ゆ〜こ の Dungeon! 創作(1)
テレワークの向こう側
Anotherside of Teleworkers.
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−あとがき−
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ご主人様の足元で首輪を着けられ、鎖で繋がれて、お仕事中の足台に使っていただくこの時間は、私にとって特別の意味を持つひとときです。勿論、ご主人様の欲望を私の身体で満たしていただいたり、そのためにご奉仕したり……ロープや鞭で責めていただくのも大好き。でも、こうしてご主人様の日常の生活の中で、お仕えし、この身を捧げ尽くす自分を確認させていただく事はこの上ない喜びなんです。ここはご主人様のアパートメント。資料棚やコンピュータ、ネットワーク機器が完備した書斎です。モノトーンで機能的な、そしてどちらかと言えば無機質な印象を与えるこのお仕事部屋に、裸に近い姿でかしずく私の姿は恐らくとても異様で不釣り合いな感じでしょう。だから私も、このお部屋では少し遠慮が出てしまうのか、身に着けているものを総て取ってしまう事はどうしてもできません。ご主人様も、ここではそれをお望みにはなりませんし。もっとも、それは、ご主人様が女性の下着姿を見るのが大好きなせいもあるみたい。ご主人様は、照れてはっきりおっしゃいませんけれど、何となくそうとわかったので、私も下着のおしゃれにはとっても気を遣うようになりました。もともと人並みには(笑)、インナーに凝る方でしたけれど。今日も気合を入れて、とってもシックなセットを着けて来ました。お気に入っていただけたのが、背中を踏みしめるおみ足を通して感じられたので、とっても幸せ。お礼を申し上げたいのですけれど、今は馬に噛ませる「ハミ」のようなバイト・ギャグが、私の上下の歯を割って食い込んでいます。今は家具になりきれ、という事なのですね。両手は後ろ手錠にされているので、三つ指をついてお辞儀する事もできないのです。だから、精いっぱい瞳に感謝の気持ちを込めてお仕えします。
ご主人様は、ある総研系列のコンサルタント会社の代表取締役をしていらっしゃいます。今は、端末ディスプレイに向かってお仕事中。この業界にふさわしく、テレワーク体制がいちはやく取り入れられた今では、ご主人様は週に2回くらいしか都心のオフィスには出勤なさいません。このお住まいから、コンピュータ・ネットワークを通じてのお仕事が大半。これって「夢の勤務体制」に見えるかもしれませんね。でも、これまで通退勤に使われていた時間も、オフィスビルの「玄関」できっちり仕切られていた「プライベートなお時間」もお仕事に使えるようになったわけですから、ワーカホリック気味でもあるご主人様は、かえって働く時間が増えてしまったそうです。やろうと思えば、お食事をなさりながらでもお仕事ができるのですから、「モダンタイムス」という昔の映画みたい。さすがにそんな事までは、ご主人様はなさいませんが。でも、こうして私をお仕事中に足元に侍らせて、私の顔や背中の上でおみ足を休ませたり、時には乱暴に踏みつけたり髪を引っ張って憂さ晴し(苦笑)をなさる事は大好きなのだそうです。私もそういう風に使っていただける事がとっても嬉しいですし、プライベート・タイムにしていただく責めに比べてずっと控え目とはいえ、これが大事なお仕事中にしていただいているのだと思うと、不思議な背徳感というのか後ろめたさがあって、ちょっとした刺激にもとても感じやすくなっている自分がわかります。でも、こんな時の私の役目は、ご主人様の「おもちゃ」に徹すること、寛いでいただいたり、ご退屈を紛らせていただくことなんだ、って自分に言い聞かせています。
