今流行している病気

index: インフルエンザ  プール熱とヘルパンギーナ 手足口病 りんご病 おたふく風邪  水痘  
    麻疹 風疹 溶連菌感染症  みずいぼ
  とびひ  花粉症  急性乳児下痢症(ロタウイルス腸炎)
    RSウイルス感染症  アタマジラミ

5月2日  花粉症はヒノキは終わりイネ科に移ってきました.インフルエンザA型B型(両方)がまだ散見されます(特に大人).幼稚園,保育園児でおたふく風邪,水ぼうそうが流行しています.


                 

           その他,子どものなりやすい病気

インフルエンザ
インフルエンザ
インフルエンザ脳症異常行動(言動),タミフルについての現状を整理

インフルエンザは国内で毎年,
100~200人の子供がインフルエンザ脳症を合併し,その15~30%が死亡している病気です.以前は幼児の病気と思われていたが近年,年長児の症例が増加.成人例のインフルエンザ脳症の報告も出現.また,インフルエンザ脳症は黄色人種(日本人?)特有の病気であり不明な点が多い.

インフルエンザ罹患時に現れる異常言動の種類と出現率(タミフルの内服に関係なく約10%)
近年目立ってきた症状
    
おびえ,恐怖の表情,理由なく怒り出す空き出す,ニヤリと笑う,幻視幻覚等
             異常言動はインフルエンザ脳症の軽い症状ではないかとの説が有力

現時点の調査ではインフルエンザに罹患したお子さんで異常言動の出現率タミフルを内服したお子さん11.9%,タミフルを内服しなかったお子さん10.6%差は認められていません.

現時点では,インフルエンザ感染自体が異常行動(言動)の原因ではないかと考えられていますが,発熱初日,2日目はお子さんを一人にしないことは必要と思われます.
プール熱とヘルパンギーナ
プール熱
夏に39~40℃高熱と喉の痛み,目の充血(結膜炎)夏にプールを介して流行するのでプール熱といわれていますが,プールに入らなくても感染します(その場合は結膜炎は伴いません)咳,鼻水は少なく,頭痛吐き気を伴うことがあります.アデノウイルスが原因です.発熱は3~4日続くことが多いです.

ヘルパンギーナ

乳幼児の間で流行する夏風邪の一種です.この病気も咳,鼻水は少なく
頭痛吐き気を伴うことがあります.急に高い熱が出て喉の奥に口内炎のような発疹が出て,痛いので食べられなくなることもあります.発熱は2~3日続くことが多いです.原因ウイルスは多くはコックサッキーA4ウイルスですが,A2~A6もあり複数回感染することもあります.

家庭で気をつけること
口の中が痛いときはプリンやゼリー,アイスクリーム,冷ましたお粥などが良いでしょう.元気がなくてぐったりしている場合点滴が必要かもしれません.

手足口病
手のひらや足の裏,口の中に小さな水疱(水ぶくれ)ができる病気です.お尻にも出来ることがあります.コックサッキA16ウイルスエンテロウイルス71などのウイルスが原因で発症します.発熱はしないこともありますが,口内炎が痛くて水分が十分にとれず苦労することがあります.夏に乳幼児の間で流行します.原因ウイルスが複数のため以前かかっても再度感染することもあります.感染防御を目的に通園,登校を制限することは行われていませんが発熱が続く間,口内炎のひどい間は登校をしないのが通常です.


伝染性紅斑(リンゴ病)
ほっぺがりんごの様に赤くなるのでリンゴ病とも呼ばれます.太股や腕に赤い斑点やまだら模様が出来ます.頬がほてり痒くなることもあります.ヒトパルボウイルスB16というウイルスの感染で起こります.春から初夏にかけて流行することが多いです.多くは軽症ですが溶血性貧血や検疫不全の方が罹ると重症化します.また妊婦に感染すると子宮内発育遅延や胎児水腫を認めることがあります.妊娠中に上のお子さんが感染した場合は必ず産婦人科に報告するようにして下さい.
頬が赤くなった時はすでに感染する時期を過ぎているので登校してもかまいませんが運動や日光により赤みが長引くことがありますので,あまり頬が赤い場合は2~3日休むのが無難です.

伝染性軟属腫(みずいぼ)
ヒト乳頭腫ウイルス(HPV)が原因.接触にて感染します.感染源はプールが問題となっており,幼稚園や小学校のプールに入れないことが多いです.またアトピーのあるお子さんは多発しやすいです.小さいものは自然に消失するものもありますが数ヶ月かかります.他の部位に広がる傾向があれば処置したほうが良いでしょう.
治療: 現状ではトラコーマ摂子で一つずつつまみとるのが一番確実です(当院はこの方法です).この場合痛みを伴うのが問題となりますが最近表面麻酔のテープを貼って1~2時間後に摘出する方法もあります.ご相談下さい.その他の方法として硝酸銀塗布,液体窒素による凍結療法も試みられていますがいずれも痛みが伴います.

水痘(水ぼうそう)

水ぼうそうの児に接触して3日以内なら予防接種が有効です.ただし水ぼうそうは発疹が出る5日前から他の人に感染しますので兄弟の場合は予防接種は間に合いません.兄弟が発疹が出た9日目から予防的に薬を飲むと軽く済む,もしくは感染しないとされる治療法もあります.ご相談下さい.


流行性耳下腺炎(おたふく風邪)
耳の下にある耳下腺に炎症が起こり腫れてきます.多くはムンプスウイルスによって起こりますが他のウイルスや細菌でも同じように腫れることがあります.前者を流行性耳下腺炎(おたふく風邪),後者を細菌性耳下腺炎,反復性耳下腺炎と診断しています.学校など出席停止になるのは前者の流行性耳下腺炎ですが,単に耳下腺が腫れているだけでは流行性かどうか診断は難しいです.厳密な診断は血液検査なら可能ですが結果が出るのに7日ほどかかるため,疑わしきは出席停止にしているのが現状です.
  

