時々、気が付かないうちに、自分がとても薄汚れているような気になる時がある。
そう、台所の窓のように。
自分では透明なつもりでいても、恐ろしい事に自分でも気がつかないうちに、
べっとりとした油にまみれているのだ。
そんな時、俺は自分を掃除するのだ。
それはたとえば、俺のwhoopsの音楽だったり、ポチ子さんの童話だったり、何気ない
散歩だったり、浅田次郎さんの本だったりする。
鉄道屋、という本の中に「ラブレター」という作品がある。
俺がはじめて彼の作品を読んだのはこれが最初だった。
感動し、涙があふれ、さらに、感動できた自分、を発見した事で、自分が少しだけ
キレイになったような気がした。
彼の作品には、北の国から、という大変に優れたテレビドラマと共通したものを
俺は感じるのだ。
一見、ぱっとしない主人公。きたないこともキレイな事もあった彼の過去。
しかし、それでも、自分の一番大切な部分だけは純粋にきらきらと輝いていて、
それを守りながら、人生に立ち向かっていくのだ。
中途半端な笑いで自分の人生をごまかしてきた俺には、読み始める前には
結構な決断が要るのだが、それでも読み終わった後にはいつも心地よい
空気だけが残り、よし、俺もやってやっか、とい気分になるのだ。
小説やテレビにまけてたまるか。