同窓会

いやぁ、ヒサビサの更新ですな、などと既に枕詞化したセリフであるのだが、いいのだ。
とにかく忙しく、仕事中は座って一服する時間が一日の中でのべ3分くらいしかないので、
さすがのタフな俺様も疲れてしまうのである。
今日は休みである。しかし、天気も良く、早起きし、シャワーを浴びて現在パン1でパソの前に座りながら
目の前の窓から入ってくる強烈な風に髪の毛を乱しながらこれを書いている。
マドを閉めればいいぢゃないか、などと思う奴もいると思うが、風ごときに負け、己の志を曲げるようでは
真のツッパリにはなれんのだ。しかし、あまりにも風が強く、寒くなってきたので服を着る。
これは志の問題ではなく、カゼをひいたら困るからだ。身だしなみの問題でもある。
突然、我が家にローマ法王が来たら、こんな格好ではいくらなんでも失礼ではないか。
かといって、彼に、あんたもパン1になりなさい、などともいえん。
でもまぁ、自分本位の正義を振りかざして爆弾の消費地を探し、夏休みの計画を立てるように
他の国を攻撃するプランを無神経に発表する野蛮なブッシュの野郎ならパンツぬいでクツシタだけで
迎えてやる。奴にはこれで充分だ。

早いもので、現在、俺は38歳だ。たいしたものではないか。空の星の数以上の、幾多の選択をくりかえし、、
それで今、こういう生活をしている。思い返してみると、俺の生き方というのは、場所で言うとド真中のウズよりも
多少はずれた場所、というのがキーワードではないか、と考えた。流行には乗らなく、わざわざ人の考えない
方向にねじまげて物事を考える。しかし、これでもなかなか性格は素直なのだ。
この、奇妙な人間性はいったいいつから育まれてきたのだろう。
小学校の授業でタンポポの綿毛について習った時、俺は手を上げて先生に、綿毛の時に雨が降ったら
タンポポの上にタンポポが生えるんじゃないか、と質問したことを、そういえば思い出した。
もしかしたら生まれつきなのかもしれんな、などと責任をさりげなく放棄しつつ、今日のお題は同窓会だ。

先週の土曜日、中学の同窓会があった。正確に言うと同期会なのだが、俺は仕事だったので、
相当くたびれつつも2次会から参加してきたのだ。これが実に楽しいものだった。
ばらばらに分れた思い出のかけらを持ち寄るようなものだ。共通の認識をお互い確認することにより、
あらたな思いが浮かび、俺が覚えていないほんの小さな出来事を、あいつが覚えている。
俺が好きだった女の子は残念ながら欠席で会うことができなかったが、いつも席が近くて、授業中に
手紙回しなどをしていた女の子にいきなり出会った俺は早速声をかけた。
「mitaniだろ?sinだよ。俺、凄く会いたかったんだよ」
「私も会いたかった!」
こうしてみるとまるでメロドラマのような会話なのだが、胸があたたかくなる。
しかもこんなにキレイだったのか。知らなかった。
俺が中学生の時、近所の西友でタムロしていると、Iという友人にばったり会ったことがある。
そのとき彼は売り物のプラモデルを指差し、sin、これほしいか?と聞いた。
俺がほしい、というと、彼はそれをいきなり上着の下にパクったが、俺が
「やっぱりいらね」
というとば、額に汗を浮かべ、バ、バカヤロウと言った。戻す方が難しいのだ。
その時、なんで俺にそんなことしてくれるんだろう、と疑問に思っていたのだが、今回、久々に再会した
彼が俺に話しかけてきた。
「俺さ、小学校の時転校してきただろ?で、いちばん最初に話しかけてきたのがsinなんだよ。すごいうれしかったんだよ」
ゴツい顔をしてるくせにピュアな奴だ。
彼がプラモデルを俺のために万引きしようとした時、このことが頭にあったのかどうかは聞きそびれたが
もしかしたら多少のつながりはあるのかもしれない、と思っている。
知っている顔には片っ端から声をかけた。しかし、つもる話のいったいどこから話していいのかわからない。
時間が足りなさ過ぎる、というか、想い出が多すぎるのかもしれない。
しかし、相変わらず全く面識のない人ともしゃべってしまう性格なのである。中学時代に一度も話したことが
ないのに、今、こうして仲良く話をしているのが不思議に気分良く、心地いいのである。
友人が、昔振られたらしいとてもキレイな人としゃべっていたので、一緒にもりあがっているうちに、
彼女が学校祭でやった「夕鶴」の「つう」役だったと知り、わけもなくうれしくなったりする。

12時くらいには帰るつもりだったのに、結局遅くなり、さらに後ろ髪引かれる思いで帰ってきた。
でも、今回の同期会で、自分でも思っている以上の人たちが、俺の心の中にいることがわかった。
そして彼らは、さらに自分でも思っている以上に大切な存在だということがよくわかったのである。
そんなことさえ忘れていた自分を取り戻させてくれた幹事のみなさん方には、足を向けて寝られないワケ
だが俺にはそういう人が山ほどいるので、逆立ちするしかない。しかしそんなことをして眠れるわけがないので
多少、そこんとこはガマンしてもらいつつ、乙女のように胸の中で感謝する、38男の俺である。
あったことのある人、メールをくれた人、書き込みしてくれた人、道ですれ違った人、みんなみんな、ありがとう。