最も頻繁に見かけるのは、部分最適の罠に落ちたケースだ。その業務だけを見ると合理的に見えるが、少しひいてプロセス全体を見ると、組織に何ら貢献できないものが出来上がる。たとえば、
もう一つのパターンは過剰投資の罠だ。どうせ作るなら、後からいろいろ付け足す必要がないように、一気に高度なシステムを作り上げる。たとえば、1日に1000件の受注が事業の目標だからといって、1000件の受注があっても無理なく処理できるように設計する。しかし、ふたを開けてみると1日に200件ぐらいの受注しかなくて、せっかくの投資が無駄になる。目標が1000件であっても、設備投資は客観的な予測に基づくべきであろう。市場が拡大する時代ではないので、一度した過剰投資は永久に回収できないかもしれない。
部分最適をさけるには、仕組みを教科書どおりの考え方で組み立てるのがよい。教科書は、合理的だから教科書になっている。部分最適に陥る危険を回避できる。工夫して教科書を超えたつもりであっても、現実にはなかなか超えられるものではない。
過剰投資を避けるためには、最初は小さい能力でよいが、教科書どおりの考え方で組み立てるのがよい。そうすれば、システムの能力を必要になってからアップすることが容易になる。小さく始めてあとから強化することが可能になる。
教科書どおりの情報システムは、実は市販されている。しかも安い。それは、いわゆる「パッケージシステム」である。実績のあるパッケージシステムを導入することによって、理想を追って陥る罠をさけることができる。