レポート:<特命任務/ERP> ERPパッケージの選定
<特命任務/ERP>
ERPパッケージの選定
2001年3月17日
ERPパッケージの選定は、ある意味難しいがある意味簡単です。私のケースも、結論は短時間で出ました。問題は、それをどのように説明するかという点でした。
最初の選択肢は、特定業界向けパッケージと一般向けパッケージです。ERPパッケージには、特定業種をターゲットにしたタイプがあります。たとえば化学業界向けの「Protean」などです。そのような特定業界向けのパッケージを選ぶか、業界を特定しないパッケージを選ぶか、これは迷う選択です。
その判定基準は、おそらく次のようです。次のような場合に、特定業界向けパッケージを選ぶ必然性があります。
- 現在の自社の事業範囲がほぼ完全にその業界だけあること
- 今後もその業界に間違いなく居続けること
私のケースでは、当該企業の事業が必ずしも化学業界だと言い切れる範囲だけではなかったので、化学業界向けのパッケージを選択肢から外すことにしました。
第二の選択肢は、企業規模との整合性です。パッケージは、ターゲットにしている企業規模がおよそあります。私の調査したパッケージは、対象とする企業の規模が大きい順に次のようでした。
- SAP R/3
- Oracle Applications
- SSA BPCS
そして、当該企業はSAP R/3のユーザとしては小さいほうであり、SSA BPCSのユーザとしては大きいほうだったと認識しています。
この基準は、それほど重要ではないのかもしれません。ただし、もっと小さい企業を対象にしたパッケージもいろいろあり、ユーザ企業数を基準にすると、SAPなどよりずっと多数のユーザを持つパッケージもあります。
多分、小さい企業を対象にしたパッケージのほうが、経済的だと考えられます。
最終的に決め手になったのは、私のケースでは業界での実績でした。実は、化学業界では大手のほとんどがR/3一色です。そのことは、パッケージ選定の際には分かっていました。そのR/3を選定するという、「長いものに巻かれる」「横並び」という判断をきちんと説明することが大きな課題でした。
「ERPとコアコンピタンス」で書いたことは、そのときに考えたことです。その考えは、間違ってはいなかったと思います。さらに、同じ業界に同じパッケージのユーザが多数あるということは、問題が発生したときに相談する相手がいるということになります(ユーザが1社だったら、相談相手はいません)。逆に、相談相手になることもできますから、あまり気兼ねなく相談することもできます(ユーザが2社で自社が後発だったら、「相談相手になる」ということはほとんどあり得ません)。
このことは、ユーザとしては結構大きな意味があると思います。多分、最初にユーザとなった企業は大変だったでしょう。今であれば、よほどの理由がない限りはベンダーの最初のユーザ(あるいは日本で最初のユーザ)になるリスクは、避けることができます。
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魚谷幸一 http://homepage3.nifty.com/uotani/
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