2009年2月25日
今日は日曜出勤の代休でお休みがもらえました。午前中に用事を済ませ、午後から温泉でも行こうと予定していましたが、あいにくのお天気でやむなく方向転換。ネットでふと探しあてた映画が良さそうだったので、それを見に行くことにしました。結果は大正解。とても素敵な作品と出会えました。こういう作品と出会えると、何か得した気分になりますね。
映画『マルタのやさしい刺繍』。夫を亡くし失意に暮れる80歳のおばあさんが、その悲しみを乗り越え、刺繍名人としての技を生かして念願だったランジェリー・ショップをオープンさせる。しかし、保守的な村人たちにはなかなか受け容れてもらえず、冷たい視線や嫌がらせをうけるが、それにも負けず奮闘するドラマです。
牧歌的な風景の広がるスイスの小さな村を舞台に、夢に向かって頑張るおばあさんと彼女を支える仲間たちの夢と希望の輪が、見る者に勇気と希望を与えてくれます。なにより、おばあさんたちの表情がとても可愛らしいのです。
かつて何度か訪れたスイス。そこで見た緑豊かな牧草地や谷合にひっそり佇む小さな山村の風景がとても懐かしく思い出され、またその風景に触れてみたくなりました。寒い日に、ほっこり心温まる作品でした。

2009年2月22日
映画『チェンジリング』。息子が行方不明になり、その5か月後に見知らぬ少年を警察に押し付けられた母親の真実の物語を静かなタッチで綴った作品で、1920年代当時の堕落した警察権力、その保身のための非道な行動が赤裸々に描かれ、その事実にがく然とするとともに、現代の警察組織においても少なからずこうした隠蔽体質が時にマスコミによって非難されるのを見ると、時代こそ変わっても彼らの基本体質にあまり変化はないのではないかと穿った見方をしてしまいます。
アンジェリーナ・ジョリーがこれまた、その美しさを前面にしたアクション・ヒロイン一辺倒の印象から、母としての優しさと強さを内に秘めたこの役を見事に演じきり、アクションスターからの脱却とともに演技派女優に転身したことを位置づける好演ぶりでした。
しかし、この映画の題材となった史実(子供の連続誘拐と殺害)には戦慄を覚えます。なぜ、その犯人がそのような理不尽な非道に走ったかについては明かされませんでしたが、アメリカの持つ闇の部分と理解することはできますが、昨今の日本でもこれに似た無差別殺傷が頻繁に報じられるようになってしまった事実にも恐怖を禁じ得ません。
アンジェリーナ・ジョリー以外の共演者もみな芸達者な役者ばかりで、各人の心理描写など見事な演技力です。悲惨な物語が根底にありますが、人間の優しさ、強さ、醜さが物語のなかで生き生きと演じられていきます。1920年代当時の背景美術も良くできています。さすがクリント・イーストウッド監督。彼の監督としての手腕が作品の隅々にまで行き渡っている力作です。そうか!アンジェリーナ・ジョリー自身がこの作品を機に“チェンジリング”したんですね・・・・。
二日続けて、素敵な作品に出会うことができ実のある週末になりました。

2009年2月21日
今週から来週にかけて惹かれる映画が目白押しです。結局、他に用事もなかったので、この土日で2本見てきました。
映画『7つの贈り物』。W.スミス主演作品。かつて自身が引き起こした交通事故により7名の命を奪ってしまった男。その事により心に傷を負ってしまった男は、贖罪の気持ちから見知らぬ7名の他人に彼らの人生が変わるような贈り物をする、という話です。まず、W.スミスの好演に拍手です。これまでの彼の作品は、どちらかというと破天荒ぶりが強調されるコメディ作品が多かったですが、今作では自分の犯した罪に苦しみ悩む男の哀感を背中からにじませるほどの好演で、すっかり見直してしまいました。
ストーリーは時に相前後するため、その男の想いと行動に分かり難い部分もありますが、終盤に近づくにつれ、その一つ一つが見事に私達の前に明かされていく。途中でおおよその結末が見えてしまいがちではあるが、たとえそれが分かってしまったとしても、最後まで作品の引き込まれてしまいました。
ただし、彼のやり方が必ずしも正しいかどうかは賛否が分かれるところではありましょうが、映画という仮想世界において作られているわけで、その中で人の心の在り方にこうしたものもあるのではないかという提示がなされ、そのことに心揺さぶられ涙するのであれば、それはそれで是とすればよいと思います。何か抽象的な書き方ですが、これからこの映画を見る人もいるでしょう。結末が分かってみるよりも、心を無にしてこの作品を見ることをお薦めしますので悪しからずご理解下さい。ただし、ラストでかなり衝撃的なシーンが出てきます。お子様にはちょっと刺激が強いかもしれません。
僕はこの作品のようなハートフル・ヒューマン・ドラマが大好きです。見終わって涙し、心温まる感動を得ることができました。

