わりと最近のEspecially the Lies
Bashir: | You know, I still have a lot of questions to ask you about your past. | |
Garak: | I've given you all the answers I'm capable of. |
|
Bashir: | You've given me answers, all right. But they were all different. What I want to know is, out of all the stories you've told me which ones were true and which ones weren't. | |
Garak: | My dear Doctor, they're all true. | |
Bashir: | Even the lies? | |
Garak: | Especially the lies. |
ね? これなら書くこと起こらない方がいいでしょ? 開始時刻と終了時刻、処理枚数、進捗状況を書けば(私にとってだけは)臨場感をかもし出すこともできますが、編集者さんにそんなの見られたくないし、読者にはなおさらタイクツでしょうね。
まあ、ほかにもスタトレ最新映画のDVDが出たり、三宅乱丈『ペット』のリミックスバージョンが出たり、ジェイン・オースティンの映画が来たり、いろんなことはあるんですが。
■09-11-09
早く起きて早めの時間から仕事。昨日は文楽で3時間遅刻したのに、明日ももう一度3時間遅刻することになってしまうんだから今日は少しでも早出。まあ、遅刻だの早出だのといっても出勤先は自宅内なので、通勤5秒なのですが。
4時間早出して2時間残業したら帳消しだなんて思っていたけど、計画倒れに終わりました。4時間早く始めたら疲れるのも4時間早かった。なんて規則正しいんだ。ここで素早くあきらめられるようになったのも成長です。主治医に自慢して褒めさせたら褒めてくれるはずですが、まあ次の通院の日まで覚えているのは無理でしょう。ち。現実は、4時間早出して2時間早退しました。
夜、南左衛門先生を追っかけて、というわけでもないのですが、西宮は極楽寺の瓦林寄席へ。講談は講談会に行けばたっぷり聞けますし、小染と南鱗、たまと南湖、春蝶と南青など一対一で一緒にやる会もたくさんあるのですが(雀松と南左衛門の会は、かつては吉朝さんと三人だったんですよね……)、噺家さんが三、四人いる落語会に講釈師が一人だけ混ざる場というものにどういうわけか興味がありまして。席亭のご挨拶があるときはその紹介文句だったり、お客さんの反応だったり、講釈師さん自身のマクラだったり。そんなもの見てどうするのだと言われると自分でもよくわからないし、気になってしまう理由さえ言語化できないんですが、どうもそわそわとして観に行かずにいられないのです。
雀五郎「初天神」、吉坊「かぜうどん」、春蝶「任侠伝」、南左衛門「天野屋利兵衛」。季節感あふれる楽しい会でした。ことしはあたたかいから気がつかなかったけど、もう冬が来て年が暮れるんだなあ。
ところで春蝶さんは「サ入れ言葉」を何とかしてほしーい。私、「ラ抜き言葉」には比較的寛容なんですが「サ入れ言葉」は非常に苦手なんだよう。これ直んないなら避けて通りたいよう(刺青のシーンは可愛かったんですけどね)。
岩手で買ってきたホロホロチョウの燻製をスライスしてちびちびと。レンジ蒸しキャベツとゆで卵みじん切りのヨーグルトサラダ。
■09-11-08
この日はよみうり文化センターの現地講座というのに申し込んであったので、心中天網島を団体観賞なのです。団体券なのでチケットは会員割引よりさらに安いんですが、座席は行ってみるまでわかりません。早起き(当社比)して家を出て、劇場裏手の受付へ。舞台は11時からですが、10時から相子大夫さんのお話があります。お師匠さんの綱大夫さんがご病気とあってはさぞお忙しく、気苦労も多いことでしょう。この日ふと気がついたんですが、相子さん、手が小さーい! 野澤喜一朗さんもそうなんですが、どうしてこう、迫力ある顔の方々がこんなモミジのような手(おおげさです)をしてらっしゃるのでしょうか。
座席は、そこそこ全体が見渡しやすい8列目だけど、比較的左寄り。まあ、くくられる格子も喧嘩の現場も下手だし、上手の箪笥、長持は右側席からは見づらいから、この話に関するかぎりは左寄りが有利かもしれませんね。
「河庄」の端場(文字久・宗助)は人形は黒衣、切(住・錦糸)から出遣い。紙屋内の口が松香さんだったのですが、マクラなどいかにも導入部らしく素直で素朴な感じなのに、おさんの母(亀次)の詞になるとびっくりするほど映りました。そしてその奥。盆が回ると、登場したのは綱師匠。戻ってこられたのです。相子さんもお白湯汲みとして登場。奥じゃなくて切。ただ、やはり声量は劣り、上手側の座席で聞きたかったなという感じ。人形で印象的だったのは玉輝さんの舅五左衛門。怖いー。遣ってる玉輝さんご自身は終始あの半分笑ってるような顔ですが、それでも人形はちゃんと仏頂面に見えるんですよ。怖いんですよ。玉女さんも怖れる(←違う)「にべもない昔人」。最後の道行は、小春がまたしても三輪さん。ところで、治兵衛が南都さんだったのですが、これがなかなかかっこよいじゃありませんか。この人は男役の方が合ってませんか? もう赤姫は振らんでくださいとお願いしたくなります。
終演後、簡単なバックステージツアー。夏に別のカルチャーセンターで申し込んだときは、『天変斯止嵐后晴』の冒頭の暴風雨の合奏に備えて船底が埋められた後に案内されたため、手摺の高さを実感することができなかったのです。それじゃ意味ないやんー、ということで今日が雪辱戦(戦いなのか?)。ちょうど、芦屋道満の大序で使う宮中のセットが準備されており、通常の、ごくごくありがちな構造を見ることができました。ああ気がすんだ。
前回と同様、そこここでほかのバックステージツアーが行なわれています。よそ見をしていると違う団体さんに迷いこんでしまうかもわかりません。ちょうど、舞台を見せていただいているとき、同じ舞台の奥の方では桐竹勘寿さんがお客様のグループに人形を操作して見せていらしたのですが、もう一人の講師であるらしい鶴澤燕三さんが、勘寿さんの解説に飽きてしまわれたのでしょう、ふらぁ〜っと列を離れ、大道具さんがもつれたヒモをほどく様子を見学(?)しておられました。まあ、ご自分の職場ですから、ほって行かれても迷子にはならんでしょう。
大急ぎで家へ帰って仕事。スタートが遅れた分、集中しないと!
■09-11-07
早起き(当社比)して朝食、荷作り、発声、チェックアウト。
会場のアイーナというところは、巨大な吹き抜けのある、未来チックな建物でした。なんだかSF映画のセットみたいでもあるんですが、なにしろガラス部分が多くて外光がたっぷりさしこむものだから、どうも宇宙的な感じはしません。19世紀末ヨーロッパの植物園の巨大温室みたいな明るさ。でもシースルーエレベーターは宇宙っぽい。どっちやねん。そうだ、何かに似てると思ったら、はこだて公立大学に似てるんだった!
