「・・・ふーん,昨日,そないなことあったん?」
清潔なベッドに横たわったその少女は来訪者からの話に驚いたようなあるいは興味津々な表情で応えていた.少女は,薄いピンクのパジャマ姿で年の頃は7つか8つの小学校低学年といったところ.愛嬌ある顔立ちは年相応の幼いものであったが,その喋りは同年の子よりも遥かにしっかりとしたものだった.
「ああ.あないな惣流,初めて見たわ.鬼の目にも涙っちゅうことやろか」
来訪者・・・髪をさっぱり逆立てた感じの体育会系風の少年は白のYシャツに黒ズボンの中学の制服姿で備付けの椅子に腰掛けて少女に語り掛けていた.ここは病室で,少年は少女を見舞いに来ている.部屋にはその少年と少女の二人だけ.この部屋は個室ベッドではないのだが,他のベッドが全て空き状態で実質的には個室と同じ状況になっていた.
「オニやなんて失礼やわあ,女の子はみんなデリケートなんよ」
「みながか?そやろか?」
「そうよ」
「そないなもんかのう・・・」
少女に言われて,少年は首を傾げる.少年の脳裏には彼のクラスメートの女の子の顔が何人か浮かんだが,今一つ少女の言葉に現実感を持てない様子だった.
「お兄ちゃん,そこのとこ全然分かってへんから・・・」
少女は少年・・・兄の・・・その反応にため息をつく.少女の名は鈴原ハルカ.彼女は,第3新東京市に初めて使徒が襲来した際の戦闘に巻き込まれた時の大怪我で病院にずっと入院している.以来,少女の兄・・・鈴原トウジは週に必ず二度以上は彼女の入院する病室を訪れていた.
異聞 「瞬間、心、重ねて」 C Part
Written by VISI.
「・・・これは作戦変更して,レイと組んだ方がいいかもね」
「えっ・・・ええっ!?・・・・・」
見事なユニゾンを展開する碇と綾波を前にして,ミサトさんはメンバー交替をほのめかすようなことを惣流に切り出した.やや冷ややかにも感じられるその言葉に,惣流の顔色が見る見るうちに変わって行く.
「も〜ぉ,イヤッ!!やってらんないわっ!」
「アスカさんっ!」
吐き捨てるように怒鳴ると,惣流はリビングを出て行ってしまった.彼女の手で乱暴に閉められた引き戸のぶつかった音がけたましい.事の成り行きに惣流のヘッドホンを手にしたいいんちょが引き留めようとしたけれど,惣流はそのまま玄関から外に飛び出してしまったようだ.
「鬼の目ぇにも涙や」
珍しいものを見たかのようにトウジが呟く.俺も同感.いつも強気な態度の惣流があんな行き場の無さそうな顔を見せたのは初めて.ただでさえ,碇とのユニゾンが上手く行ってないのにぶっつけ本番の綾波にああまで差を見せつけられては面目丸つぶれだよな.
「いーかーりーくん!!」
「は?」
「追いかけてっ」
「え?」
「女の子を泣かせたのよっ.責任取りなさいよ!」
「あ・・・うん」
あ,いいんちょが碇にまくし立て始めた.惣流がいいんちょの言うところの“女の子”に当てはまるのかはかなり疑問だけど,追いかけた方がいいだろうな.いくら何でも,あれじゃ惣流の立つ瀬が無いだろうし.でも,これって碇が悪いのか?いいんちょも,言ってることが無茶苦茶.“責任”を言うんだったら・・・と思っていたらいいんちょ,ミサトさんの方に向き直った.
「酷すぎますっ.葛城さん!どうしてアスカさんにそんな言い方するんですか!?」
「え・・・っと,それはねえ・・・洞木さん・・・」
「あれじゃ,居た堪れないですっ・・・碇君は早く追いかけて!」
「う,うん・・・」
言うべき先を忘れてなかったいいんちょの非難に遭ってミサトさん,ばつの悪そうな顔してる.何だか苦笑いに近い感じもするけど.とにもかくにも,碇は惣流の後を追って玄関から出て行った.
「・・・やっぱし,いいんちょって怖いのう.ケンスケ」
「・・・そうだな」
いいんちょ達には聞こえないようにひそひそ話でトウジと喋りつつ,俺は飲みかけの烏龍茶に口をつけた.少し心の準備をしておいた方がいい.多分,あと一分もすればいいんちょの鉾先が俺達にも向くだろうから.
そしてそれから,俺のその予想は当たることになる.
− * −
「当ったり前じゃない!アタシがこのシンジに合わせてレベルを下げるなんて,
うまくいくわけないわ!どだい,無理な話なのよ!」
そう言って惣流は付けていたヘッドホンを投げ捨ててしまった.また失敗.この数日,惣流と朝から晩までずっと家でユニゾンの練習をしてきたけどまるで駄目.今もみんな・・・ミサトさん,綾波,(僕達がずっと学校に来ないでいたので)様子を見に来たトウジ,ケンスケ,委員長・・・の前で不様な姿をさらけ出している.