2009年2月17日
『熊本マリ ピアノコンサート』へ。“クラシック音楽会というと取っ付きにくくて堅苦しい雰囲気でつい足が遠のいてしまう”・・・・という方にも気軽に足を運んでいただけるコンサートにしたい、と言う趣旨のコンサートで、映画の主題歌やCMに使われるような誰でも一度は耳にしたことのあるピアノの名曲が熊本さんの楽しいおしゃべりを交ぜながら演奏されました。
ショパン「別れのワルツ」「子犬のワルツ」、バッハ「メヌエット」、リスト「愛の夢」、ドビッシー「月の光」、ファリャ「火祭りの踊り」など誰もが知る名曲ばかりで、その曲にまつわるエピソードや誕生秘話、プロのピアニストとして活躍する熊本さんの日頃のエピソードなどが曲の合間々に語られました。きっと初めてクラシック音楽に接した方もいらっしゃったことでしょうが、今日のような企画はクラシック音楽をより身近なものに感じさせることでしょう。
熊本さんはなかなかの美人ですが、女性ピアニストというと可憐で綺麗なドレスをヒラヒラさせながらピアノに向かう印象とは違い、どちらかというと男性的で男勝りな性格の持ち主では?と思わせる風貌で、ピアノへのタッチもとてもダイナミックかつアグレッシブな弾き方をします(事実、彼女自身も“はっきりしていて自己主張が強い”と他人から評されると話していますので、見かけ違いではなさそうです)。ですから今日演奏された曲でも、繊細なショパンよりも情熱的なファリャの方が彼女の演奏スタイルに合っているように感じました。
公演時間は休憩を入れて90分と個人的には物足りなさを感じますが、かえってこの程度の方が気軽な気持ちでクラシック音楽を聴くこともできるし、クラシック音楽に縁遠い人でもちょっと出かけてみようかという気になるかもしれませんね。それにしてはお客さんの入りが悪く(まばらとまでは言いませんが、せいぜい5〜6分でした)、場内、ちょっぴり寂し気な雰囲気でした。平日公演と言うこともあったのでしょうか・・・・。ですが、僕は彼女の奏でるダイナミックなピアノの音色とウィットに富んだおしゃべりに、いっとき浮き世の憂さや世の喧噪を忘れ、すっかり心満たされてまいりました。

2009年2月16日
今日も仕事帰りに映画を一本。一般入試も終わり、アフター5に妻と映画を見に行く気持ちのゆとりが出てきました。
映画『チェ 39歳 別れの手紙』。キューバ革命の英雄“チェ・ゲバラ”の生涯を描いた歴史ドラマ。前作『チェ 28歳の革命』の後編で、キューバ革命後もなお世界の革命を指導することに闘志を燃やすチェ・ゲバラが、ボリビアに移りキューバ同様の人民革命のためのゲリラ戦を貫き、衝撃的な死を迎えるまでを描いています。
前作と違い、ゲリラ戦の前線で闘うゲバラから、今作ではゲリラ戦を後衛で指揮する姿を中心に描いているため前作のようなテンポはなく、ストーリー的にも起伏の無さが間延び感にも繋がっているようでした。前作であまりに超人的なゲバラに対し今作では人間ゲバラの苦悩、肉体的苦痛がドキュメンタリー風に描かれ、それ故にスローテンポな展開となって前作との違いを感じたのかもしれません。
ゲリラ戦の中、ゲバラ率いるゲリラ軍とそれを鎮圧するボリビア国軍の戦闘にボリビアの村人たちが巻き込まれ、なかには命を落とす者さえでてくる。村人は彼らの狭間で翻弄され、彼らを冷めた目で見ている。国の圧政から解放せんとの使命に燃え闘うゲリラ軍も、それを鎮圧せんと闘う国軍も、果たして彼ら村人たちにとって、その闘いが本当に必要と理解し、求めていたのだろうか。決して裕福には見えない彼らだが、彼らはたとえ貧しくとも、命の危険を感じることなく日々の生活を静穏に送ることができるのであれば幸せと感じるのではないだろうか。あえて、革命の名の下、武力闘争が必要だったのであろうか。闘いの狭間で翻弄される村人の目に映る陰を僕は見たような気がします。
1967年、ゲバラはボリビア国軍に捕まって射殺されます。1967年と言えば小生7歳、小学2年生であります。ゲバラが銃弾に倒れたその瞬間、僕は世界で起こっている大なり小なりの出来事、その露ほども知らず校庭で遊んでいたはずです。小さな星“地球”のなかで、片や人が命を落とす瞬間(とき)もあれば、片や平和な瞬間(とき)を過ごしている現実。その現実を創り出しているのは、共に“人間”なのです。

