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みなさん、こんにちは。売れる立地の 齋藤 です。
■ この部分は本文に入るまでの枕です。
(お時間のない方は、飛ばしてけっこうです。)
前回は、“小売業の常識に騙されないシリーズ”として、『商品は少ないほうが個性が光る』をお送りしました。
結論は、「ボリューム感は売上アップの絶対条件ではない」
むしろ、扱い商品の1つ1つをじっくり見てもらいたいなら、陳列商品は少ないほうが目立つ。
それはそれとして、フランフランを特集した先週の『ソロモンの王宮』(10/7、テレビ東京、日曜22:00〜)で、最後に、ナビゲーターの船越栄一郎さんが高島流小売業の極意を紹介。
高島流小売業の極意とは、「魅力ある店は決してすべてを見せてはいけない。
まだ何かあるのでは?という期待感を持たせ続けること。
いつ訪れても、新たなサプライズがある。
そんなフランフランの今後に期待したいですね。」(船越さん)
■ 隣の店は、ライバルか仲間か?
フランフランの成功のきっかけは、1号店を出した天王洲アイルが働く女性の多い場所だったことです。
フランフランは彼女たちをターゲットとし、インテリア小物の充実を図った。フランフランの商品開発点数は年間1500点以上。それが“新たなサプライズ”につながる。
横浜では8月24日、横浜そごうのとなり、新田間川の河口、海に面した場所に「横浜ベイクォーター」がオープン。そこで、私はインテリア小物に対する女性の関心の高さにびっくりしました。
横浜ベイクォーターはこちら
http://www.yokohama-bayquarter.com/top.php
横浜ベイクォーターは、海に面してる立地を活かし、商業施設のコンセプトは豪華客船。
商業施設の海側部分は飲食ゾーン。ゆるやかにカーブし突出したデッキは、なるほど船の甲板に出ている感じ。
建物は地上5階(一部8階)、地下2階ですが、メインとなるフロアは3〜5階。
5階も海側が飲食ゾーン。9店の飲食店以外は、アクタスという家具店。売場面積1450平米、売上目標8億円。
アクタスの売場は7ブロツクに別れていますが、それぞれのブロックが1つのテナントのような感じ。各ブロックが面している公共スペース(通路)を含めると2000平米以上。実際の面積と印象上の面積はかなり違う。
*アクタスのブロック別け
1.家具/インテリア家具/デザイン家電
2.マンションコンサルティングスペース
3.子ども家具/子ども雑貨
4.カーテン/ベッド
5.リフォームコンサルティングスペース
6.輸入家具
7.グリーン(植物)
アクタスでは、売上構成比の65%を家具と見込み、顧客の7割以上はマンション居住者。
私は横浜ベイクォーターでは、まず3〜4階を見て、そして一服タイム。
喫煙所は5階の外階段にあり、そこからアクタスのある5階フロアに入りました。
ですから、上記のゾーンの下から上の順に見ていった感じです。
最後に入ったブロックが、メインとなる「家具/インテリア家具/デザイン家電」
売場に入って左側はベットなどの家具、右側がインテリア小物。
インテリア小物のコーナーは、若い女性でいっぱい。
透明アクリルのコーヒーミルとか、カラフルなクリーナー、石のトレー、皮のボックス、かかとを潰して履けるスリッパなど。
ことによったら、オープン3日目の8月27日、一番混んでいたのは、アクタスの雑貨コーナーだったかも知れません。
ところで、横浜ベイクォーターの敷地は元は横浜そごうの駐車場(所有者は三菱倉庫)。ここから新田間川に架かる橋(かもめ橋)を渡ると、横浜そごうの2階。
ということで、横浜駅から横浜ベイクォーターへ行くには、駅から横浜そごうに入り、エスカレーターで2階へ。そごうの2階フロアを通り抜け、かもめ橋を渡って、横浜ベイクォーターの3階へ。
かもめ橋を渡って一番驚いたのは、お客さんの多さだけでなく、平均年齢の若さ。