「じゃあ,やめとく?」
「他に人,いないんでしょ」
ミサトさんが惣流に問い掛ける.どうしたんだろう?ミサトさん,昨日までそんなこと一言も言ってなかったのに.惣流の言う通り,初号機と弐号機で戦うのだから僕と惣流でやるしかなかったんじゃないのかな・・・.
「レイ」
「はい」
「やってみて」
「はい」
ミサトさんに言われた綾波は僕の右側に来てヘッドホンを装着する.綾波,何か資料みたいなものを見てたようだけど,いきなり“やってみて”だなんてミサトさん,何考えてるんだろう?・・・初めてだから,全然合わなくても怒られないよね?・・・でも,またみっともないのは嫌だな・・・集中,しなくちゃ.
・
・
・
ヘッドホンから曲のイントロが流れ出す.僕と綾波はリズムを取り,それから振り付けの動きを始めた.
・
・
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ブザー音がしない.上手く・・・行ってるんだよね?・・・惣流とやってた時はすぐに鳴ってたからちょっと実感が湧かない.それにしても,いきなりで始めたのにどうして上手く行ってるんだろう?
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・
綾波もどっかで練習してたのかな? もしそうだとしたら・・・レベルを落としてくれてるんだよね・・・やっぱり.僕が惣流の動きに追いつけてなかったのは一目瞭然だったから.何か・・・ちょっと情けないかも.
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・
振り付けの動きと床の円に神経が行っていてみんなの反応が良く分からなかったんだけど,惣流が綾波の横を過ぎて部屋を出ていくのがちらっと視界に入った.ちょっと気になって振り付けの動きをストップして練習を中断する.
「・・・・・・くん!!」
凄い剣幕で委員長が何か言ってる.僕のこと?聞こえないので耳からヘッドホンを外す.そしたら,惣流を追いかけるようにと僕は委員長にまくし立てられた.
委員長によれば,僕が惣流を泣かしたのだと言う.どういうことなんだろう?言ってることが今一つ分からなかったけど,とにかく僕は惣流の後を追うことにした.でも惣流,どこに行ったんだろう?
− * −
家を飛び出した惣流は,近所のコンビニで清涼飲料水のペットボトルが入った扉を開け冷気にあたっていた.
委員長に言われてここまで追いかけてきたけど・・・何て声を掛けたらいいのだろう?話し掛けるのをためらっていたら,僕の気配に気づいたのか,惣流の方が口を開いた.
「何も言わないで」
「・・・・・・・」
「分かってるわ.アタシにはEVAに乗るしかないのよ」
背を向けたまま,惣流は独り言のように呟く.委員長に言われた時は良く分からなかったけど・・・多分何日も練習してきて全然上手く行かないところへ,綾波が目の前であっさりと成功したものだから堪らなかったんだろうな.でも,何でそれで僕が惣流を泣かしたことになるのだろう?惣流の時には手を抜いてたとでも思ったのかな?もしそうだったら,それは誤解なんだけど・・・.
「やるわ.アタシ」
惣流は立ち上がると,冷蔵庫の扉を閉める.振り返った惣流の顔はちょっと怒っているようにも見えた.
「・・・そうと決まればまず腹ごしらえよっ.シンジ,財布ある?」
「え?カードなら・・・」
不意にお金のことを惣流に訊ねられて僕は当惑する.練習着のまま外に出てきたので,身に着けていたIDカードしか僕は持って来ていなかった.
− * −
「こうなったら何としてもファーストやミサトを見返してやるのよ!」
第3新東京市のビル群の間から夕日射す公園のベンチの上に立ち,アスカはシンジに対して宣言していた.彼女の足元には,さっきのコンビニで買い込んだのかサンドイッチと飲み物の入った袋が置かれている.
「そんな,見返すだなんて」
「なーに,甘いこと言ってんのよっ.男のくせに!」
威勢を取り戻した感のある口調に引き気味なシンジに対して,アスカはピシャリと言う.それから彼女は手にしていた清涼飲料水をごくごく飲み,サンドイッチにぱくついた.
「傷つけられた・・・プライドは・・・十倍にして返してやるのよっ」
サンドイッチを食べ,清涼飲料水を飲みつつ,アスカは言葉を続ける.そんな彼女の強気な姿に,シンジは何故だか顔がほころぶのを感じていた.
