コラム がまのほ
「仰げば尊し」考
「仰げば尊し」が卒業式で歌われるようになりました。若い先生の中には、歌ったこともないし聞いたこともない、という人がかなりいます。子どもも保護者も知らない、忘れられたような歌になってしまっている現状です。 小学校を巣立つ子どもたちに、「感謝し恩義を感じる」人間に育ってほしいとの保護者、教員の願いに応えて歌わせるようにしたいと、私は考えています。
本校では、卒業式の練習を始める前に、「仰げば尊し」の歌詞を資料に「恩」について子どもたちが学習します。1時間の授業の内容としては、①「恩」という言葉の理解 ②「恩」について考える ・親の恩(親から受けた恩) ・社会から受けている恩(恩恵) ・先生の恩(我が師の恩) ③「仰げば尊し」の歌詞の理解 ④授業で感じたこと・考えたことを書く ⑤発表 です。
この歌は明治時代につくられました。その頃使われていた言葉や当時の社会の風潮が歌詞に色濃く出ています。「蛍の灯火 積む白雪」などの古語、「身を立て 名をあげ」などの立身出世主義。指導にためらいを感じる傾向もあるようです。 しかし、「古い皮袋に新しい血を入れる」ように、時代が変わろうと人間として生きていく上で大事なことは、いつまでも受け継いでいかなければならないと思います。親、社会、我が師から大事にされ、かわいがられて育ってきたことに気付かせたい、そして、感謝と恩義を感じ、受けた恩を他の人に返していく子どもに育てていくことは重要なことだと考えています。
まもなく卒業式の練習が始まります。6年生との授業が楽しみです。
(平成21年2月 校長 野﨑 仁)
がまのほコラム1