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(英VIRGIN CLASSICS VC7 91134-2)
チェロ独奏 スティーブン・イッサーリス ジョン・エリオット・ガーディナー指揮 ヨーロッパ室内管弦楽団
ロシアの作曲家によるチェロと管弦楽のための作品を集めたCD。 チャイコフスキーの作品の他にR=コルサコフ、グラズノフ、キュイらの作品が収録されており、中でも、チャイコフスキーの作品に対して酷評を数多く残した事で有名な、 ツェザーリ・キュイ(「力強い仲間たち」の一人。凡庸な作曲家とされる) による「ドゥ・モルソー」は、意外にも良い曲です。
ですが、ここでは、「チャイコフスキー」です。
チャイコフスキーの、チェロと管弦楽のために書かれた全作品が、「原典版」による演奏で収録されています。 ロココ風の主題による変奏曲の、現在知られている版は、フィッツェンハーゲンというチェリストにより大幅な改訂が行われたもので、ソロパートに大幅な変更を加えた上変奏の順序まで変えられているのです。 この現行フィッツェンハーゲン版に聴きなれた我々にとって、当CDの、原典版による演奏はかなり散漫な印象を受けるでしょう。 「あれ?この変奏もう出しちゃうの?」 「あれ?随分のんきだな。」 「あれ?終わっちゃったよ!」 って感じです。 恐らくチャイコフスキーの構成力不足というよりは、はなからそういった作品を書くつもりだったのではないでしょうか。 マンガに例えると「ゲラゲラ!」より「クスクス・・・」の笑いを目指したマンガ、みたいな。
あと、当CDにはフィッツェンハーゲンの弟子の、同じくチェリストのブランデュコフがソロパートに手を加える前の原典版「奇想的小品」が収録されていますが、この原典版を聴く限り、現在聴かれるブランデュコフの改訂は「あってなおよしなくてもいいよ」程度? ※奇想的小品の、楽譜を持ってないので比較試聴には、
・モーリス・ジャンドロン(チェロ) クリストフ・フォン・ドホナーニ指揮 ウィーン交響楽団 と、 ・ヴァレンティン・フェイギン(チェロ) ネーメ・ヤルヴィ指揮 エストニア国立交響楽団
の二つを用いました。 うち、ジャンドロンの演奏には途中ややくどいカデンツァが入ります。 これがブランデュコフ版に由来するものかどうか分かりませんが、ない方が曲の流れ的に良いかも?
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