると、「ここから愛知県」とか「ここから東京都」なんて標識を目にします。
 しかし、これは結構曖昧なもので、実際そこを目を凝らして見ても、
 国境に比べて「ここだ!」という
 境界線が目に見えた事はほとんどないような気がします。
 
 そして、個人間の支配力が及ぶ範囲を定めるものであり、
 排他的にその土地を支配する事ができる範囲を定める境界があります。
 この個人間の境界には、大きく分けると法律上、私法上の境界と呼ばれる所有権界
 公法上の境界と呼ばれる筆界と、ニとおりの境界があります。

 1.私法上の境界と呼ばれる所有権界とは・・
   土地の所有権の範囲を意味するものであり、隣接する土地の所有者間の合意で
   自由に決めることができる
所有権の土地に対する境目を意味します。
   この境界を訴訟で争う場合には、所有権確認訴訟を提起することになります。

 2.公法上の境界と呼ばれる筆界とは・・
  土地登記簿上の土地の個数の単位で、地番を付されて区画されたもの同士の境目を
  意味するもの(筆)であり、隣接する土地の所有者間の合意で
  
自由に決めることができないものであり、
  租税その他の公的権力の支配権が及ぶ範囲の土地に対する境目を意味します。
  この境界を訴訟で争う場合には、境界確認訴訟を提起することになります。

  これらは、明治初期の近代民法が確立された時期に、境界が創設されたものとなっています。
  明治2年に国に対して、「租税を支払う地主」を所有者として、個人所有権が認められ、
  明治5年に永代売買の禁止令が解かれ、土地に対する所有権という概念が発生し分割、
  売買が自由になりました。
  ここまででは、原則土地の検査や測量は行われていないため、
  官吏による境界の確認はされず、この時点では、所有権界のみが創設されました。

  その後、明治6年の地租改正で、一筆図の作成、提出が義務付けられ、
  測量や県の役人による民有地の所在が確認され、土地に番号が付され、
  祖図などに地番の界としての境界線が記載される事により筆界が創設されました。
  さらに、明治18年に再調査が行われ、現在法務局に備え付けられている
  「公図」(17条地図に準ずる図面)の元となっている図面が作成されました。

  所有権界は、当事者間で自由に決めることができますが、
  筆界については、「公法上の境界」と呼ばれる以上、新たに形成される場合は
  限定されてきます。
 1.分筆、合筆等の不動産登記法による登記官の行政処分
 2.土地改良、土地区画整理の換地処分
 3.裁判上の判決による筆界の形成
  となっています。
 


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