VictoryNews 第49号
〜2005年 1月〜


今年最初の中央競馬・京都開催第1レースにて、当牧場の育成馬が見事1着となり、 幸先の良いスタートを切ることが出来ました。
その後のレースにおいても、 自分達の育成した馬達の活躍する姿にスタッフ一同大きなパワーをもらい、日々トレーニングに励んでおります。

地震災害に寄せて
昨年末に海外で起きたスマトラ沖地震(インド洋大津波)は、 阪神淡路大震災の数百倍以上の規模ともいわれ、 特に津波による被害が大きく、死亡者だけで既に21万人を超えました。

地震国ニッポンでは地震=津波は当然のことですが、この大災害で「ツナミ」という表現が最も当てはまるとして 世界中で一般化したと知り、それほどに海外では津波に対する認知度が低かったのか・・・と改めて驚きました。

今年3月から道内でも“緊急地震速報システム” (大きな揺れが来る前の小さい揺れを感知し、地震予知や津波警報発令を迅速に行うシステム) の試験運用が始まるとのことです。これが活用されれば、今まで以上に住民の避難に大変役に立つことでしょう。

しかし、こうした予知や警報は情報として必要不可欠なものですが、いざという時に自分の身を守るのは自分ですから、 常に災害に対する心構えをしておくことが肝要です。

身近な動物達が異常を知らせてくれて助かったという例もあります。

スマトラ沖地震の際、タイのカオラックというリゾート地で観光客を乗せていた象達は、 象使いの制止もきかず海岸とは逆の丘に向かって走り出し、 そして丘までくるとピタッと止まって大津波から逃れられたそうです。
他の繋がれていた象も自分で鎖をひきちぎって逃げたので助かったそうです。 勿論乗っていた外国人観光客数名が命拾いしたのは言うまでもありません。何故、象は地震を予知できたのでしょう?

象の聴覚は
可聴域1が広く、 特に超低周波音2を聴き取ることができるため、 おそらく人間には聞こえない音を聴き取って本能的に逃げたのではないかと思われます。 (単純に動物的な“勘”かもしれませんが・・・。)

阪神淡路大震災の際も、地震が起こる前に愛犬が散歩に行きたがらない、 ずっと吼えつづける、怯えたように震える、ネコが姿を見せなくなる、 金魚が同じ方向に向かって泳ぐ、小鳥が騒ぎ出す・・・などなど、 ペットがいつもなら絶対にしないような異常行動したという実例が数多く報告されています。
身近にいる動物達を日頃からよく観察していれば、万が一の時に自分を救ってくれるかもしれません。

動物の異常行動を前兆現象と捉え、地震雲や気象的な前兆現象も地震予知に役立てようと研究を進めている人達も大勢います。
中国ではすでに30年も前からこうした前兆現象を災害予知として認知し、 実際に何回も大地震から人々を救っているのだそうです。

ところで、馬には地震予知ができるのでしょうか?

いろいろ調べたのですが、馬が地震を予知して異常行動を起こしたという例は見つけられませんでした。 (もしそんな馬がいたらスゴイ!)
馬の可聴域は人間の聞き取れる周波数とさほど変わらず、 どちらかといえば高音域が聴き取り易いのだそうです。

そういえば、一昨年の十勝沖地震で浦河は震度6弱という大きな揺れでしたが、 その前後ともに馬房で暴れたりする馬が全くいなかったのが不思議だったのです。
どうやら馬は象と違って地震予知は不得手なようです。
でも地震を予知して暴れたりして怪我でもされたら大変なので、 かえってその方がいいのですが。

ちなみに、馬の聴覚は優れており、音の聞き分けができるといわれています。 数年前に引退した競走馬が、競馬のファンファーレを聞いてレースだと勘違いして騒ぎ出したり、 担当厩務員の声や足音を覚えて反応するなど、音に対する認知能力や記憶力はかなり優れているんですよ。
1可聴域・・・聞くことのできる音の周波数の範囲。人の場合は低い音では20Hz、高い音では20kHzくらいまで。人の可聴域を基準とし、それより高い音域を超音波といい、低い音域を超低周波音という。
2超低周波音・・・人には聞こえないが、家屋や建具等を揺らせたり、動物に影響を与えることがあるといわれている。ゾウはこの超低周波音を使い、遠く離れた仲間と会話できるといわれる。
地方レース結果
関係者の皆様には心よりお祝い申し上げます

(H16.12.15〜12.31)・・・計5勝

(H17.1.1〜1.18)・・・計7勝
編集後記
昨年の国内外の大型地震以降、特に地震をテーマにした話題が多く見られます。
実は私も10年前阪神淡路大震災を体験した1人です。
一昨年は浦河でも大きな地震に遭い、当時の恐怖が鮮明に蘇りましたが、 以前の震災経験があったおかげか、比較的落ち着いて対処できました。
いつも「もしも今地震がきたら・・・」とつい考えてしまうのが癖になっていたからかもしれません。

地震は本当に怖いものです。決して“慣れる”ということはありません。

今年も既に世界中で異常気象が見られ、大災害が起きそうな気配。
なるべくなら災害は起こってほしくありませんが、逆にいえば 万が一の時のための心構えと準備をしておけるということです。
文明の発達により、人は動物的な勘が鈍くなったといわれますが、 知識や技術でそれをカバーし、経験から学ぶことができます。
そして仲間同士助け合っていける動物です。
今年は助け合い精神を忘れず、常に感謝して日々過ごしていける1年にしたいと思っています。 皆様におかれましても、よき1年となりますように・・・。(WADA)