先程まで、ご主人様は主立った役付きの社員達と会議をなさっていらっしゃいました。いわゆる「TV会議」で、フロアに伏している私には見えませんけれど、ディスプレイには会議のメンバーの顔がウインドー表示されていた筈です。そして、ご主人様のお顔も、ディスプレイの上のCCDを通して送信されていたのです。だから、今日のご主人様は、ここでは珍しいスーツ姿。窮屈でお好きじゃないそうですけれど、やっぱりかっこいい。この姿勢ですと少しつらいのですが、つい無理をして時々見上げながらうっとりしてしまいます。でも、そんな風におすまししておられるご主人様のおみ足の下、カメラの死角に半裸の女奴隷がかしずいていることなど、他のメンバーには想像もできない事でしょうね。会議は順調に進んだようでした。内容はほとんどわかりません。やはりお仕事に係わる事ですから、私のような「関係外」の人間には漏れないように、いろいろ工夫していらっしゃるのです。会議のやりとりには、音声とキーボードを併用します。ご主人様のお声は、小さなレシーバから伸びて喉元に当てられた「接触マイク」で拾われますので、ささやくようなお声で話されても、会議のメンバーは適切な音量でこれを聴けた筈です。おまけに、ご主人様はお机の天板の下にフラット・スピーカーをつけさせていて、私には、そこから流れる音楽以外はほとんど聞こえて来ないのです。でも、ディスプレイを見たりお声を聴いたりしなくても、私はご主人様のおみ足の重みや動きを、頭、背中、お尻や太腿……全身の肌で感じているのですもの……そしてそれだけが私の受け取るすべてですから、感覚がもの凄く研ぎ澄まされて……きっと会議に参加した誰よりも、ご主人様の本当のご機嫌がはっきりとわかっています。これってすごく嬉しい。ちょっと優越感かな。会議中ほとんどの間、ご主人様のおみ足の運びはとっても軽快でしたし、時折私の頭を撫でたり(勿論、おみ足で!)もなさいました。そんな風にされると、家具というよりも「ペット」にしていただけたかのようで、私は思わず喉を鳴らしておみ足に頬をすりつけたくなります。身体を反り返らせて、あぁ……とため息をつきそうになる……そんな、自分のはしたなさに気づかされて、とっても恥かしかった私です。そしてご主人様は、私の顔の前でおみ足の指をちょいちょいと動かされて、私に仰向けになりなさい、と合図をされました。
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あぅ、嬉しぃ!私はいそいそと身体を反転させようとしますが、首輪の鎖は短くて、お机の脚の低い所に固定されているのです。その上後ろ手の不自由な体勢のままですから、狭い所で向きを変えるのはなかなか大変です。ご主人様のお机は、『フットレスト』の私を収容するために、かなり幅広で袖やステーの無い物になっています。袖の抽斗があった方が、お仕事には便利な筈なのですが……そう思うと、ちょっと申し訳ない気持ちになります(私、結構背が高いんです)。目隠し板もありませんので、椅子に腰掛けたご主人様に頭を向けて横たわる事もできます。私は、仰向けになって踏んでいただく事も大好きなので(だって、お顔が見えるんですもの!)、ディスプレイに向かってご意見を述べておられるご主人様が、お身体を動かさなくてもすむように気をつけながら、一所懸命身体の向きを変えます。そんな時に、ギャグの下から絞り出される声や息づかいが色っぽくて可愛い、って、以前、ご主人様はおっしゃって下さいました。嬉しいのですけど……そんなつもりじゃありませんから、ちょっと恥かしいです。それと、いつも嬉しさの余りつい強引に、乱暴に身体をひねろうとしますので、鎖が妙に絡まって、首輪が思いがけないような力で喉に食い込んでしまう事が良くあります。今日も突然気管を圧迫されて、思わず小さな悲鳴をあげてしまいました。涙目で息を整える私に、ご主人様はちらと視線を走らせて「またかい?」という表情、何だかちょっと嬉しそうです。そしてようやく仰向けに落ち着いた私のお臍を爪先で悪戯されたり、軽く顔を踏みつけたりなさいました。ご主人様に顔を踏んでいただくと、私はぽわ〜んと気持ち良くなってしまいます。ええ、他の人だったら、顔に足を近づけられるだけでも我慢できないでしょうにね(笑)。そして……ご主人様は、私のおっぱいの上で両足をお休めになりました。こんな事は、よほどご機嫌がよろしい時にしかなさいません。勿論少し息苦しいのですけれど、それがまた酔わされる、というのでしょうか……後ろ手錠をかけられたままの仰向けの姿勢は、背中に手錠が当たらないように、背を弓なりに反らて浮かせたり、腕を無理に捻じ曲げて横に逃がして耐えねばなりませんので、正直を申し上げればとってもつらいのです。時間が長くなりますと、全身がしっとりと汗ばんでくる事もあります。でも、今日のように上機嫌でいらっしゃるご主人様のためでしたら、何時間でも我慢できそうな気がします。