今日は花風社の浅見社長と対談形式です。テーマは四つで、身体、情報処理、社会性、適職ということになってます。内容については、足を運んでくださった方に「トクした」気分を味わっていただきたいということもあって(それに、もう忘れたし)再掲は控えますが、そんなに致命的なミスはしなかったはず。ほっとしました。本もたくさんお買い上げいただけて安心しました。今回は私の本だけでなく、来られていない藤家さんの本も即売しているため、その分も責任を感じていたのですが、肩の荷が下りました。主催者の皆さんがたぶんとてもツボを心得たアシストをしてくださっていたようで(うまくいったときはトラブルが起こらないため、実は陰でアシストされていることに気がつかないのです)、大変ストレス少なく仕事に専念できたことを感謝しています。そして、お越しくださった皆様、お買い上げくださった皆様、ありがとうございました。
さて、お仕事はすんで、今度は趣味の時間です。会場と同じビルの中のネットコーナーに主催者さんが連れて行ってくださったので、そこで国立劇場のサイトへログインします。通常公演(近江源氏)は一般発売日の午後にしてはそこそこの良席が、観賞教室(忠臣蔵前半)も良席ではないもののAプロとBプロで続いた日がとれて一安心です。
さあ、本当なら、確保できたところですぐにログアウトすればよかったんですよねー。ところが、せっかく端末を見つけて(もらって)アクセスできたんだし、せっかくログインしたんだし、飛行機は夜だからヒマはたっぷりあるし、今やってる大阪公演の残席もちょっとだけ見てみようかな〜なんて思ったのが運のつき。ついこのあいだ、歌舞伎の忠臣蔵のチケットが16000円というのに驚いた記憶も新しいところなのに、今とれた忠臣蔵なんか3600円です。そして何より、今は、ついさっき講師料をいただいたばかりで気が大きくなってます。そんなときに残席情報をうっかり見たら10日の昼の部に思いがけない良席が戻されてきていて、うっかり買ってしまったのでした。あーあ、8日に行くのにリピートしちゃったぁ。だって3列33番なんだもの〜。
まあいずれにしても、チケット取りって苦手です。実際とれた席に一喜一憂するエネルギーだけでなく、発売日を覚えておいて楽しみにしたり、忘れないよう緊張したり、そういうエネルギーがものすごーくもったいない。今回、別に狙ってたわけじゃないんですが、発売日と仕事がたまたまぶつかってくれて助かりました。普通に考えたらライバルたちより何時間か出遅れるのでそれだけ見やすい席はなくなりますけど、精神的なバランスが保ちやすいというありがたみの方が大きかったなー。現に、端末に向かって国立劇場サイトにアクセスするまで、チケットのことをきれいに忘れていられましたから。
チケットを確保したところでお昼どきになりました。仕事がすんだのでお刺身解禁です。念願のサンマとホヤを食べたらお腹がいっぱいになったのでイカは食べられませんでした。残念。
夕方まで普通に仕事をして、夜の飛行機で大阪へ。行きは渋滞があってもいいようにと遠回りしてモノレールに乗りましたが、帰りは近くて早いバスで十分です。谷町線に乗り換えなので梅田行き、上六行き、天王寺行きのどれでもいいからよりどりみどりです。たまたま上六行きがすぐだったのでこれに乗りました。上六行きのバスは初めてだったんですが、バスターミナル周辺に一通や右禁が多いのか、近所に入ってから発着場までがえらく遠いことがわかりました。次からは梅田行きか天王寺行きにしよう。しかも、上六から谷九って乗り換えがけっこう遠いし〜!
けっこう遅い時間に上六から谷九へ向かっていたら、なぜかどう見ても竹澤宗助さんに似た人が近鉄の方へ。あんれー? でも、宗助さんの出番は確か朝一番だったはず。お稽古にしても、こんな時間まで稽古場が開いているとも思えません。別人かなあ。
後でわかったんですが、この日は山本能楽堂の上方伝統芸能ナイトで、咲甫さんの素浄瑠璃だったそうで。宗助さんもこれに出ていらしたので、やっぱりあれは本物なのかも。谷四なら、谷町線で谷九に出てもおかしくないよね。
せっかく帰ってきたけどオットは研修で不在。すれ違い夫婦なり。寝ようとしていて気がつきました。そういえば盛岡へ行ったのに、一度も焼肉に行かなかった。お魚のお店で刺身を避けて料理を選ぶのは大変な上につまんなかったけど、焼肉屋なら簡単だっただろうに。なんでそのときに思いつかないんだろ?
■09-11-06
翌7日の午前に盛岡で講演があるため、この日は移動日。夜までに着けばいいだけなのです。伊丹−花巻便は朝昼夕の一日三本ですから、本当は夜でもよかったんですよね。でもワタクシ、何かあってもどうにか現地へ着けるように、仕事の移動は最終便では行かないことにしています。というわけで、候補は昼の便――と思ったんですが、昼のは小型の機材でした。大きいのは朝夕の2本らしい。大きい方が揺れが少ないんじゃないかと思うと、ついつい朝の便をえらんでしまいました。
おかげで、出番は土曜の10時なのに、金曜の朝8時すぎには家を出ることに……。天王寺か梅田からバスに乗ることにすればもっとゆっくり出られるのに、渋滞があっても大丈夫なようにと、わざわざ遠回りしてモノレールに乗ることにしたからです。こんなふうに用心ばかりしてるから、行く先々で手持ちぶさたに待つことのくり返し。あんまり余裕がありすぎるのも、暇つぶしに始めた遊びに過集中して時間を忘れ、かえって遅れる危険にもつながるんですが、幸い今回は大丈夫でした。結局、盛岡のホテルには12時半に到着。しかしチェックインできるのは2時以降。まあここまで来てしまえば、いくらうっかりしても問題ないので気楽なもんですが。
早く着いたせいもあって、昼、夜、朝、昼の4食も現地でいただくことに。盛岡は盆地ですが隣の釜石からおいしいお魚がたくさん届きます。でも、講演が終わるまでは生ものを食べないと決めているので、お刺身はがまんがまん。サンマもホッキ貝も生牡蛎もイクラもホヤも見送り、お昼は鮭の焼いたのと菊の花のおひたしとウニのお吸い物を楽しみました。明日こそはサンマの叩きを食べるぞ、ホヤを食べるぞ、イカそうめんを食べるぞー。それまでの辛抱です。
翌7日は文楽12月公演(近江源氏先陣館)と観賞教室(忠臣蔵の下馬先進物の段から城明渡しの段まで)の一般発売日のため、自分の講演会が終わりしだい、どこかネットできる場所で国立劇場のにアクセスしてチケットとり、という予定が入っています。ホテルはもちろん朝にチェックアウトしてしまいますから、客室内のLANは使えません。会場にもネットできる場所はありそうな、という気はしつつも確信が持てないため、保険としてまんが喫茶に会員登録してみました。近江源氏先陣館といえば、人物名こそ源氏に置き換えてありますが実は大阪冬の陣のお話で、登場するのは幸村や秀頼公なんですよ。それに観賞教室は忠臣蔵でしょ。ときは12月でしょ。赤穂義士のシーズンでしょ。文楽好きとしてだけじゃなく講釈好きとしても血湧き肉踊るチケット予約なのです。
観賞教室というのは、学生さんの団体が入ってあまった席を一般のファンにもバラ売りしようという趣旨なので、団体予約が最優先。一般発売どころか、友の会(あぜくら会といいます)の先行販売さえ始まらないうちから団体予約で満席になる日もあるため、買える回はけっこう歯抜け状態なのです。その上、ダブルキャストのA班とB班を見くらべたい、でも滞在は短くしたい、というわけで、歯抜けカレンダーをにらみながらなるべく続いた日時を狙うのですが、A班とB班と通常公演の順序はけっこう複雑に入れ替わります。気をつけないと、B班が2回でA班がなかった、なんて失敗もやりかねません。
私は会員ではないので、申込みは翌日の一般発売日を待たねばなりませんが、先行予約が始まったおかげで、現段階での残席状況を見られるようになりました。購入画面にこそ進めませんが、歯抜けカレンダーの閲覧まではできるわけです。50円で入会したまんが喫茶で、これを紙製のアナログ手帳に写し、「どの日を狙おうかなあ」と作戦を立てます。まあ、観賞教室は格安のせいもあり激戦になるとかで、今ある席が明日もあるとは限りませんが、それでも参考にはなります。候補を何パターンかに絞ります。
作業の途中で、綱師匠が休演とのニュースを知りました。代役は津駒さんとのこと。
2時になったのでホテルにチェックイン。夜まで普通に原稿。大阪で仕事してるのと変わりませんね。夜になると散歩を兼ねて会場の下見と夕食。今度は牡蠣の一人鍋とマツモの酢の物です。帰ってまたしばらくは原稿。一泊だけなので洗濯はなし。風呂に入って、翌日の衣裳のシワをとるため霧吹き、薬を飲んで布団の中でネタを繰るうちに意識消失。
