いつもは確固たる信念を持って生きている(ような)sinではあるが、酒が入ると、とたんに自制心が弱くなってしまうのが弱点である。それは、豆腐よりも柔らかく、金魚すくいのモナカよりもモロくなるのである。
ある日、sinは引っ越しをした。前述の、大量のマイヤーズ・ラムの空き瓶を捨てた時のことである。新しい部屋の隣人と上の部屋へのご挨拶代わりに、これまたその時よく飲んでいた「あっ不思議なお酒」という名の日本酒なんだか、ワインなんだかよくわからんけど、旨くて安い酒を購入した。(普通の人はタオルや菓子折りなんだろうが、酒となるところが誠にsinらしい)
隣人には早々に渡すことができたが、上の階の人はなかなか時間が合わず、渡せない日々が続いた。
そんなある夜、わたしがsinの部屋へ遊びに行ったところ、部屋の片隅に転がる空瓶を発見した。まぎれもなく、「あっ不思議なお酒」の残骸である。
「・・・渡さなかったの?」と問い詰める私。
「いやぁ、飲む酒がなくなってさぁ。」とsin。
「・・・はぁ〜。(深いため息)」
「ま、いいってことよ。」
またある日のこと。sinはサラリーマンを辞めた。勤めていた会社で非常に(特に飲み屋で)お世話になった顧問の先生がいた。
「先生には今までのお礼に何か送ろうかなぁ。」
と珍しく常識的な発言をしたsin。
早速丸井デパートへ選びに行った。その先生は日本酒が大好きなので、酒の肴に良いだろう、と5000円もするスモークサーモンを買った。さて、送ろうとしたが住所のメモを忘れてしまったのである。
仕方ないので、後日お宅へ持参しよう、ということになり、サーモンを持って帰った。
数日後、わたしはsinの部屋で丸井デパートの破れた包装紙を発見することになる。
「・・・。あんた、ひょっとして、また食べたの?」
「・・・。ちょっと味見しようと思ったら・・・。だって、すっげぇ旨かったんだもん。」
「ちょっとって、封を開けたら渡せないでしょう?!5000円もしたんだから、旨いに決まっとるだろうが!!(爆)」
「また同じの買って渡すからさぁ。」
だが、その後購入した様子は全くない。
注)ちゃんと購入し、2度と間違いないようにその場で発送しましたがな。