『・・・もう少し,頑張ってみるべき・・・なのかな・・・でも,何のため?誰のため?・・・
・・・分からない・・・けど,逃げていちゃダメなんだ・・・きっと・・・』
ごくごくとドリンクを飲むアスカの横顔を見ながら,シンジは考えていた.父親に呼ばれて第3新東京市に来て以来,彼の中で時折持ち上がっている問いかけ.その答えは,まだ漠然としていてはっきりとしない.
『・・・ここで・・・EVAに乗って・・・見返して,認めさせてやるんだからっ』
一方,アスカの方もまた,飲み物の冷んやりとした喉ごしを感じながら,心の中で改めて決意をしていた.
− * −
「・・・アタシのやり方で必ずシンジと結果を出すわ!ミサト.ファーストなんかに代わらせないっ」
「そう?さっきみたいにまた投げ出したりしない?」
「アタシの誇りにかけて二度としないわっ.だから・・・」
「・・・わかったわ.アスカ.最初の予定通り,シンジ君とアスカで行きましょ.でも,もう一回・・・」
「最後まで言わなくていい.分かってる.努力するわ」
「じゃ,しっかりやりなさい.それとシンジ君?」
「は,はい・・・」
「シンジ君もできるだけアスカに協力して.最初にも言ったけど,二人の協調が一番鍵を握っているのだから」
「はいっ」
あれから小一時間後,惣流は碇と共にコンビニの袋を提げてミサトさん家に戻って来ていた.帰って来た惣流は,さっきの表情はどこへやら,いつも高飛車な彼女に戻っていた.
「何や,結局ワシらは骨折り損のくたびれ儲けかいな.知らんうちに立ち直っとるわ」
「鈴原っ」
いつの間にか問題解決してしまった様相の惣流を前にして,トウジが不満気に突っかかる.無理も無い.あの後,俺達も探しに行くよういいんちょに言われてさっきまで外を歩き回っていたから.で,家に残ったミサトさんから携帯で連絡を受けて戻ってきたらこの場面に出くわしたというわけ.
「お生憎さま.アタシはそんなにやわじゃないわよ.それとも心配だったわけ?」
「誰がお前なんかを・・・いいんちょが言わんかったら,ワシらこの暑い中わざわざ外に出たりせんわ.
ま,お前のことなんかどうでもええけど,いいんちょには感謝せえよ・・・
ワシらはともかく,いいんちょは真面目に心配して探し回っとったんやからな」
でも,文句を言うくらいだったら適当にどっかで涼んでいれば良かったのに.掃除とかはよくサボるけど,変なところで義理堅いところがあるからな.トウジは.まあ,それがいいとこでもあるんだけど.
− * −
「それじゃ,私はそろそろ・・・」
「大変だと思うけど・・・頑張ってね.アスカさん」
「もっちろんよっ.あと,呼び捨てでいいわ.アタシもそう呼ぶから」
「そうするわ.アスカ.それじゃ,また」
「またね.ヒカリ」
それから間もなく,委員長が席を立つ.惣流が飛び出してから何やかんやと時間が過ぎて日も落ちかけ,夜の帳が間近に迫っていた.
「・・・俺達も帰るよ.それじゃ」
「あ,玄関まで送るよ・・・」
「・・・ほなな.ま,あんなんと一緒じゃ難儀やとは思うけど」
「う,うん・・・まあ・・・頑張るよ.じゃ,気をつけて」
「おう」
「じゃあな,碇」
委員長に続いてケンスケとトウジが立ち上がる.僕も立ち上がって二人を玄関の外まで見送ることにした.別れ際,トウジがリビングのアスカには聞こえないように小さめの声で僕に話す.僕は曖昧な笑みを浮かべてトウジに応え,二人を見送った.
「さてと・・・わっ!?」
エレベータホールの方に消えていくトウジ達を見届けて玄関に入ろうかと思ったその時,玄関から出て来た綾波と鉢合わせになる.
「あ,綾波?」
「帰るわ」
「う,うん・・・あれ?ミサトさんは?送ってもらわないの?」
不意を衝かれて驚きの声を上げた僕だったけど,綾波はいつもの通りの平然.ふと,側にミサトさんがいないことに僕は気付く.確かここへはミサトさんに連れて来られたはず.ちょっと疑問に思って僕は綾波に尋ねた.
「ここに居るわよ.シンジ君」
「ミサトさん・・・」
「ちょっちぃ,トイレに寄ってたのよ.心配しなくても,レイはちゃんと送って行くわ.
シンジ君はリビングに戻ってアスカとの訓練を再開して」
疑問の答えは綾波からではなく,後から現われたミサトさんからもたらされた.何だ,僕の早とちりか.
「何やってんの!?シンジ!さっさと始めるわよっ」
「アスカが呼んでるわ.早く行きなさい」
その口調は穏やかだったけど,有無を言わせない威圧感があった.そこには,普段のミサトさんの姿は無く,作戦指揮を取ってる時のミサトさんがいた.時折思うことだけど,どっちが本当のミサトさんなんだろう?・・・未だに分からないでいる.