合併症:ウイルス性髄膜炎があります.おたふく風邪が治りかけたころに頭痛,嘔吐,発熱を認めます.発症頻度は2.7%とされています.尚おたふく風邪の予防接種で髄膜炎を発症する頻度は0.05%とされています.

麻疹(はしか)
1週間程高熱が続くのと発熱3~4日目に発疹が出る病気です.肺炎等も併発しやすく,現在も日本では20-30人程のお子さんが麻疹で亡くなっています.予防接種が大切です.1才を過ぎたらなるべく早く予防接種MRワクチンを受けましょう.

風疹(3日ばしか)
発熱と伴に全身に小さな発疹と首のリンパ節が腫れます.症状は3日程で消失します.原因は風疹ウイルスです.1941年まで軽い病気だと思われていましたが妊娠初期の女性が風疹にかかると生まれてくる赤ちゃんが胎盤を通って胎児に感染し,先天性白内障や先天性心疾患など多臓器にわたる障害を伴う先天性風疹症候群を起こすことが判明しました.ワクチン開発後予防接種が広く行われるようになりました.しかし,1995年の予防接種法改正後ワクチン接種者が大きく減少しています.また昭和54年4月2日から昭和62年10月2日生まれの男女と昭和54年以前生まれの男性は風疹の抗体を持っていない可能性があります.今年(2004年)は風疹が全国的に流行しています.

溶連菌感染症
溶連菌は広く存在する菌ですが特に問題となるのはA群β溶連菌で,扁桃腺が腫れ,舌が苺の様に赤くブツブツになり体にも発疹が出てきます.抗生剤の無い時代は腎炎やリウマチ熱,心臓弁膜症などの合併症を伴うことがありました.扁桃腺からの分泌物で診断します.抗生剤が良く効く場合が多いので,今は重篤化することはほとんどありませんが抗生剤を医師の指示どうり飲むことが重要です.


とびひ
あせもや虫さされ,アトピー性皮膚炎の部位に細菌が入り水疱になりそこを手で掻きつぶし他の部位を掻くとそこにも水疱が「とびひ」します.夏に多いです.

家庭で注意すること
お風呂: 暑いお風呂は汗をよけいにかくのでぬるめのお風呂かシャワーで体の汚れをよく落としその後,軟膏を塗ってください.
手洗いはこまめに行い爪は短く切っておきましょう.
プールはとびひが治るまでは入らないようにしましょう.

花粉症
小児には少ないとされていましたが最近は低年齢化が進んできているようです.
風邪との症状の違いは
1:鼻水は水のようにサラサラとしておりいくらかんでも出る.または頑固な鼻づまり.
2:くしゃみが発作のように続く.
2月から5月 スギ,ヒノキ
5月から9月 カモガヤ,ホソムギ,オオアワガエリなどのイネ科の植物
9月から11月 ブタクサ,ヨモギなどのキク科の植物
の花粉が原因となることが多いです.また,血液検査でアレルゲンの検査をする方法もあります.

急性乳児下痢症(ロタウイルス腸炎)
地球全体では年間500万人のこどもが下痢で死亡しています.乳幼児ではウイルス性が大部分であり(95%),ロタウイルスがその60~70%を占め秋から冬に多く発症します.
ロタウイルス腸炎: 生後4ヶ月~2才が後発年齢で,嘔吐に始まり,発熱を伴うこともあります.便は水様性で白っぽい色で酸臭を伴います.
合併症としては脱水症が重要です. 嘔吐が持続(再燃)し,食欲がない,不機嫌,笑顔がないなどの症状が続く場合,点滴や入院が必要なことがあります.
家庭での対応: 嘔吐がある場合1~2時間は経口接種を控え,落ち着いてきたのを確かめながら,少量の水分摂取(お茶や湯冷ましをスプーンで1杯)を再開し,嘔吐のないことを確かめながら徐々に増量し,その他のメニューを加えていきます.乳児の病初期の食事療法としては1/2量1/2希釈乳が有効です.離乳食は水分を多めに量は少なめで調理してあげて下さい.幼児ではお粥やうどんが適しています.下痢の改善を確かめながら2~3日かけていつもの食事に戻してください.

RSウイルス感染症
 乳児の約半数が1歳までに、2歳までにほぼ100%感染をうけますが、その後も一生再感染を繰り返すとされています。接触あるいは飛沫により鼻粘膜に感染が成立し、45日の潜伏期のあと咳が出ます。ウイルスがどこまで広がるかによって急性上気道炎、気管支炎、細気管支炎、そして肺炎と進行します。
 診断のためにはRSウイルス抗原を検出する方法は、保険適応は入院のみで外来での適応はありません。
 予防には
ヒト化抗RSVモノクローナル抗体(シナジス)が開発されており、早産児や先天性心疾患などの児に月1回の筋注投与がRSV感染の重症化を防ぎ入院率を有意に低下させることが証明されています。


アタマジラ
最近増えています.清潔にしていても接触の機会があればうつります.一番注意すべきは「だらしがない」「不潔だ」と子供の心を傷つけることです.
検査法:虫卵を見つけ顕微鏡で確認します.
治療法:パウダーやシャンプーがあります.
     シャンプーの使用法  あらかじめ髪を湿らせておき,シャンプーする要領で塗布して
           5分間待ち,洗い流します.1日1回2日おきに3~4回続けて下さい.