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| ゲバラが処刑された実存する小学校の校舎 | そこに建つゲバラの記念碑 |
2009年2月13日
今、世間で流行っているアーティストや話題のアーティストなど、独身時代の僕には有り得なかったアーティストのコンサートも結婚してからは妻の趣味も加味して話題のアーティストのコンサートにも出かけてみようと言うことで、これまでユーミンやサザン、果てはSMAPにまで足を運んできましたが、今回は・・・・、安室奈美恵です(@_@)。職場でも“○○さんが、安室奈美恵ですか!?”とビックリされるほどです。・・・・って、当人が一番ビックリしているわけで(^_^;)。
まぁ、ともかくも安室奈美恵『namie amuro BEST FICTION tour』のコンサートに行ってきました。会場となった代々木体育館周辺にはミニスカートにブーツ、派手な化粧で身を固めた、いわゆる“アムラー”と思しき可愛い女性が大挙しているなか、当方、学校帰りの“おじさんスタイル”にバッチリ決めているわけですから、まるで場違いな雰囲気プンプンでした。
ところでコンサートはどうだったの?と問われても、かつてこの種のコンサートは行ったことがないので良いも悪いもよくわかりませんが、とにかく2時間半、ダンスナンバーを中心に歌って踊って動き回ってとエネルギッシュなコンサートであることは間違いありませんでした。おそらく安室奈美恵自身が標榜するアーティスト、ジャネット・ジャクソンを目指したステージングだったんでしょう。コンサートと言うよりも、若い人達にはクラブのノリっていう感じで、きちんとしたメロディのある歌は2〜3曲のみ。あとは全てダンス、ダンス、ダンスですから、もう少し、きちんとメロディのある歌を聴いてみたかったです。さて、次は倖田來未かな?!

2009年2月10日
今日、一般入試が行われました。2000名にものぼる受験生が期待と不安を胸に秘め、受験会場となる教室に粛々と入っていきました。普段、本校の生徒も同じ数が毎朝登校してきますが、唯一違うのは、受験生たちがみなおしなべて無言であると言うことです。中には同じ中学校のクラスメートと同行してやってくる生徒もいるでしょうが、それでもみな受験を目前にして、きっと昨晩、必死に頭に詰め込んだ暗記したことを一つとしてこぼさないように、それこそおしゃべりをして口からこぼさないようにグッと堪えているのかもしれません。午後になり筆記試験とそれに続いて行われる面接試験も終え帰宅する生徒の顔には、どこかしら安堵の面影が感じられました。明日は合否発表。その後、ほとんどの生徒は公立高校の受験に挑みます。眠れない夜がもうしばらく続きますね。