話題の商業施設はTVでよく取り上げられる。すると、オープン時には老若男女がおしかける。当然、白髪の人も多い。
ところが、横浜ベイクォーターは都市型ライフスタイルを意識した商業施設。タラソテラピーとかヨガスタジオ、ネイルサロンなどのサービス関連のお店が多い。(75店中15店がサービス)
ということで、シルバーの人たちは、「あぁ、これは自分たちとは関係ない商業施設だ」と思ったのかも知れません。
物販店の多い3〜4階には59のテナントがあり、
物販店・・・・33店(56%)
飲食店・・・・14店(27%)
サービス・・・12店(20%)
物販店33店の中では、
衣料品・・・・8店(24%)
身の回り・・・9店(27%)
雑貨・・・・・5店(15%)
その他・・・11店(33%)
*身の回り・・・バック、アクセサリー、靴、帽子、メガネなど。
*その他・・・・オーガニック食品、コンビニ、花屋、薬局など。
3〜4階のテナント構成は上記の通り。
5階は前述のアクタスがフロアの半分を占め、残りの半分が飲食店で、店舗数は9店。
■ 結論として
今年8月にオープンした横浜ベイクォーターでは、インテリア小物に集まる女性の多さにびっくりしましたが、
それと同時に、横浜ベイクォーターと横浜そごうの棲み分けに関心を持ちました。
横浜ベイクォーターの売場面積は1万2500平米、売上目標は100億円。それに対し、隣の横浜そごうは8万3600平米、売上は1070億円。横浜そごうと比べれば10分の1。しかも、駅から離れている。
といっても、横浜そごうは横浜駅から5分、横浜ベイクォーター10分。お客さんが家から店に着くまでの時間を基準にすれば、似たり寄ったり。
*横浜駅を挟んで反対側にある横浜高島屋は、駅に隣接した立地。売場面積は6万9500平米、売上は1709億円。
横浜ベイクォーターが狙っているのは、タラソテラピーやヨガスタジオなどサービス店を強化し、「習慣的に通ってもらえる顧客」(日経MJ、8/28)
横浜ベイクォーターは、横浜そごうとの重複を極力避けている。
つまり、食品は扱わず、ファッションはカジュアルに特化。
横浜ベイクォーターのこだわりは、都市型ライフスタイル。
ヨガ教室で汗を流したら、海に面した飲食店で食事をし、自宅マンションに帰って居間にあるアクタスのソファでゆったりする。
ちなみに、アクタスの最新店舗は、「ららぽーと豊洲」(10月、東京・豊洲)と「ららぽーと柏の葉」(11月、千葉・柏市)
なぜ、アクタスの新店がららぽーとのSCなのか?
それは、ららぽーとがライフスタイル型のSCを目指しているからです。
アクタスが首都圏で新店を出すのは4年ぶり。それについてアクタスの西弘信常務は、
「我々の店舗との相性が良く、事業拡大のチャンスが来た」(日経MJ、9/13)と述べています。
横浜ベイクォーターはライフスタイル型SC。「モノ発想」ではなく、「コト発想」に近い。
もちろん、横浜そごうも「楽しくなければ百貨店じゃない」と言っていますので、「モノ発想」からの脱却を進めています。
それでも、大きく捉えれば、「そごう=モノ」に対し、「ベイクォーター=コト」。
百貨店とSC、タイプが異なるゆえに、2つの商業施設に相乗効果が生まれる。
ちなみに、横浜ベイクォーターの開業初日の来店客は4万5000人。その多くが横浜そごうの2階を経由して来たわけですから、ここにも目に見える効果があった。
そういう意味で、隣に出店してきた店をライバルと見るか、仲間と見るかで、見方が180度違ってきます。
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「売れる立地の大研究マガジン 2」
2006/10/19
第240回:「隣の店は、ライバルか仲間か?」
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売れる立地の大研究マガジン 2 vol.240