■09-11-05(短いですがこれで完成。追記しません)
今日も起きたら午後1時。前夜は2時に寝たので11時間寝た計算です。一昨日レスリンを飲み忘れて、昨夜は思い出して飲んだせいなんでしょうか。飲み忘れはなるべくやらかさんように気をつけたいものです。今日は夕方に遊びに行く予定もないし、夕食はイクラ丼だし、あわてて仕事を始めれば何とかなる日で助かりました。
寝坊の遅れをとりもどすべく働く一日。ふう。
■09-11-04
元祖、成城に住む友人情報によれば、成城石井に塩キャラメルトリュフが登場したそうです。昨シーズン、この人のお勧めでうらやましくなって私も買おうと思ったらそれっきり手に入らず、心残りになっていたチョコレートでございます。
あんまり手作りとかで手間ひまをかけたくないなあと思っていたはずなのに、うっかり生スジコを見かけてしまったのが運のつき。まちがって買ってしまい、スジコをほぐしてイクラを漬けることに……。あしたから食べはじめます。おいしくできてるとよいのだがなあ。そのほか、ダシをまとめ取りしたり、野菜をゆでてみたり、いろいろした日。手作り信仰とかにはハマりたくはないんだけどねぇ。
さて。歌舞伎って生涯で一回しか生では見たことがなく(それも、お金を払う以外はぜ〜んぶ友だちにおまかせで)、自分で調べたり情報を集めたりしたことがなかったんですが、文楽好きの人たちには歌舞伎と二股かけてる方が多いもので、このごろ行く先々でいろいろと感想が目につきます。というのも、こないだどこかで義経千本桜が終わったばかりで、どこかで仮名手本忠臣蔵が始まったばかりだから。
ふらっとその忠臣蔵のリンクを踏んでみて、歌舞伎の一等席って文楽に比べたらわりと高いんだなあと気がつきました。忠臣蔵、1万6千円するんだってー。文楽2回(一等席の定価で)行って、落語会1回行って、講談会2回行ける値段だー(もちろん3階席4200円だとか2500円だとか救済策は準備されていますが)。
ふと、日記で私が文楽行ってきましたと書いてるのを見た人から「お金あるんですね」と言われた謎が解けたような気がしました。何人もの方から「何万円もするんでしょ?」と言われたことがあるんですけど、あれは歌舞伎からの連想だったのかもしれませんね。まあ、本家本元の1万6千円も「何万円もする」という感じはしませんが、もしかして、昼夜通しのお値段のことなんでしょうか。それならわかるような気も。1万6千円も昼夜なら3万2千円になってしまいますものね。文楽昼夜で2回と昼だけ1回行って、落語会に1回行き、それでもまだ講談会に1回行けちゃいます。
ま、私の日記に文楽や落語の記録が出てきたら、「この人は歌舞1回行く代わりに文楽2回と落語1回と講談2回行ってるのだな」とでも思っといてください。
……なんて計算をしていたことが意識の片隅に残っていたばっかりに、その3日後の11月7日にはちょっと困った目に遭うことになった私なのでありますよ。
この日は忘れずレスリンをのみました。
■09-11-03(追記した)
朝、昨夜の長粒米ごはんが一食分残っているので、レトルトカレー一袋だけ買ってきて半分ずつ分けて食べようかという話に。
ところが最寄りの小型スーパーのレトルトカレーコーナーには「ソレ系」の(中村屋とかデリーとかのですね)が一つもなし。古き良き日本の「おうちカレー」か、ちょっと価格帯が上のになると洋食屋さん系。さすが住宅街。お婆ちゃん御用達。
コンビニの方が若向きに振れてるだろうからもしかして、と思いつつセブンイレブンに行ってみたら、自社のプライベートブランドに席捲されててびっくり。その中にインド風チキンカレーなるものがあったので買ってきたけど、第一印象で目立つのは塩の味。何かに似ている、と、腕は使わず脳内の腕で腕組みして考えてみたら、そう、あれです、焼肉の塩ダレ味。豚とネギという感じ。どこがインド風なのかよくわかりませんでした。でももう食べ始めてるんだし、「ちゃんとスパイスの効いたカレーが食べたい」というスイッチが入ってしまっているし、何とか救済したいじゃありませんか(カレーも、ごはんも、我々の気分も、この時間も)。瓶入りの五香粉と袋入りの赤唐辛子を混ぜて、それなりに満足しました。
世間では祝日のようですが、これまで連チャンで遊びに行ってたこともあり、スターのオーラを浴びた余波もあり、今日は働く気満々です。
原稿に加えて掃除までした。あまりに目がカユいものだから、これは埃をとれとのお告げではないかと考えて。掃除をしたのに散らかった。ではなく、掃除をしたら散らかった。はたと昨夜と一昨夜と薬をのみわすれたことに気がつき、昼の日中にのんでしまう。
お昼は原宿龍の子の冷凍撻々麺。こんな幅広のヒモ状の麺は初めて見た。食べたら思いきり眠くなった。麺のせいか薬のせいかは不明。夕方、思いっきり昼寝。夕方から宵にかけて寝ても昼寝。
そして、昨夜の分を昼にのんだので飲んだ気になってしまったせいか、それとも夕寝からさめないまま寝る準備をしたせいか、またしても今夜の分を飲み忘れて寝たのでありましたよ。
■09-11-02(嶋大夫師匠との相合傘自慢、芦屋道満感想、文雀一門の結束の件、追記しました)
強風、のちに小雨。夕方から文楽錦秋公演第二部に行くためいつもより早い時間に仕事を始め、大急ぎで。番組は芦屋道満大内鑑の初段〜二段目と四段目です。大序から始まるって、いかにも時代物らしくていいよなあ。
地下鉄出口で豊竹嶋大夫師匠の後ろ姿を目撃。ちょうどぱらぱらと雨が降り始めたのに傘をお持ちではなく、小さなセカンドバッグを頭に乗せていらっしゃるので、駆け寄って後ろから傘をさしかけ「入ってくださいっっっ」とお願いしたら、変に遠慮したり騒いだりせず、スッと素早く入ってくださいました。こういうところは芸能人というか芸人というかスターというか、堂々としたものですね。それも、歩調を私に合わせてくださったのかそれとも適度に強引にリードしてくださったのか、こんな歩きやすい相合傘は初めてだってくらい歩きやすうございました。太夫さんもミュージシャンだからリズム感が良いということなんでしょうか。たいした雨でもない上、地下鉄出口から劇場の屋根のあるところまでせいぜい1分ですからねぇ。たいしたありがたみはなかったことでしょう。入ってくださったのはむしろ反対にファンサービスだったのだろうと思います。
しかし私、顔はいまいちわからないくせに、後ろ姿はわかったりするのはなぜなんだろう? 最初は、歩く姿の肩の揺れ方に見覚えがある気がして(背広の背中に脳内で肩衣を描き足して補整したのです)、また、大変お背の低い方なので確率も高まり、でもまあ決定打は場所と時間ですね。別の場所でお見かけしていたら気がつかなかったと思われます。「ありがとうありがとう」と私の顔を見られたのですが、そのお顔を見ても「私、人ちがいしてないかなあ」という感じでした。もちろん、お声はわかるのでそんな心配はありませんでしたが。
この日は7列目の20番台後半、わりと床寄り。大序から始まるって、いかにも時代物らしくていいよなあ。御簾内の太夫さんは順番がよくわかりません。最初が芳穂さんなのは声でわかりました。呂茂、靖、希の区別はつかず。
9月の東京公演で病気休演だった吉田玉英さんが復帰しておられましたが、げっそりと頬がこけていて心配になりました。役は婆で、庄司(勘寿さん)の妻。
この話にはそっくりさんの姫が三人登場します。保名のオリジナル恋人だった榊の前(清十郎)、その妹の葛の葉姫(簑二郎)、狐が葛の葉姫に化けた狐女房(文雀)。榊の前はすぐ自害して退場するので、清十郎さんの出番は少しです。
保名を遣うのは文雀師の一番弟子(といってもお弟子さんは二人しかおられませんが)の和生さん。師弟で夫婦です。和生さんはこういう軟弱男が映りますね。意志薄弱なダメ男ではなくて、気品も教養もあるけど正直すぎて図々しさと体力が不足しているような軟弱男。
パンフにはこの演目について文雀師の談話が載っていまして、その中に、長らく休演の続いている二番弟子、和右さんのお名前が言及されていて、しんみりした気分に。それも、「蘭菊はめったに出ない演目なので振付を知っているのは和生と和右だけです」という文脈だったのでなおさらです。和右さんがいつか復帰できそうな状態なのかどうか、私などは知る由もないし、また、関係者が発表する気もないのに詮索したり憶測したりするのも失礼だと思っていますが、こういう形で名前を出してくれる師匠って、いいなあ。
その文雀師匠の狐女房、ため息出るほどきれいでした。芸域の広い方ですが、人じゃない人物を遣うと特にいいですね。