朝、校門で受験生を迎える塾の先生たち
塾の先生も大変ですね
2009年2月8日
先週いっぱいで一般入試の出願が終わり、今週火曜日、入試第2弾の一般入試が行われます。こののち3月にも二次入試が行われますが、これは東京都の指導により公立試験に不合格だった生徒を救済するという意義の入試ですから受験者も100人足らずと少なく簡略に終わってしまいます。ですから、1月実施の推薦入試、今回の一般入試で本校の入試はほぼ終了となりますので、僕たち職員もあと一息頑張り処というところです。受験生の皆さんももう一踏ん張り。梅の開花を目にする季節となりましたが、ここを乗りきれば晴れて桜の開花となることでしょう。
さて、受験生が入試を目前に必死に勉強している中、今日は気楽な道楽日和となりました。まずは映画『ベンジャミン・バトン』へ。80代の男性として誕生し、そこから徐々に若返っていく運命のもとに生まれた男(ブラッド・ピット)が、愛する人(ケイト・ブランシェト)と出会い別れの中で人生の喜びや悲しみを経験していく数奇な物語です。
老人から次第に若返っていくブランド・ピット、幼少期から老人へと年を重ねるケイト・ブランシェトのそれぞれの特殊メイクが実にリアルで本物と見間違うほどです。決してドラマチックな展開があるわけでもないのですが、移り変わる時代背景、その中に生きる二人の運命が静かな物語となって織りなすヒューマン・ドラマ(=ファンタジー)は3時間近い上映時間ですが全く飽きることなく画面に惹きつけられます。特にケイト・ブランシェトの揺れ動く女性心理描写は見応えがあります。いずれにしても二人の演技力がこの作品に重厚感をもたらしています。
劇中、“人は皆、出逢っては別れ、愛する者を失う。それでも、人生は素晴らしい。”というセリフがあります。今、僕の横にいる妻とも出逢い、いつかは死によってその妻とも別れるとき来るでしょう。だからこそ、今を大事に共に生きていきたい。そう思わずにいられない感動作です。場内、流れる涙をそっと抑えるお客さんもいました。

さて、『ベンジャミン・バトン』の感動もそこそこに、次に向かったのが春風亭小朝独演会。涙と笑い・・・・、質こそまるで180度違いますが、どちらも人間模様を描くという点では同じですね。
今日のお題は『親子酒』と怪談噺『牡丹灯籠〜お札はがし』の二題。共に小朝ならではの軽妙洒脱な語り口に、舞台に上がるなり観客は彼の話術に引き込まれてしまいます。人物描写、情景描写がリアルに語られ、その合間々にスルリと入るウイットに富んだ洒落が絶妙な“間”となって聴く者を更に噺へと引き込んでいくのであります。さすが小朝と唸らせる一級の技ですね。ところで、時節も過ぎたのか、例の家庭内騒動の一件には一言も触れませんでした。取るに足りない痴話ばなしですからね。

2009年2月2日
推薦入試が終わり、今週から一般入試の出願が始まりました。この一般入試出願期間の前半、つまり今日から2〜3日は、公立の推薦入試の合否発表を見て本校に出願する生徒がいます。要するに公立の推薦入試に不合格だったものが本校に出願してくるわけですから、ある意味、公立に不合格だったという落ち込んだ気持ちを背負って本校にやってきますので、中には足取りも重く、肩を落として元気なく感じられる生徒もいるんです。本校を第一志望に決めて来る生徒はチャレンジ精神に燃え意気揚々とやってくるのに対し、どこか元気なくやってくる生徒との違いがはっきりわかるため可哀相にさえ感じますが、乗り越える壁が高ければ高いほど、その達成感は大きく、人間としての成長も必ずあるはずです。口にこそ出さないものの、そんな彼らに『ガンバレよ!』と声をかけています。
さて、今日は出願事務処理も予定どおり進み割と早く帰ることができたので、週末見に行くことができなかった映画『マンマ・ミーア』を見に行ってきました。この日はレイトショーという時間帯とあって、広い会場に数人のお客さんのみ。昼間の喧噪もなくゆったりした気持ちで見られるし、僕たち二人でスクリーン独り占めって言う、まるでプライベート・スクリーンで見ているような心地よさがありました。夕食をとってからのひととき、映画館に足を運ぶのも一興ですね。
映画『マンマ・ミーア』、伝説のポップグループ“ABBA”の大ヒットナンバーに乗せてつづられる同名ミュージカルの映画化で、ギリシャの小島を舞台に若き花嫁の結婚式前日から当日までの物語を描いています。ストーリーはいたって単純明快なラブ・コメディですが、とにかく、この作品、ABBAのノリノリのポップ・メロディに尽きます。風光明媚なギリシャの風景をバックに、そこに登場する誰一人憎めない愛らしいまでの登場人物たちが繰り広げる人間喜劇とABBAのメロディがピッタリ合って、最高に楽しい作品に仕上がっています。見終わってハッピーな気持ちになれるし、元気いっぱいになれること請け合いです。メロディー・メーカーとしてのABBAの才能には脱帽ですね。主役のメリル・ストリープが少々老けすぎてアップには辛いこと、ピアース・ブロスナンの歌唱力がメンバーの中で唯一素人レベルであったことは誰の目にも耳にも明白ですが、こんなに楽しい映画は『ヘアスプレー』以来です。本当にゴキゲンな映画です。
