レポート:経営の役割
経営の役割
1998年9月27日
かつての経営の役割と、現代のそれとは少し違いがあるようです。いえ、優れた経営者は昔から経営の役割を現代と同じように認識し、実行していました。しかし、そうでない経営者もたくさんいました。これまではその差がそれほど大きな差にならず、どちらの経営者も存在を許されたのですが、現代は誤った認識のままの経営者の存在を許してくれません。
社会への貢献
これは当然といえば当然ですが、経営は社会への貢献を目的としなければなりません。「もう一度原点へ」で述べたように、「何を」することによって貢献するのかを考え、決めるのは経営者の役割の一つです。
社会は刻々と変化します。自身あるいは自社も変化します。したがって、「何を」はときどき考え直す必要があります。ある時は意味のある貢献であっても、社会が変化することによって、意味が変わったり、価値が変わったりします。それを感じて、変化に対応して「何を」を考え直すことが必要なのです。
人材の活用
企業が人材を雇用する目的は、その人たちの能力を活用することにあります。もちろん、企業の存在目的に合致した活用をするのですが、同時に従業員の存在目的(あるいは価値観)にも合致することが必要です。
このことは、人材に活躍の場を提供することと言い換えることもできます。また、より高いレベルでの貢献を引き出すためには、人材を育てることも必要です。人材も経営も、それによってより高い満足を感じられるようになるのです。
知識の管理
経営が社会に貢献するためには、従業員が正しく働くようにする必要があります。そのためには、次のようないくつかのプロセスを経る必要があります。
- 経営が何をしようとしているのかを宣言すること =経営理念
- それを実現するための手段として、採りうる範囲を従業員に知らせること =経営方針
- 正しい仕事をするための知識の体系を整備し、それを刻々と改善すること =ナレッジ・マネジメント
- 正しい仕事を分かりやすく従業員に示すこと =範を示す
- 成果・業績だけでなく、正しい仕事や知識体系の整備に対する貢献を適正に評価すること
未来を見据えよう
さらに漠然とした話になってしまいますが、経営者は未来を見ていなければなりません。経営理念の見直しの必要性は、未来を見て感じ取る必要があります。今、すでに問題が顕在化しているとしたら、それは見直しが遅すぎるのです。
経営方針も、知識体系の整備も、今十分なだけでなく、明日の仕事に意味のあるものでなければなりません。
魚谷幸一 http://homepage3.nifty.com/uotani/
Last update 1998-9-27