劇場の帰りにたくさん買い物。キャベツ、コーヒー豆、もやし、ヨーグルトなど。もやしは豚のゆで汁でゆでて、カレー粉と市販の瓶入りドレッシングで和えて。メインはレトルトのカレー2種を食べ比べ。せっかく食べ比べたのに、二人で取り替えたりしているうちにどっちがどっちだったかわからなくなった。何のための食べ比べ……。まあいいけど。長粒米ちょうど使い切りで終了。しかし炊いたごはんは残りました。ちょうど一人前ぶんくらい。
スターのオーラ効果で夕食後も仕事。そしたらうっかり夜更かし。眠くて眠くて机の前で寝そうなところを布団へ移動したのはいいけれど、レスリンのむの忘れました。
■09-11-01(電車の乗りまちがいの項、お肉のしまい忘れの項、独演会の感想を追記しました)
雨。オットがなぜか休日出勤で留守。福島のABCホールで桂雀松独演会。蛸芝居が見たくて早くからとった切符です。
ABCホールは福島にありますが、前夜に地図を調べていて、新福島からだともっと近いぞと気がつきました。先日、東梅田から西梅田が遠いから代わりに東西線北新地へ出ればいいと気づいたばかりで、まだ勢いがついてます。せっかく東西線に乗ることを覚えたのだから、今のうちに乗り慣れておきたいと思ったんでしょう。いつものように天王寺で環状線に乗り換えるのではなく、南森町で東西線に乗り換えてみました。
そしたら。何を思ったか、うっかり北新地で降りてしまったのですヨ〜。「もうこの路線は覚えた」という気になって、ふっと油断したんですね。
それと、この日は頭に引っかかっていることがあったのです。谷町線の中で、そういえば昨夜のゆで豚の残り半分を冷蔵庫に入れてこなかったことを思いだしまして、「うーあー、帰るまで保つかなあ、傷んでたらどうしよう」なんていらんことを考えていたのです。おかげで交通脳がお留守になったものと思われます。
だってさー、北新地ではおおぜい降りるんだもん。扉が開いたという刺激と、人の背中の動きに釣られて、降りてしまいました。気がついたのは改札を出た後。出口を探していたら、どうも書いてある表示が梅田っぽすぎるので気がつきました。
しょうがないからもう一度改札を通ってホームに戻り、次の列車に乗りました。東西線ってわりと本数が少なめというか、間隔が広いので、こういうミスがあると一本あたりの影響が大きいんだわ。やっぱり、ちょっと早く出て良かった。早く出た分がすっかり吸収されてしまってぎりぎりになったわけですが。
雨の中を傘さして走って何とか間に合いました。二乗「普請ほめ」、雀松「替わり目」、文三「芋俵」、雀松「三枚起請」、中入、雀松「蛸芝居」。よく師匠の米二さんが「覚えが遅い、稽古が進まん」とボヤキの素材にしている二乗ちゃん、がんばってました。ここの型(?)だとこづかいは「三円」なのね。「替わり目」は妻(オバチャン)が可愛かった。こういう話になると顔まで女っぽく見えてくる。つく枝改め文三さんは久しぶりで、文三になってから初めてです。えらく痩せててびっくり(それでも一般的基準では相当ごろんとしてますが)。芋俵はアホの表情が良いなあ。でも何か、体格のせいか、登場人物ではなくて芋俵に見えてくるんですけど。三枚起請は悪くはないんですが、早口になるとするする滑る「アレ」が出てしまった感じ。雀松さんこれがないと良いのに。
お目当ての蛸芝居はこってりたっぷりでおなかいっぱいになりました。ただ、雨のせいか鳴り物全般、音が湿っぽく聞こえて気の毒でした。ただ、カゲ打ちだけは湿気とかじゃなくタイミング自体がビミョーにもたついて重かった気がするんですが。
さて、帰りですよ。また東西線に乗って帰るつもりだったのに、地下への入口が見えたから釣り込まれて入り、前の人が急いでいるから釣りこまれて駆け込み乗車して、「やったあ乗れたあ」とトクした気分に2秒ほどひたってから、車内の様子が違うことに気づきました。
これ、阪神電車やーーーん! 何してるの私ー。結局、あんなにきらいだった梅田の雑踏を通って谷町線に乗り換えることになってしまいました。あーあ。それに、予定していたよりだいぶ遅くなってしまいました。冷やし忘れた茹で豚は、茹で汁(=ダシ)はどうなってしまうの。
いつもの私なら、一刻も早くブタの顔を見たくて、帰り道でATMへ寄るのも買い物するのもキャンセルして飛んで帰ろうとするところですが、この日の私は理性が勝ったぞ。18時間だか室温に放置した上で、15分や20分早く冷やしたからって大勢が変わりますかいな。単に現金をおろすとかなら近所のコンビニでもいいんですが、この日は振込をしたかった。それも、すでに遅れている振込です。いったん家へ帰ってしまったら、ATMへ出なおすのはきっと面倒にちがいないし、忘れてしまう危険だって大。そもそも今までだって何度も忘れたから遅れたのです。そう自分を説得して支払いをすませ、大急ぎで買い物をすませて帰ってみたら、茹で豚は全然いたんでいませんでしたとさ。ラッキー。
肉をしまい忘れたことから始まって、電車を降りまちがえたり乗りまちがえたりと失敗の多い日でしたが、この日は、「豚肉を頭から振り払って、ちゃんとATMに寄れた日」ということで、わりと記念すべき達成の日となりました。
まず、「いったん家に帰ったら出直すのが億劫になるし、一服しているあいだに振込のことを忘れてしまうかもしれない」と予測できたってことがワシにしては立派です。
それに、わかんない人にはわかんないでしょうが、このワタクシがですね、「腐っとったらほかしたらええやん。また買うて作ったらええねんし」と思うことができたというのは、なかなかの快挙なのですよ。「食べ物を傷ませたくない、捨てたくない」という強迫はいろいろと選択を狭めてくるんですが、一見「いいこと」にも聞こえる内容であるため、強迫であるという自覚を持ちにくいんです。特に身近な他者に協力を強制したりするとホン迷惑。なんのこたない単なる巻きこみコダワリなのに、当人は啓発だ指導だと思ってたりしかねませんから。こんなの飛行機恐怖やエレベーター恐怖とたいして変わらんのですけどね。恐怖心は変わらなくても、「つき合わされる人はあほくさがるカテゴリーの恐怖である」という知識さえ持てたら、対処時の態度がずいぶん変わります(まあ、最初からそういう知識、自覚がしっかりある人は、引け目を感じどおしの毎日になってしまってそれはそれで気の毒なんですが……)。
自分の殻を破り、可能性を広げる練習という意味では、茹で豚は腐っててくれた方が、捨てる経験を積めてもう一歩お得だったのかもしれませんが、相手は自然界です。本当にいたんでないものを捨てる必要はありません。素直に喜んでればよいのです。それに、この日は「阪神を利用する」という経験を広げたので、殻を破るのは一回で十分ですよね。幸い、これで阪神電車の億劫感はかなり解消されました。この経験を定着させるためには、できたら近いうちに阪神に乗る用事があればいいんですけどねぇ。なかったらわざわざ作ろうとまでは思いませんが。
■09-10-31(追記しました)
何だかえらく寝坊をしてしまってびっくり。このごろ、1時半とか2時くらいに寝るのは従来どおりなのに、目がさめるのが遅いような。今日は12時半まで寝てしまった。早起きするのはチケット発売日くらいなもの。いいのかこんなことで。若い証拠か? その代わり、いったん起きたら目覚めの早いこと。私、9時間以上寝たあとでは非常に寝起きがよろしい。しかし14時間以上寝ると反対に寝起きが悪くなるんですね。9時間から11時間くらいが最も起きてすぐ活発に活動できるようです。
資料読みは頭が煮えてきたのでお休み、この日は通常の原稿に専念。原稿やりながら豚バラを茹でる。大きな塊を三つに分け、赤身の一番多い端と、脂身の一番多い端を茹で、中ぐらいのまん中は塩をすり込んで密封、塩漬けに。赤身の多い三分の一は冷めたら今夜のメイン。脂の多い三分の一は塊のまましまっておいて、後日、スライスしてから茹で直して回鍋肉か何かに。
夜、原稿をしまってから、豚を茹で汁の中でさましながらお出かけ。旭堂南湖の三日間続き読みの会、最終日。99年入門で今年で10年の南湖さん。芸術祭に参加されてるそうなのですが、賞とれるといいなあ。「とらせてあげたい」と言いたいところですが一観客である私には何の力もないのだよなあ。私は南海ファンなのですが(昔なら誤解を招く表現だっただろうな)、南湖さんのヘンな声には何となく中毒性があるような気がします。もともと地声にクセのある方で、ああいう変わった声質って普通は耳についたり鼻についたりと不利になりそうなものなんですが、うまいこと持ち味にできてるんですね。おもしろいなあ。
昨日の空板は南舟君でしたが今日は南斗君。同じく三方ヶ原。同じことやっててもだいぶ雰囲気ちがいますね。声質だけじゃなく、南舟君の方が話芸っぽく南斗君の方が音楽っぽい。舌の両側から呼気が漏れる「ひ」音(英語だと「cl」で聞かれるような音)が特徴?