会議を終えたご主人様は、一旦私を解放してコーヒーをいれさせると、再び手錠と首輪で縛めた私を足休めしてお寛ぎになりながら、メールの閲覧を始められました。今はレシーバも外し、音楽も切って時折私にお声をかけて下さいます。勿論私はちゃんとお返事できないんですけど……いえ、ギャグを噛まされた口でも「もごもご」って言う事はできます、でも……そういう声を聴かれる事は、何だかとても照れくさい(苦笑)……裸に近い姿で喜んで縛られてる私なのに、変ですよね、何だか。だから、一所懸命に肯いたり、首を振ったりして気持ちをお伝えするんです。背中や肩の動きを感じ取って、ご主人様は私をご覧にならなくても、私のお返事がわかるみたいです。背中に心地よくおみ足の重みを感じながら、コーヒーの出来ばえを気にしていると(ご主人様はコーヒーの味にうるさ いのです)、お机の端末がコールサインを発信しました。急ぎの「電話」が入ったようです。再び音楽が流され始めて、応対を始めるご主人様。
あ、痛い!いきなりご主人様の踵が背中にきりきり食い込んだ(涙)。それにご主人様、お声が大きぃ……ちょっと興奮気味……お話している相手が誰だか、大体分かってしまいました。きっとご主人様の会社の営業責任者です。若いのに大事な部署を任された人で、私もお会いした事があるのですが、どうも仕事ができるから抜擢されたというより、株主会社の人脈絡みで「引き受け(させられ)た」人材なんだろうなという印象を受けました。妙におどおどした所のある人で。今はご主人様はレシーバを使っていらっしゃらないので、端末のスピーカーから彼の声もかすかに聞こえて来てしまいます。
「…県…計画の…アセスの件ですが…」
「キーボードを使い給え!」
ご主人様が鋭く注意を促します。勿論、机の下の私のことも意識されたのかもしれませんが、これって、テレワークの常識ですよね。こういったビジネス・コミュニケーションでやりとりされる信号は、勿論万一を考えて複雑に暗号化されています。でも、盗聴や解読をされる危険性は、いつだって皆無ではありません。ただ、リアルタイム・コミュニケーションでは、信号毎にスクランブルを変えれば、情報量が圧倒的に少ない文字情報の方が、音声情報よりはるかにデコードしにくい事がわかっています。だから、声のメッセージを交換しながらでも、機密にかかわるポイントや大事なキーワードは「文字」で伝え合う、というのはビジネスのたしなみ。こんな事もちゃんとできないなんて。だんだんと苛立って来るご主人様。ご苦労が察せられるというものですけど……でもでも、そのせいで首筋をこんなにぐりぐり踏みにじられてしまうなんてぇ(泣)……ひどいよぉ。私までが彼を嫌いになってしまいそう。
「す、すみませんっ!あ、あの Tttt!Ttttt!T! の件ですが、あの、社長、
結局うちのプロポーザルは蹴られてしまいまして、あの、Tttt・Tt! が
随契を獲る見通しらしいです、あの、情報によりますと……」
『あぅっ!く・く・くくっっ……』
肘から肩にかけて電流のように走る激痛!肘を思い切り踏みつけられて……床とおみ足に挟み込まれた肘が錐で揉み込まれるように痛ぁい!関節も変な方向に捻られてしまって、これでは拷問です!あぁ、でも、今はご主人様、オープン・エア・マイクで話されているんだ……大きな声なんか出したら、相手に聞こえてしまう……一瞬出かかった悲鳴を飲み込んで、ギャグを噛み締めて必死に我慢します……
『ぐ。く。ぐ。くくぅ〜……』
「そんなに高い見積もりを出したのかね」
「はい、いえ、あの、じゅう、じゃない、Tt・tt で出しましたが、あの……」
「君ね、自治体受注なんかでで大きな儲けを出そうと思っちゃ駄目だよ!
