「問題は旅費たい!二人で150万もかかるとやけん」
「航空会社に協賛ば求めに行こうや。」
「そげんそげん!ち〜っとでも安くなったほうが良か。」
「その前に、そもそも、資金はどこに有るとね?」
「あ・・・・・・」
The birth of KYOHO
【へスター来日は本当に実現できるのか?】
さて、NYにてへスター氏の来日を確認したので、いよいよ具体的に行動を起こさなければならない。一番の問題は、何といっても「運営資金」なのである。
最もかかる費用は言わずと知れた「航空運賃」なんだけれども、ここはひとつ「日本航空株式会社」様にご協力願おう、となったのでした。
なぜJALなのか、にはいくつかの理由がありますが、やはり日本のフラッグキャリアであるということは他のマイナーキャリアで安くチケットを手に入れることよりも優先されることのように思えました。そして僕自身がNYに行ったときのJALさんの対応に大いに満足したということも大きな理由でした。
いや、別に、JFK国際空港のJALカウンターのお姉さんが好みだったとか、復路の便のアテンダントのお姉さんに優しくしてもらったとか、うまくいったら福岡支店のお姉さんと合コンしたいとか、そんなことでは決してありません。
さて、日本航空福岡支店の広報の方とお会いする事ができ、これまでの経緯やヘスターさんの来日の意義などを説明させてもらいご協力の依頼をしました。国際便の特別協賛は非常に難しいこと、ましてやビジネスクラスはJALの重要な戦略性のあるシートなので希望どおりの事ができるかどうかわからない、とのお話。
「しかし、たいへん素晴らしく興味深い物語なので、何とか本社に掛け合ってみましょう。私もがんばってみますが、あまり期待はしないで下さいね」
交渉を数回にわたり繰り返す中、JALの担当者であったF氏とは企業人としての事務的な対応ではない、なにか「男、意気に感ず」といったものを互いに感じ取れたように思いました。
今回のような事業であれ、仕事であれ、ひとつの思いや志や目標といったことを一緒に成し遂げようとする時の共有感は、何物にも代えがたい喜びですよね。
そして今回もF氏とその喜びを共有する事が出来ました。
「やりましたよ!ほぼ希望どおりの協賛が取りつけられました。よかったですね。ぜひヘスターさんを再び日本に招いてください」
F氏からそう告げられた時は胸があつくなりました。
大企業といえどもその経営には厳しい現実があり、ましてや協賛などは抑えるべき経費としているなか、こちらの申し出を受けてくれた日本航空の懐の広さ、また本社との簡単な交渉ではなかったであろうF氏のご努力に御礼と敬意を表します。
さまざまな方々の有形無形の援助を受けながらヘスター氏は少しづつ、そして着実に日本へと向かってきはじめたのでした。
99.8.10
copyright(C)1999
Hao Chang all rights reserved.