帰ってから、豚バラで赤ワイン。オットが成城石井で買ってきた、何だか数字のいろいろついたやつ。
本当なら、ここで残った茹で豚を冷蔵庫にしまって寝るはずだったんですよ。ところが、気持ちよく酔ったせいかそのままコンロの上に放置して寝てしまったのです。それが翌日、尾を引くことに……。
■09-10-30
錦秋文楽公演は明日が初日。今日は通し稽古だったはず。私は初日は買うてません。私の初日はまだもうちょっと先。明日までは南湖だんご、明後日は雀松独演会。ああ、蛸芝居が楽しみでたまらない。
鈴木主税氏死去。
チケット販売のイーテックスの会長がポプラ社の新会長に。
簑助師匠が文化功労者に。
米朝師匠に文化勲章。
ニュースサイトやないのでいちいちリンクはしません。
原稿の合間のニワカ本読みは『こころのりんしょうアラカルト 子どものチックとこだわり』、『精神療法 第35巻 第5号 強迫性障害臨床の現在1
』など。そのほか、『誘惑される意志
』『行動経済学 経済は「感情」で動いている
』を再読。これがね、もうね、いっこも覚えてないんですヮ……。覚えているのは、「前に読んだんも、秋〜冬やったなあ……」ということのみ。梨が出なくなって、どこかで菊が咲いていた。なんべん勉強し(たつもりになっ)ても元の所へ落ちます。お七のお人形でさえしまいには上へ着くのに、私はお七以下か。お六か。種子島の六? それとも喜六?
目先の原稿用のニワカ調べはシャクターの『なぜ、「あれ」が思い出せなくなるのか』、ロフタスの『抑圧された記憶の神話
』と『目撃者の証言
』。いずれも2回以上は読んでいる本なのにやはりこれっぽっちも記憶になく、必要な箇所探しだすのに時間のかかることかかること。ところが、別に自分で内容をわかる必要はないと思っているせいか、忘れていることがさほど苦になんない。自分に甘ーく、自分にやさしーく、一日の仕事をしまうことができました。終わりよければなんとやら。これ、順序がちがってたら後味がさぞかしちがったことでしょう。エンドピーク効果って、こういうことなん? 気持ちよく南湖だんごへ。
資料読みとか調べものとかをしてる時期って、手首や手の甲の痛みが軽くなるのはよくわかるんですが(原稿の字数が減り、打鍵数が減るから)、尻の骨の痛みも軽くなることに気がつきました。同じように座ってるつもりなんですけどねぇ……。もしかして、読んでいるときの方が、姿勢ががさごそしているのか。すぐ飽きる、根気のなさが尻を守っているんでしょうか。
■09-10-29
相変わらず、通常業務(翻訳原稿)とニワカ勉強(調べもの、資料集め、資料読み、資料リスト作り)の両立でございます。
翻訳はやればやった分だけ残りが減り、原稿は増えますわナ。調べモンも、語句レベルだったり地名の発音だったりすれば、「これでわかった」ということが自分でわかり、そこでやめて先へ進めますわナ。
しかし、資料読みって、読んで自分が十分にわかったかどうか、もうこの辺でわかったことにしていいかどうかがようわかりません。どの程度の理解が必要なのかがどこからも示されてないから、自分の納得感だけが頼りです。これ、めちゃめちゃ頼りないですよ。もう少し生かじりでもよかったのに凝りすぎてたとか、あるいはその逆とか、なんぼでもありそうです。趣味で凝りすぎるのは勝手ですが、自分の時間はしばしば他人のお金でもありますからねぇ。適度なところで引き返してこないと、という注意事項を頭の片隅に置きながらニワカ勉強をするわけです。この「片隅に置きながら」がくたびれるんでしょうねえ。
そんなとき、よく「アタマが良かったら、もっと簡単に終わるのに」とか思います。ところが、たいがいここで自分の中からツッコミが入ります。「いやいや、これでもしかもっとアタマがよかったら、もっとアタマ使う仕事してて、もっと難しいモノを読んで、結局はおんなじくらいへばってるでしょう」と。
毎回おなじところでおなじツッコミが入って思い直して納得するんなら、最初からそこをショートカットできればいいんですけどねえ。なんでかおんなじ一人問答をくり返しておりますよ。
あー、もう、疲れたんで通常業務の翻訳原稿に戻ります。
昨日の「芸人・芸能人敬称問題」の続きをまだ考えてました。芸能人であっても、AMラジオのパーソナリティーとか、テレビだと情報番組なんかの仕事をしている人の名前は、相手役の方が「さん」づけして呼ぶのが何度となく番組中で流れるでしょ? そういう事情によってさんづけが耳になじんでしまうってことはないんですかねえ。まあ、視聴者・聴取者が自分でも使うかどうかはまた別の話ですけど。
芸人ではなく、モノカキ業の私はどうかというと、呼び捨てが多くなるとメジャーになった証という感じはします。ただ、憎悪や軽蔑の表現としての呼び捨てというのもありますから、人を怒らして呼び捨てされているだけなのに「やったあワシもメジャーの仲間入りじゃあ」と一人で喜んでたらめっちゃ恥ずかしいですね!
