レポート:<特命任務/ERP>BPRとERP
<特命任務/ERP>
BPRとERP
2001年1月28日
私の現在の本職は、勤務先へのR/3導入です。導入プロジェクト全体のマネジメントをしています。その経験を、この場で若干披露したいと思います。皆さんからのアドバイスや、皆さんからのご質問に端を発するコラボレーションや、電子会議室での意見交換を期待します。
「BPR」という言葉が世に出たのは、ハマーとチャンピーの著したベストセラー「リエンジニアリング革命」(1993)ですから、日本で広がったのは1994年前半ぐらいでしょうか。1994年5月のある研究会の年次報告で、私がBPRという言葉を使ったのが記録に残っています。何と、その研究会の名称は「CIM研究会」(主催は富士通東京支店だったと思います)で、私は「CIM導入企画分科会」の発表担当でした。「CIM」なんて前近代的な印象ですが、伝統のある研究会で、このすぐ後に研究会名称を変えています。
そこで私が言ったBPRの特徴は次のようでした。
- アメリカではBPRが盛んに行われているが70%が失敗している
- ビジョンと教育がBPR成功の重要な要素である
- コンサルタントを入れることは有効だがコンサルの選び方が難しい
そのころ、欧米ではERPパッケージが徐々に広く利用されるようになってきていたはずです。ERPのことをはじめて耳にしたのもこのCIM研究会でした。ただし、そちらは研究テーマではなく雑談です。パッケージについての、当時の私の認識は次のようでした。
「欧米でパッケージが使われることが多いが、導入の期間短縮とシステムの信頼性の高さからそれは納得できる。しかし、企業全体を統合的にパッケージでシステム化するのは、ある程度以上の規模の企業では無理でしょう。様々な機能のパッケージを組み合わせて実現しないと。」
ところが、それに対する富士通営業のKさんやFJTのSさんの話は「いやいや、アメリカで今、統合パッケージが広く使われはじめている」ということで、そのときの大きな驚きを覚えています。
今になって思うと、ハマーが「リエンジニアリング革命」で言っていた「強力な解決策」はERPのことだったのだろうと思います。ハマーが書いたことに当てはめると、次のようです。
「まずERPを認識し、ERPによって解決が可能な問題を発見する。その問題は企業自身がその存在を認識していないのかもしれないものである。」(原文では、「ERP」は「強力な解決策」)
私は今、ERP導入プロジェクトの最中にいますが、そのプロジェクトでは「BPRをする」という表現を避け、「業務をERPに合わせる」と言っています。「BPRをする」と言うと、コンサルタントを使って時間を掛けた検討を始めてしまい、あるべき論で多くの時間を費やしてしまうことになりかねないからです。それに、あるべき論からはじめるのではなく、解決策からはじめるのがBPRだと信じたからでもあります。
これが私の理解する、BPRとERPの関係です。BPRもERPも、はじめての試みの道半ばにあります。あと1年で、一つめの結果がでますが、そのプロセスでの皆さんからのご支援・アドバイスも期待しております。
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魚谷幸一 http://homepage3.nifty.com/uotani/
Last update 2001-1-27 /2004-6-20 書籍リンク追加