JR山手線・上野駅−寛永寺開山堂・輪王寺−清水観音堂−旧岩崎邸庭園−東京メトロ千代田線・湯島 昼食含めて約3時間 「いくつもの神社仏閣に初詣をしたら神様が喧嘩するよ」と友だちに言われたけれど、ホントかな。日本の神様は八百万の多神教、仏様もいっぱいいらっしゃるし、その辺りは大変寛容なのではないかと。七福神巡りもするじゃない? というわけで今年の初「初詣」は大宮八幡宮だったけれど、3日は上野公園−岩崎邸を巡ることにした。昔は、上野公園一帯(上野公園の2倍)が、徳川家の菩提寺である寛永寺の境内だったという。上野公園の入口にある案内所で公園地図をもらい、千円札になった野口英世の銅像に挨拶してから、科学博物館の前を通り開山堂へ。 上野公園の科学博物館の道路の両端は、多摩木材からつくられたブロックが使われていて、説明書きも立っていた。地元東京産の木材を、都民にわかるところに使う試みはいいですね。東京は都会とばかり思っているが、実は総面積の1/3が山。地元の環境と林業のために、都はもっと強力なPRを。 開山堂は、正保元年(1644年)、寛永寺を開山した天海僧正の像を安置するお堂として建立された。平安時代の高僧慈恵大師の像も安置してあるので通称「両大師」と呼ばれているそうだ。そのとなりの輪王寺にある門が旧本坊表門で、上野戦争の傷跡が残っている。元は、国立博物館正門の位置にあったのだとか。本当は開山堂の奥に、また幾つものお堂があって寛永寺があるのだが、そこは岩崎邸に行く都合で、「ごめんなさい」して公園に戻る。 さきほど野口英世像に挨拶したので、公園中央のグランド将軍像にもご挨拶しましょ、と歩いていくと、目指すグランド将軍像の下にカラスが陣取り、なんだか不吉な予感がしたとたん、ハトの大群に襲われる。10羽ぐらいに囲まれたのなら可愛いだろうが、100羽以上いそうな勢いで、私と一緒にいたKちゃんの足元に空からバサバサと降りて来る。群れの真ん中で立ち往生し、思わずKちゃんと手をつなぐ。大人だって一人だったら泣き出しそうだ。私たちが餌を持っていないと判断したのか、また一斉に飛び立ったので、それは一瞬の出来事だったのだろうが、ヒッチコックの映画じゃあるまいし、怖いよぅ。結局グラント将軍には行き着けず。 雪がまだあちこちに残る公園内は、ホームレスも多い。テントだらけだ。 京都の清水寺を模して建てられたという清水観音堂により、また歩いているとハトが寄ってきたので、公園散策は切り上げて、お昼を食べることにする。「上野公園は都民の憩いの場所にあらず!」が、私たちの結論。 この後、14日に石原都知事がハト対策に乗り出すというニュースがあったが、是非是非対策してちょうだい。でも上野公園のハトは、無責任に餌付けする観光客が悪いと思うんですけど。 気を取り直して、旧岩崎邸庭園。三菱財閥の岩崎本家の邸宅で、今は都の公園になっている。 明治29年(1896年)に完成した当時は、15,000坪の敷地に20棟以上の建物があったというからオドロキ。お屋敷はゆるやかな坂の上につくられ、家族の方々は車寄せから「お車」に乗って外出したのだろう。後世の庶民はお屋敷を見学するため、その坂を登る。当時の正門からお屋敷までは遠い。使用人の人たちは大変だ。 現存するのは、ゲストハウスとして使われていた洋館と、洋館に棟続きの和館、そして洋館と地下で繋がっているビリヤード場の撞球室。以前見学したときは、和館しか修復されていなかったが、洋館の内装のなんと見事なことよ。 洋館は、英国人設計士ジョアイサ・コンドルの設計で、英国ジャコビアン様式の中に、ルネサンスやイスラム風の様式が取り入れられているという。重厚な中にも、ゲストをもてなす遊び心を感じるのはそのせいだろうか。 2階の客室には、金唐革紙の復元の様子と技法が解説されていた。この技法、滅びる寸前だったそうだ。トイレの洗面台や便器は、当時日本にはなかったので、英国からドルトンのものを取り寄せたとか。王室御用達になる前だったからドルトン、今のロイヤルドルトン社だ。暖炉の他にスチーム暖房の設備もあり、当時の最先端の設備が整えられている。
お正月の忙しい時だからか、案内や売店でボランティアさんたちが大活躍。パンフレットを買ったところで「寒いですね」と声を掛けられ、ちょっとお話。こういうボランティアは楽しいだろうなあ。 ![]() 洋館と棟続きの和館は、家族の日常生活が営まれていたところ。感心するのは、柱も梁も立派な木材がふんだんに用いられていることだ。現代の日本人はもっと木を大事にしないといけません。 障子の格子や、欄間、ふすまの引き手と、随所に岩崎の「三階菱」の家紋が施されている。「三階菱」だから「三菱」で、スリーダイヤなんですね。 広間の床の間には、お正月らしい豪華な生け花が活けられていた。洋館でも、所々に花が活けられていて、住んでいた当時も華やかにお正月を祝ったのだろうと思わせる。年々お正月が日常の中に埋もれていくが、「お正月を祝う幸せ」なんてことも考える。 和館の縁側から見える庭は和の佇まいだが、敷地全体には芝生の庭が広がる。石段を伝って下りて行こうかとおもったが、雪で足を滑らせそうなのでやめた。 撞球室はスイスの山小屋風。室内はまだ改修されておらず、荷物部屋になっている。早く改修して、ビリヤード場として使ったらいいのに。![]() 「憩いの場所にあらず!」の上野公園から一転、旧岩崎邸庭園ではゆっくりと優雅な時間に浸って、帰りは千代田線の湯島駅に出た。湯島駅までは徒歩3分、上野より近かった。 |
|||
![]() |
|||