■09-10-28
自分の日記を読み返してみて、技芸員さんの敬称が人によってめちゃくちゃだなと気がつきました。なんなんですかこれは。吉田玉佳さんと竹本相子大夫さんが「ちゃん」づけになっとるやないの。あとは「君」と「さん」が混在。自分でも基準が(すぐには)わかりません。5分もあれば考察はナンボでもできますが、5分で考えて出た結論を文章に書き起こすのに10分くらいかかりそうです。読みたい人もおらんであろうに15分はもったいないからやめておきます。
しかし普通なら、個人的な知り合いでもない著名人とか芸能人の名前に敬称をつけるのって、どうも違和感があります。まるで、知り合いのフリをして人脈自慢をしているような気になるんですね。作家や漫画家の名前なんかも呼び捨てが普通でしょ? 作家で私が「さん」づけして変じゃないのは野尻抱介さん、漫画なら押山雄一
さん、漫画原作は松田康志
さんくらいです。あとはドラマ解説者の岸川靖
さん、ジャンルを特定しにくいけど眠田直
さん。ああ、ついこのあいだ、植木不等式
さんにご紹介していただけましたが、これで総ざらえでしょう(わぁい、どさくさにまぎれて、知ってる有名人自慢をしてやったー)。それでも話題の種類によって使い分けるでしょうね。個人的にお会いしたという話題だと確実に、お仕事情報くらいでもまだ「さん」づけするかな。でも、作品内容の評価だと呼び捨てになるはず。
ところが、文楽関係のファンサイトは割合、技芸員さんに「さん」づけするところが多い印象を受けます。つーかちょっとマテ、たったいま私「技芸員さん」と書いとるやないですか。一般名詞である「技芸員」からして、すでに「さん」がついているありさまです。これはもう、ファン業界の慣習というか、雰囲気なんでしょうね。もちろん、配役情報や配役メモ、あるいは、技術的なことに言及するような舞台評なら呼び捨てになりますが、観賞の感想くらいなら敬称がつきがちです。そんな中、一人だけ呼び捨てにしているとけっこう浮きそうです。
ただ問題は、この日記では、文楽もスタトレもミステリもイギリス時代劇もルネサンス音楽もバロック音楽も落語も講談も科学も経済も同居してるってことですよ。文楽の技芸員さんに敬称つけた後でも、さすがに作家や映画俳優にさんづけはしませんが、噺家や講談師の固有名詞には勢いでつきそうです。それって知り合いを詐称してる風になったり、ツウぶって見えたりすることになるのかどうか。あるいは、相手をメジャーだと認めてない風になるのかどうか。
いや、悩んでるわけではないのです。これからもあまり考えずに書き飛ばすと思います。ただ、日本語の使われ方・使い分けられ方には興味があるため、ちょっと面白かったのです。
文楽と歌舞伎とか、文楽とタカラヅカとかの同居しているファンサイトはほうぼうにあるようですので、ほかの方がジャンルによってどのように敬称を使い分けているのか、今度ひまなときにでも見て回ろうかしらん。歌舞伎やタカラヅカのことはほとんど知らないんですが、なんかそれぞれにファンダムの文化というか、習慣のようなものがありそうですよね。本読みの世界だって、SFとミステリだけでもなんとなく作家と読者の距離感が違うような印象を受けますから、ほかの世界にもそういうことはあってもおかしくありません。
■09-10-27
資料読みとか資料整理とかしていると、自分の根気のなさがつくづくイヤんなってきます。翻訳作業を進めているときにはあんなに発揮できる根気が、なんで資料読みになるとどっかへ消え失せるかね。
――と考えてみると、何冊も同時に仕入れてくるからいかんのだと気づきました。ちょっと飽きたら次のを読めるのが誘惑になってしまうんですよ。でも、だからといって一冊ずつ仕入れてきたら、ハズレだったときに思いっきり時間がムダになります。世の中、あちら立てればこちらが立たずということがぎょうさんございます。
私があんまり健常者をうらやましいと思わないのは、困らな感や比較下手のせいもありますが、悩みの大半が自分のわがままに起因する種類のものだからです。「食えばなくなる 残せば腐る にぎり飯」という天然の摂理からは、どーせ健常者も自由ではないでしょうからね。
そして、健常者だって少なからぬ方々がめんどくさがっているモノとして、梅田の地下街というものがございます。あこ、広いしね。混んでるしね。それにしてもまあ、谷町線の東梅田から四ツ橋線の西梅田へ行くのって、なーんであんなにめんどくさいんでしょうか。
御堂筋線から阪急、谷町線から御堂筋線は許容範囲なんです。阪神は乗り慣れないので乗ること自体は億劫ですが、谷町線から阪神への乗り換えはまあ平気です。でも谷町線から阪急に乗り換えるとなるとめんどくさいし、谷町線からJR大阪駅も地上へ出なくてはならない分、相ー当めんどくさい(ふしぎなことに、谷町線→JRより、JR→谷町線の方が、めんどくささが倍くらいに増します。同じコースで階段が下りになるだけなのに。なんでだろ?)。私は現在、谷町線沿線に住んでいるんですが、新大阪から新幹線に乗るときは、いっつも東梅田から御堂筋線梅田へ乗り換えてます。
けどねぇ、メンドウの親玉は、やっぱり西梅田。阪神越えてもまだ先、というか、阪神を越えたところで初めて旅が始まるんだもの。
最初は、経路がわかりにくくて迷うからイヤなんかと思っていました。しかし、場数を踏んで乗り換え経路がきちんと頭に入ったら、迷わない分だけ所要時間は減ったはずなのに、かえってめんどくささが増してしまった! 以前は「なんとかなるだろー」と気楽に構えていたのに(結果的には迷って遅れてたけどね)、めんどくさい経路が克明にイメージされるようになったようです。というわけで、何か催し物のお知らせを見ても、ヒルトンとかサンケイホールとか聞くともうおそろしく億劫で、落語会のチラシなんかもらってもブリーゼって見るだけで速攻で捨ててました(ひどい……。ごめんね)。
ところが昨日、ヒルトンの木の生えた吹き抜け空間で二人三番叟があるというのでどーしても観てみたくなりました。そこでワタシも考えた。「南森町で東西線に乗って、北新地から歩けばええやん!」って。北新地からヒルトンは、北向きに多少あるきます。東梅田からより多少は近いけど、そんなに変わんないと思います。南森町から天満宮駅の乗り換えで歩く分で相殺されるんじゃないでしょうか。時間的には、東西線の待ち時間を見こまないといけないので、その分早く出なくてはなりません。でも、これで行ってみたら、けっこう快適に行けちゃいましたよ。ヒルトンくらいだとそんなに近くならないけど、今後、サンケイホールとか堂島アバンザとか行くときには役に立ちそうな気がします。というか、なんだかアバンザのジュンク堂が近くなった気分です。ただ、この経路を快適だと感じる人はあまりいないんでしょう、乗り換え案内ページでは提案してくれないので、時間を簡単に調べることができないんですけどね。
そういえば、京都から阪急で帰ってくるときも、淡路で千里線の天下茶屋行きに乗り換え、南森町から帰ってきたんですが、これも乗り換え案内では紹介してないですねぇ。ということはアレか、冒頭に書いた、「世間一般の皆さんだって梅田での乗り換えはめんどくさがっている」という大前提は崩れるってこと? じゃあ、このエントリの構成はどうなってしまうの!?
ところで三番叟ですが、検非違使が玉翔君で又平が玉佳ちゃん。ステージが狭いせいか、そんなにハジケまくって暴れて汗が飛んで、という感じではありませんでしたが、劇場より距離が近いという楽しさはありました。解説は相子ちゃん清丈'さん玉翔君。人形解説は紋臣さんや一輔君とほぼ同じ(「私の声が気持ち悪いですね」はきっと台本に書いてあるんだろうなあ。なぜか、簑紫郎さんが言うのを聞いたことがないんですが)ながら、玉誉さんが左を持ってたのが珍しくて新鮮でした(足みのつぐ)。最後に一輔君の八百屋お七。会場の都合で、カゲ打ちや鳴り物(半鐘の音)が表に出ているのを見ることができました。
これで東梅田駅を利用していたら、三番叟もっと動け! とか無理な文句言ってたと思うんですが、東西線利用で楽をしたご利益か、機嫌良く帰ってきました。もちろん、休憩だのお買い物だのとそれなりに館内でお金も使ったし、無料イベントだからといってタダ見の客ではございませんわよ。
■09-10-26
ここ数日、整理の行き届いていないリアル本棚の前で、記憶の地曳き網。ネットで買った本は注文受付メールのフォルダがそのままデータベースになっているんですが、ジュンク堂や紀伊国屋、意外に多い西区新町の福島書店や上六のルーブル、それに海外のB&Nだったり独立系専門書店だったり、要するにリアル書店で買った本は、引用するのも人にお勧めするのも大変なんです。著者名が姓しか出てこないとか、タイトルが一単語しか出てこないとか、そんなときに検索のしようがないんですよ。
あーもーほんとにもー。
『手招くフリーク』の小見出しをみなさんより遅れて送りました。まあ、この先、修正することもあるかもしれないので、これは絶対じゃありません。何だかサイトでは表示が乱れてますが、そのうち直るでしょう。
修正といえば、先日の日記で花風社のことを「注文をいただいて、仕事を請け負って、お題をいただくお得意様」と書いてしまいました。「お題」て。この場合は「お代」が正解です。確かに「お題」をいただいて仕事をすることは多いんですが、それだと順番がおかしいよね。
■09-10-25
東京でお会いした方にお約束した文献のリストを作ろうとしていたら、ついつい、読みふけってしまう! アッカーンやーん!