こういうプロジェクトは蓄積になるんだ」
「はい、いえ、でも、あの、Tttt・Tt! の見積もりはうちよりちょっと、
あの、高額いようだと、あの、情報では、ですね……」
ああ、お願いだから、もっとてきぱき報告して!痛いよぉぉ…肘から先は痺れてきて…もう…指先の感覚が……
「わかった。明日、早速対策を検討しよう。資料を準備しておくんだぞ。
ご苦労だった!」
ピュン!と終了音、そしておみ足を背中に移し、椅子の上で伸びをされるご主人様。「拷 問」から解放された私は、思わず大きな息をついてしまう。ご主人様も私の「異変」にお気づきになって驚いているご様子。私を覗き込んで、気遣ってくださいます。肩と胸を 大きく波打たせて、声を出して息をつく私をご覧になる瞳が心底意外そう……やっぱりこの「拷問」は、わざとやられたことではなくて、「事故」だったみたいです……涙が少しこぼれてしまったのと、顔や胸に冷や汗がじっとりとにじんでいるのをご覧になって、縛めを解こうかとお尋ね下さるのを、私は首を振って、大丈夫です、と伝えます。ちょっとつらかったですけど、ご主人様のお気を落ち着かせるためにお役に立てたのだと思えば、それは私の喜びですもの。
−3−
その時、お部屋の隅のサイド・テーブルに置かれた、私のファイル端末が「チューブラー・ベルズ」のメロディを奏でました。これは、私の住まいから転送された会社の緊急コール・トーンです。ご主人様は、慣れた手つきで素早く私の首輪と後ろ手錠を外してくださいます。私は急いでバイト・ギャグの留め具を手探りし、それを外すと端末の表示パネルを跳ね上げ、発信者を確認します。我が社(うち)の営業さんです。ファンクション・キーを押すと小さなウインドーが現れて、「2分後に出ます。そのままお待ちください……」という文字列が流れます。このメッセージ、カウント・ダウンするんですよ(笑)。相手の端末の窓にも、同じ表示が流れてるはず。鏡で顔を点検、目の周り、唇の周りをティッシュで押さえて、うん、何とかなりそうです。リップだけちょちょっと手直し。髪は素早く後ろにまとめて、大きなプラスチックのピンでシニョンに留める。端末の脇に置いてある、ネックレス(幅広のチョーカー)を着けて、これで首輪の跡がついていたとしても隠せるわ。小さな椅子の背にかけておいたブラウスを羽織って、ブラが少し覗くけど、これはお洒落なつくりのものだから、かけたボタンをまたひとつ外す。腰掛けて、半挿しになっていたCCDカードを押し込んで、送信される画像の確認。画調をソフトに調整してあるので、これでいけそう。……エンター!
「あ、○○さん、お忙しい所をどうもすみません!」
「いえ、いいのよ。どうしました?」
「はい!懸案になってました、 Tttt!Ttttt!T! の件ですが、
随意契約で行けそうです!何と言い値ですよ!」
「本当?!よくやってくれました。」
「随契理由書の雛形を提出して欲しいそうです。
提案したモデルの先進性を盛り込んで、事務方にも理解できるように
解説して欲しいとの事でした。」
「プロポーザルは誰が?」
「技術の Tttt 君です。」
「そう。ボーナスはずまなくちゃね。
雛形の方は KtKtt さんに相談して起こしてもらうように手配して下さい。
自治体対応は彼がなれてますから。」
「わかりました!いやー、久々の大商いです。
見積もり額が Ttt・ttt ですからね。大胆に出たものですよ!
僕はてっきり大手コンサルにさらわれると思ってました。」
「(笑)そうね。お役人に技術の優越をアピールするのは難しいし、
あそこ(顧客)は保守的でしわいものね。(笑)」
「明日お耳に入れてもと思ったのですが、僕も興奮しちまいまして。
つい、緊急回線を。」
「いえ、ありがとう。朗報ですもの。経過は改めて報告してください。
明日はさっそくプロジェクト・チームを編成しましょう。」
ピュン(終了音)!
