でんわ 343−4911
磯村建設の分譲地は今…
磯村建設とは、かつて東京に存在した不動産会社です。東武東上線沿線に分譲住宅を建設・販売し、関東地方では夕方の時間帯に頻繁にテレビCMが流れていましたが、1985年に倒産してしまいました。当時、関東在住だった方々には有名な以下のCMが流れていました。
1980年頃といえば、サラリーマン世帯にとって一戸建マイホームを持つことがいわば大きな憧れともいえる時期でした。そんな中で磯村建設は庭付き約130平米ほどの一戸建住宅を1200〜1300万円ほどで販売しました。「頭金150万円、住宅ローンで月払いも家賃並」という、現在の感覚からしても信じられないような謳い文句で次々と物件を開拓していきました。しかし思うように売れずに経営が行き詰り、結局倒産してしまいました。
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左の画像は、CMの冒頭のシーンです。まだ青ラインのない白地の車体が懐かしいです。 東武東上線沿線とはいうものの、その分譲地は池袋から約70キロ、埼玉県のはるか北寄りにある男衾(おぶすま)駅・鉢形駅が最寄駅でした。池袋から小川町乗換えで約1時間20分もかかります。しかもそこからさらに、住宅地まで歩いて20分近くもかかるところまで行かなくてはなりません。当然、そこまでのバス路線などもありません。 |
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また、磯村建設の代表的な分譲地として「ひばりヶおか」・「サンハイツめじろ台」があります。左右の画像はCMの1コマですが、これだけ見るとまるで西武池袋線の「ひばりヶ丘」や京王線の「めじろ台」と混同してしまいそうです。名前にだまされて買おうとした人もいたのでは? しかし地図を見ても、これらの地名は載っていません。そして磯村建設亡き今、これらの住宅地がどこにあるのかは、もはやわからなくなってしまいました。 |
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磯村建設の大きな分譲地としては4つあります。このうち、「ひばりヶおか」・「柏田ニュータウン」の最寄駅は男衾駅。そして「めじろ台」・「桜沢ニュータウン」の最寄駅は男衾の1つ先の鉢形駅です。
下の画像は男衾駅の様子です。周囲には店1軒以外何もない田舎の駅です。
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左:駅舎 真中:ホーム 右・駅前の様子 |
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| 駅を出たら、ただひたすら畑と一軒家だけしかない道路を歩いて行きます。磯村建設の分譲地は、この道を約10分以上歩き続けた先にあるのです。当然、路線バスなどありませんから、住んでいた人々は毎日この道を徒歩・自転車で通っていたのでしょう。それこそ夜はひっそりとして真っ暗な状態となります。 まさにド田舎です! |
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そしてこの道を歩き続けて、ようやく北柏田の交差点に差しかかります。磯村建設の分譲地の中に男衾駅徒歩18分の「柏田ニュータウン」というのがあるのですが、ちょうどこの付近が駅から徒歩18分のあたりです。(右はCMの1コマ) そこでその周辺の住宅地を散策してみることにしました。どの家にもプロパンガスのボンベが見られたことから、都市ガスとは無縁の生活をしているのがわかります。また当然、生活するのに車は必需品です。 |
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しばらく散策していたら何と、かつてCMで流れていたシーンとそっくりな場所に出くわすことができました。見送りをしている親子の家が右の画像の右側の家で、中央の家は昔と変わっておらず、さらに左側にあった建物は取り壊されたようでした。 まさにここがかつての「柏田ニュータウン」だと確信しました。しかし今はその看板すら見受けられません。そして磯村建設をたよってこの地に移り住んで30年。住民のみなさんはどんな思いで過ごしているのでしょうか…。 左:CMで流れていたシーン |
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そして歩けど歩けど結局、「ひばりヶおか」はどこにあるのかは手がかりすらつかめませんでした。周囲は広大な田んぼや畑と、いくつかの住宅地が点在しているという状態ですが、もはやこの男衾の地から”磯村建設”は忘れ去られたかのようでした。