■09-10-24
うー。私にしては珍しく、発売日の朝の発売時刻からチケットとり、なんてことをやってしまいました。e-tixで7-11のレジ引き換え方式です。こーゆーねぇ、「行こう、という気持ち」と「チケット発売日」を合わせる、というのが私はどうも苦手でして、だからなかなかいいお席を確保することができないわけなんですが。直前に思いついて駆け込みで買ったりするのが得意なんですよ(それ、得意って言わない)。
今回は珍しくそれができたということは、よほど熱心だったのか、よほど楽しみな催し物だったのか、というと、これが逆。行きたい理由とそうでもない理由が半々とビミョー。演目はいいけど応援してる人が出てない、でも長老やスターが揃ってて一般的には豪華、ついでに珍しい配役など見て「おきたい」ポイントもちらほら、だけど地理的に遠くて交通費がかかる。そして何より、ここはこの種の催し物には大きすぎる会場で、よほど前の席じゃないと見づらいんですね。長老だろうとスターだろうと珍しい配役だろうと、見えなかったら見えませんもん。
そこで、「よい席がとれそうなら行こう」と心に決めたのでした。自分では迷いすぎるから、外部の要因に決めさせようという感じ。さてこうなると、「行くか行かないか決めるために、良い席がとれるかどうかを早く知りたい」という、なんともまあ自閉症ごのみのモチベーションが! おかげで、好きな人が出る大事な公演以上の熱意をもって臨むことになってしまったのでした。
結果。
10時ちょびっとすぎ、1日目の1部が特等席。確保。住所氏名電話番号メールアドレス等の入力に時間がかかる。
10時12分、1日目の2部がまん中あたり。イマイチながら許容範囲。確保。
10時17分、2日の1部はチェックしたら後列だったのでヤメ。一回見てるのにこんな後ろで同じA席の料金を払いたくない。というわけで、お遊びで2階の後列のやっす〜い席を確保。傾斜を利用して大道具の構造や裏方さんの姿をチェックできることを期待して。
(付記:あとになってから、チケット申込みの画面に「公演一覧から追加」「同一公演日時の追加」というリンクがあることに気がつきました。これに気がついていたら、2枚目も12分ではなくて6分か7分ごろに座席の仮押さえができたようです)
結局、行くことにして宿も足も確保しましたが、こういうサスペンスって疲れますね。途中経過の一喜一憂もコミで楽しめるんならともかく、私は切符さえ手に入ればいいという方です。観劇やコンサートのたびにこれをやるのは精神的コストが払えませんヮ。仕事がなくて、趣味が本業になってたらこなせるんかもしれませんが、これを片手間にやるのはヘタクソです。
そして、これをすませてほっとしたところで、先日、ローチケでとった別の切符の引き取り期限を超過して、予約が無効になっていることを発見! ふだんはぴあを使うことが多くてローチケは不慣れなせいかこの失敗。後ろの席でもいいからとり直そうと思ったら完売でやんの。めそめそ。まあ、ちゃんと仕事をしていた証だと思うことにしよう……。やっぱり私は、「当日券、全席自由」が好きだー!
■09-10-24
すみません、宣伝するのを忘れていました。ミネルヴァ書房の『別冊発達』の30号に短文を書いたんでした。ミネルヴァは出版点数も多いせいか、サイトに掲載されているのに気がつかないでいたら、そのままうっかり忘れてしまったのです。こちらにありました。
アマゾンでも、雑誌かと思って検索したので見つからなかったんですねぇ。どうやら、単行本として分類されていたようですよ。
この話はあんまり書いてて楽しいものではありませんでした。障害以外の部分(キャラとか気質とかいう部分)と障害との相性、組み合わせについて書いたので、書いてて恥ずかしくなってくるんですね。まあしょうがないですけど。もちろん、個別の特定個人(この場合はたまたま私ですが)のエピソードなど、そのまんまではなんの使いみちもありません。こういうメカニズムでこういうことがあるかもね、という一例でしかないので。私の経験という数値を代入して出た数値ではなく、計算式の方を見てくださいね。
■09-10-23
ごぶさたしておりました。文楽地方公演@静岡→クィア学会でお勉強@津田塾→落語会と観光@浅草→ミニオフ会@水道橋→お仕事の打ち合わせ→狂言@神戸→講談@岸和田と、マンガみたいな強行軍をクリアして帰ってきました。クリアなんて言ったって半分以上遊びですけどね。なんでお江戸で上方落語、とか、なんで神戸で茂山狂言、とか、大阪の文楽をなんでまた静岡で、とかいろいろと変則ではありましたが、なーに、私がたまたまその日にいる場所の近くが「近く」なのです。帰ったのが20日で、旅の後につきものの2日昼寝をすませて、今日が23日だから計算合ってますよね?
文楽静岡公演は昼が卅三間堂棟由来(平太郎住家から木遣音頭)と本朝廿四孝(十種香から奥庭狐火)、夜が絵本太功記(夕顔棚から尼崎)と日高川入相花王(渡し場)。狐火は清十郎の襲名披露狂言でもあって、八重垣姫早変わり後の左を勘十郎がご馳走で。簑助師匠は腰元濡衣。
浅草の落語会は、静岡でチラシをゲットしたんですよね〜。公共施設とかにありがちなチラシ立てにぞんざいにささっていたんですが、「本能寺」という文字が目に入ってきまして。私、「本能寺」って見た(聴いた)ことないんですよ。以前、文我さんの会で見られるはずで楽しみにしていたのに仕事で行けなかった因縁の噺です(そして、私の留守中に大阪ではしん吉君がやっていたらしいし)。ずりずりと引き出してみたら「米左独演会」だそうで(どこかにチラシが載ってないかと思ったら、見つかったのが知らない方の日記でした。こんな配置だったのです)、場所は浅草、その日はもともと学会の後に浅草観光を計画していた日。電話の神様をむりやり召喚して、その場で米朝事務所に電話して正解でした。結局、予約だけで満席になったようですから。
浅草って初めて行ったんですが、どこまで行っても町が終わらない……というか、隣の町になっちゃったりしない。東京って大きいんだなあと、ごく一部のスライスである浅草の、そのまたごく一部のスライスを見ただけなのに、東京の大きさのサンプルとして感じちゃった。鶴橋からあれくらい歩いたら、だんだん鶴橋圏が終わっていつの間にか玉造圏に入っちゃいそうな気がするんだけど、浅草っていつまでも浅草な感じがしました。
さて、念願の本能寺ですが、サービス満点。長さはコンパクトな割に満腹感大。ツケ打ちもきれいに決まって爽快(前に座ってたお客さんが最初のツケの音量にビビって、座ったまま飛び上がっちゃったみたいに見えました)。ビジュアル情報の占める割合が高い噺で、確かにこれは音だけ聞いてもつまんなかろうなあ。ただ、私は歌舞伎を全然知らないので、その分ソンしてる部分はあるんかもしれませんね。たとえば見得なんかの顔マネに元ネタがあったとしてもわかんないし。「らくだ」は私はもう一つだったかなあ……。カメラのフラッシュが光ったというアクシデントがあって、その影響もあったかも。最後までやらない型(っていうのか?)でした。
その晩のミニオフ会は鈴木クニエさんのセッティングで、植木不等式さんに紹介していただきました。『悲しきネクタイ』をいただいた上、サインまでいただいてきました。ネパール料理もおいしかったし、幸せな晩でした。
仕事の件は、まだヒミツ。
東京から帰ったばかりだというのに、たった一時間の会のためについつい岸和田まで出かけてしまったのは、旭堂一門の新人さん(南左衛門門下、南青君の弟弟子ですね)の南舟君が前座で三方ヶ原戦記を読むとチラシに書いてあったせいでした。この日のメインは南湖さんで、演目は発表されていませんでしたが行けば(新作はどうなのか知らないんですが古典なら)ハズレはないという方で信用しております。ただ、大阪市内でも聴く機会は多いし、一時間一席のために普通なら郊外まで行きません。実は私、南舟君の三方ヶ原を先月、同じ南湖さんの会の空板で聴いておりまして、あれがその後どうなったかなあというのもあるし、まあ、修羅場が好き、武将たちの装束やら紋やら長ったらしいミドルネーム入りフルネームやらをお経のように聞くのが大好き、というのが大きくてですね、何でもチラシには書いておくものですね。「三方ヶ原」とひとこと書いておくだけで、私のようなアホが一匹釣れるんでございますよ。20年後に自慢できるようになっているといいなあ。