我に返ると、私ときたら、カメラの死角の下半身は「ぱんつ」だけのお尻が、バーのカウンターにでもありそうな小さなチェアにちょこんと乗っかってる状態ですから、思えばよくこんな真面目くさったお話ができるものです(苦笑)。私って、そういう「切り替え」は得意にできてるみたいです。端末が繋がってる間は、ある独立系コンサルタント会社の代表取締役。でも、こうして表示パネルを閉じてしまえば、ご主人様の愛奴です。シニョンを解いて、ブラウスを脱いで、ご主人様の足元に三つ指をつき
「大変失礼をいたしました。」
とお詫びして、両手を後ろに回して再びの縛めをお待ち申し上げます。すると……
「どうやら**県@@@プロジェクトのアセスメント調査は、
御社に委託される事になりそうですな。お祝い申し上げます。
失礼ですが、 どういうモデルをご提案されたのでしょうかな?
いや、弊社もこの件は獲得に向けて力を注いだのですが、どーもウチも、
図体ばかりでかくても、技術の陳腐化は激しいし、
営業も現場も危機意識が弱くて困ったものですよ。
御社にはいろいろ学ばなければと、今回は教えられました。」
…………ご主人様の意地悪っ!
「とんでもない事でございます。
この件は偶々そういう結果になりましたけれども、
まだまだ御社の地力と厚みには及びませんわ。
どうかこれからも、よろしくご指導下さいませ。」
ご主人様の瞳を見つめて、精いっぱい他人行儀に申し上げる。ちょっと目が赤くなってたかもしれない……たくさん瞬きをしてしまう。ご主人様は、ちょっとばつが悪そうになった。
「……すまなかった。
よし!お互い今日の懸案は片付いたようだし、そろそろあっちへ行くぞ。」
とベッドルーム兼プレイルームを目顔で示された。はい!ご主人様!
ご主人様は私ほど「公私の切り替え」が上手とは言えません。いえ、それが普通なのでしょうけれど……こういう勤務形態が定着した現在でも、公的な人格と私的な自分を切り離して、各々で独立したパフォーマンスをフルに演じるには、特別な「才能」が必要みたいです。ご主人様は上昇意欲の旺盛な方で、プライベートでもビジネスでも「ご主人様」でありたいご性格。実を言えば、そんな旧弊な「おとこ」のにおいを残していらっしゃる所も、私がご主人様に見出した沢山の魅力のひとつなのです。平静を装ってはいらっしゃるものの、内心には口惜しさが熾のように熱くなっているのが、私にはわかります。ビジネスの上の競争は、あくまでフェアに行われた上で、この件では決着がつきました。その「鬱憤」を「愛奴」の私にぶつけられるとしたら、それは普通に考えれば「アンフェア」なのかもしれません。でも、お認めにはならないでしょうけれど、ご主人様は、何らかの形でそれを私に投げつけずにはいられないご性分ですし、それを承知でお仕え申し上げている私なのです。ああ、今晩は沢山のお道具の中から、真っ先に一本鞭を取り上げられたご主人様……どうぞご存分に、私を罰してくださいませ。今夜の責めは、一際苛烈できびしいものになることでしょう……想像するだけで、その目を見つめるだけで、大きく開いた蛇の口を前にしたカエルのように、しびれて、酔い痴れてしまう私なのです。
おしまい
−あとがき−
えと、このショート・ストーリーは、'96年の12月に、SMアダルトBBS『Cafe25時』の『小説ボード』にアップしたのが初出になります。
改題して、少し手直しして、こちらにもアップする事にしました。
わりとハッピーなお話に仕上がって、気に入ってます。
『物語』を書いてみたいな、っていうのは昔から何度も思って、挑戦もしたのですけど、書き上げる事ができた事はほとんどありませんでした。
ところが、このお話は、場面が頭の中にぱ!ぱ!ぱ!と浮かんだと思ったら、あっという間にできあがってしまいました。
どうも、『一人称』にしたのが良かったみたいです。
ゆ〜こ としては、これが文字通りの処女作になります。
初出の時、あるM女性からこういうご感想をいただきました。
「あたし、こういう状況って身に覚えが大ありだよ!ゆ〜こ、見てたの?」
勿論、そんな筈はありません(笑)。完全なフィクションです。
よろしかったら、皆様もご感想をお聞かせください。
えと、あと、挿し絵を描いてくださる方と、英訳してくださる方を募集いたしております(笑)。
'98/04/01 記
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