「は,はい・・・・・今行くよーっ」
ミサトさんの言葉に僕は従い,それからリビングの惣流に返事する.そうだよ,とにかく,もう少し頑張ってみようと思ったんだっけ.早く始めなくっちゃ.
「・・・あ.そ,それじゃ,またね.綾波.気をつけて」
「・・・・・・・」
「決戦まであと3日!時間が無いのよっ.シンジ!」
半ば慌てた感じでリビングに戻ると,惣流が赤マジックを手にカレンダーを指差す.惣流の言う通り,時間が無い.僕の頭の中は,これから再開するユニゾン訓練のことで占められていった.
− * −
(バタン・・・)
「・・・・・・・」
家に着いて鞄を置くと,私は制服のリボンに手をかけた.汗をかいていて,シャワーを浴びる必要がある.今日は葛城一尉の家で訓練を行った.
− 音を聞きながら,振り付け通りに体を動かすこと.
− 訓練を行う者2名は呼吸とリズムを合わせ,全くの同じ動作を実現すること.
本部からの移動の際,葛城一尉から訓練内容と目的について簡単な説明を受けた.
『・・・嬉しい?』
突然の問い掛け.笑みを浮かべた葛城一尉.訓練とは関係の無いこと.でも,強く記憶に残っている.
『・・・嬉しかったの?私?』
リボンをほどく手が止まる.以前の私だったら気にも留めなかったこと.
『・・・嬉しい・・・って何?』
“絆”と任務以外に関心など,全く無かった以前の私.
何かが変わり始めてる・・・私の中で・・・エントリープラグで,碇君の泣いてる姿と笑顔を目にしたあの時から.
使徒を倒す.私の使命.任務.存在理由の全て.“絆”.司令との.みんなとの.
碇君はそれを悲しいことだと言った.他にもきっと見つけられるはずだとも.
『さてと・・・わっ!?』
『あ,綾波?』
『帰るわ』
『う,うん・・・あれ?ミサトさんは?送ってもらわないの?』
最近,碇君と関わることが多くなっている.任務でも,命令でも,無いのに.
必要の無いこと.意味の無いこと.そう,思っていたはず.以前の私なら.
『ここに居るわよ.シンジ君』
『ミサトさん・・・』
『ちょっちぃ,トイレに寄ってたのよ.心配しなくても,レイはちゃんと送って行くわ.
シンジ君はリビングに戻ってアスカとの訓練を再開して』
『何やってんの!?シンジ!さっさと始めるわよっ』
『アスカが呼んでるわ.早く行きなさい』
『は,はい・・・・・今行くよーっ』
『・・・あ.そ,それじゃ,またね.綾波.気をつけて』
『・・・・・・・』
弐号機パイロットの声.碇君から別れの挨拶.挨拶・・・返さなかった.少し気になっている.
新たに知ることが増えている.碇君から.例えば,花.
たくさんあるもの,いずれ枯れるもの,消えるもの・・・いらないもの.以前の私の認識.評価.
・・・気持ちを表わすもの.碇君が語ったこと.以前の私が知らなかった意味.価値.
任務とは関係の無いこと.でも,気に掛かっている.
・・・なぜそう思うの?・・・今の私・・・・・
・・・・・・・
− * −
「ふぅ・・・」
「疲れたんか?今日はちょっとしゃべりすぎてしもうたかのう」
「ううん・・・お兄ちゃんの話,楽しかったよ」
ベッドの上で,ハルカは一つ大きく息を吐いた.あれから二人は,ユニゾンの組み合わせのこと,近いうちにきっとまた避難命令が出るだろうということ,この前みたいにまた停電になると病院内がバタバタして大変といったこと等々,小一時間近く話し込んだ.病室を訪れる毎に,トウジは長い入院生活で退屈する妹に自分の周りであった出来事などを話したりしていた.
「ほか?ワシばかりじゃなく,お父んももっと来れるとええんやけどな」
「うん・・・でもお父ちゃん,お仕事あるから・・・たまには来てくれるし・・・」
トウジとハルカ,兄妹の母親は数年前に他界しており,父親は研究所勤めで多忙な日々を過ごしていて家を空ける日が多い.そういった事情もあって,小さい妹の面倒は兄であるトウジがよく看ており,また妹の方も実年齢よりもしっかりとしていた.
「ほな,またな.よう休みや.医者のセンセも,まだ時間がかかると言うてたさかい」
「うん.お兄ちゃんもちゃんとするんよ」
「わかっとるがな」
面会時間の終わりが近づいてトウジは妹に別れを告げる.入院して三ヶ月近く.重傷を負った彼女の退院の目処はまだ立っていなかった.
1999.06.06 Ver.1.00
2000.01.15 Ver.1.10
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