「お楽しみ」だった南湖さんの読み物は赤穂義士銘々伝から大高源吾の話(腹切魚と両国橋を連続で!)で得をしました。宝井其角がアホ扱いで気の毒な話なんですけどね。岸和田まで行って良かったー。岸和田なんて、大阪市内に住んでるから行く気になれたんであって、奈良県某市からだったら思いっきり億劫になってたと思います。大阪市内からでも、南海電車で往復1時間かかってしまうので、1時間聴いて帰ってくるだけだと、どうも移動の労力の元が取れない感じがします。特に、帰りは逆コースだから車内も空いてて快適ですが、行きは帰宅ラッシュと重なるのがいけません。次に行くことがあったら、難波なり新今宮なりを5時前に出て、市内をあちこち観光して、お食事してから講談会へ行くのが一番だなあと思いました。次に行くことがあるかどうかはわからないんですが。
――というようなことをしている間にも、世の中は(勝手に)動いていたのでした。
えっと、『こういう風にできてます!』にも書いたのでご存じの方もあるかとは思いますが、私のことを実在しない架空キャラだと主張されてる方がおられまして。まあ要は私のことが嫌いなのでしょうけど、なにしろその方にとっては私は「いない」ことになっていますので、いない人を攻撃するわけにもいきません。攻撃は必然的に人ちがいにならざるを得ないんですね。
で、人ちがいされた方のところに毎日40本とか50本とか電話してきたり、実家をさがして親御さんに電話をしようとしてみたり、ご夫君を中傷したりと、えらく迷惑な話です。私がやっているわけじゃないにしても、申し訳ないったらない。それも、人ちがいされた方というのが花風社の浅見社長。私にしてみたら、注文をいただいて、仕事を請け負って、お代をいただく取引先です。お得意様です。お得意様を誤爆されるなんて、自由業者の悪夢としかいいようがありません。誤爆先の選定は偶然だろうとは思いますが、わかってやってるんだとしたら絶妙のセンスですよね。
さすがに迷惑が度を越したらしく、これが民事訴訟になっていまして、10月16日、私がのんきに文楽を見ているうちに勝訴していました(判決がこの日だというご連絡はきちんといただいてあったんですけど、私が勝手に日を間違えて覚えていたのです。なにぶん、教わったのがだいぶ前でしたので……。すみません)。
私の個人情報がかかっているにもかかわらず、火元である私は一切参加できませんでした。誤爆でご迷惑をかけた上に、一方的に守ってもらうような形になってしまいました。だって私は「いない」と思われている以上、私だけが何もされたことがないんですね。何もされていないのに「被害者でござい」としゃしゃり出るのも嘘になってしまいますし、架空キャラに当事者能力があるのかどうか。ひこにゃんやチェブラーシカが訴訟を起こしたなんて聞いたことありませんし(いや、だから、架空キャラじゃないと言って争ってたんだってば)。そんなことより、私が参加したら足手まといになるのは目に見えてます。せめて、じゃまをしないのが最大の協力でしょう。
というわけで、全力で無視する! という形で罪滅ぼしとご恩返しをしていたわけですが(そして全力をふりしぼった甲斐がありすぎて日を間違えたわけですが)、裁判所によれば、私は浅見社長と同一人物ではないそうですよ。企画キャラではなくて独立の実在人物だというお墨付きももらえましたので、これからは、実在の人物として生活費がかかります。これまで以上に精を出して働かなくてはなりません。みなさま、今後ともよろしくお願いいたします。実在の人物が手作業でやっておりますので、どうか安心してお仕事をくださいませ。
ところで、日記を休んでいた間の記録、どうしましょうか。実はパソコンがクラッシュする以前にも、なんだかんだとサボっていまして。というのは、生活書院さんに原稿を渡していないのに、毎晩のように遊びに行っていることがバレると気まずいものだから、書きづらくてねぇ。
遅れていたのは、倉本智明さんの企画した論稿集『手招くフリーク』の一章です(リンク先の目次で私の担当部分に小見出しが入っていないのは、遅れていたからです)。指輪物語やスタートレックやムーミン谷における多種族寄り合い所帯について語り、アーバンファンタジー(あるいはパラノーマルロマンス)における人外キャラの潜伏努力を語り、ゲイ探偵小説というジャンルについて語り倒すという、よくいえばバラエティに富んだ、わるく言えば脈絡のない原稿となりました。最初は枚数が超過しまくりで困っていたんですが、いろいろと熱すぎる部分を削除して制限枚数におさめました。ドリアン・グレイのディック・ハーデスティ物に登場する警官や消防士といった公務員たちが守秘義務についてルーズなので萎える件だとか、浄瑠璃で下二段活用の動詞が下一段になってるといっぺんに陶酔がさめて現実に引き戻されるのに「くゎ音」「ぐゎ音」が保存されていなくてもそう気にならない件だとかは枝葉末節と判断してバッサリと切り捨てました。
まあ、まだ第一稿を渡しただけなので、今後コメントが返ってきて手を入れたりすることになるかもしれないのですが、とりあえずは一安心。原稿を渡したし、遊び歩いていることも白状したので、かくす理由がなくなりました。でもまあ、日記に書かないでいたら、ずいぶんいろいろ忘れてしまったんですけどね。
まあ、まだまだすることがたくさんあるので、思い出したときに時間があったら、ということで。
■09-10-14
下のような終わり方だと、ずっと寝てたみたいに見えますね。これを書いてすぐ東京へ行って、帰ってきたとたんにパソコンがつぶれまして。長年親しんだ窓2000にサヨウナラしました。
日記が更新できない間にいろんなことがありましたが、たいがいは忘れました。覚えていることも、書くほどのことはないなあという気がします。
ただ、更新できないでいるあいだ一番つらかったのは、誤字に気づいたのに直せなかったこと! 繁昌亭をね、繁盛亭って誤変換してまして、まあよくある誤変換ですけど、なにしろ固有名詞なんでねぇ。もうそのことばっかり気になって。このまま自分のサイトなのに自分で更新できないようになってしまったら、ずっとこの誤字が残ってしまうのかと。そんなことより、ファイルはどれだけ復元できたのかとか、もっと先に心配することあると思うんですが。まあ、その辺はおいおい調べて直していきましょう。
この中断が、日記中毒克服へのいい刺激になってくれたら楽しいんですけどね。災い転じて何とやらってかんじで。
■09-09-16
寝すぎたっ
■09-09-15
ネムイ。タシケテー
■09-09-12
数回分の日記を通して読み返してみて、5日の記述と11日の記述が一見、矛盾していることに気づきました。
5日の「トンネル」は、既製のトンネルの中を通行しているイメージです。11日のトンネルは、新しいトンネルを掘っているイメージです。当然、別々のトンネルです。「泣きっ面に蜂、踏んだり蹴ったり」と表現したからといって、蜂に踏まれたわけではないみたいなものです。
毎回、それまでの記述を読み返さずに、まっさらな気持ちで書き始めてしまうからこういうことになっちゃうんですが、これでも、一人の人間が書いております。ふう。
■09-09-11
やっと、両側から掘っていたトンネルがつながりましたー!<原稿 あとは穴をひろげて、土をどけて、壁を固めればいいんだ。
このごろ、1日の労働時間があまり長くとれないことに気がつきました。頭の中が、ぐゎらんぐぁらんいうー。書きかけの文の断片みたいなものが頭の中に残ってまして、うるさいうるさい。今まで、ほかの人たちが「気分転換をしたい」「気分転換しなきゃ」と言ってるのを聞いても、なんじゃらほいと感じていたのですが、ここへきてようやくわかりました。チミたちは正しかったよ!(←人生の先輩、業界の先輩たちをチミよばわりするワシ)
まあ、もしかしたらこれは、現在やってる仕事が自前の文章書きだからなんかもしれません。翻訳作業に戻っても同じ感覚が続くかどうかは、謎。
■09-09-05
東京はこのごろ切符がなかなかとれないのだそうですね。経営上は連日満席が嬉しいのですが、思いつきでふらっと入れないのは寂しいなあ。
そうそう、シャンプーもシリアルも油も買いました。うっかり、フライパンまで買ってしまいましたが、それくらいはご愛敬。それから、歯ブラシ交換しました。2本とも。
というわけで、日記はまたしばらくサボります。でもね、トンネルの向こうに光は見えてきましたよ。TさんR君安心しておくれ。
■09-09-04
なかなか日記が書けないもので、ずっと前に書こうと思った古い話題が残ってました。
札幌のパンダ不動産の社長さんのブログから、「道銀が公的資金を完済へ!!」という記事。今見たら25日のエントリーでしたが、そんなに昔のことという気がしないなあ。
ええっ、東京はもう明日が初日ですかー。今ごろはテンペストの舞台稽古中か〜。住師の大好きな『沼津』は8月27日の神戸松方ホール特別公演で出たばかりですが、人形には同じ役は一人もナシ。なかなか面白いローテーションになっています。
役名 | 神戸特別公演 | 東京本公演 |
| 親平作 | 文雀 | 勘十郎 |
| 十兵衛 | 勘十郎 | 簑助 |
お米 | 簑助 | 紋寿 |