FET フィールド 電源 2b

高耐圧 POWER MOS FET を使った定電流モジュールの製作.

  実験をされる方は,十分に注意してください.回路設計に詳しくない方以外は,絶対に真似をなさらないでください.回路が壊れるかスピーカーを壊します.感電事故の可能性もあります.また各自の実験は,すべて自己責任で行ってください.発生した事故や損害に関しては当方では一切の責任を持ちません.  
  励磁スピーカー電源用半導体定電流回路  
 

広範囲に使用できる半導体定電流回路ユニットを試作してみました.仕様としては,最大定格 600V16Aの2SK3689-01高耐圧FETを使用してありますので,ほとんどの励磁電源に使用できます.FETにパワーを食わせる場合には,もっと大きなヒートシンクに取り付けないといけませんが,実験用としてはこの程度で十分です.使用方法としては,FETのドレインとソースをフィールド電源の出力に直列に接続します.FETのゲートの電圧を高精度の基準電圧源で制御して定電流制御します.定電流制御は,TL431シャントレギュレータを使用しています.FETのほうは,個体差によってばらついていますので実際に動作させて動作点を調べます.このFERTの場合は,4.7Vから5.1V付近でONになりますので,シャント・レギュレータ側の調整可能電圧範囲をこの付近を含む値域に設計しておきます.FETのドレインにかかる電圧は,励磁電源本体の電圧と流す電流によって大幅に変わります.またこのVDDの変化によって動作点も変わりますので,実際には個別回路と使用するFETのばらつきにあわせて動作点を選ぶことになります.FETのゲート側の配線はなるべく短くすることと発振防止の抵抗は必ず入れておいてください.またヒートシンクが小さいと発振したときには猛烈に発熱しますからFETがとんでしまいます.シリーズ定電流回路は,FETがOFFの状態では,FETに電圧源の最大電圧がかかります.トランスの巻線が450V(AC RMS)ですと,整流ピーク電圧は630V出ますからFETはアウトです.またFETがONの状態のときは,電圧源の最大の電圧で最大電流がスピーカーのフィールド・コイルに流れますから大きな電源の場合は,スピーカーの励磁コイルを焼き切ってしまいます.このON/OFFの境目が,FETのゲート電圧変化 0.1V から0.2V で起こりますので,動作点を探す場合でもダミー抵抗で実験する必要があります.

 
  ザクセンウエルケとMI-1444 (RCA) フィルドスピーカーの駆動  
 

結果から先に話しますと効果は絶大なものがあります.RCA MI-1444ウーファーの励磁電源の電圧源を450Vから550V 250mA両波整流にアップして,電圧の増加ぶんをこの定電流回路に食わせたところ過渡特性が大幅に改善されたように感じられます.電圧源側も大容量のチョークコイルを8個使用していますが,チョークコイルによる定電流効果に加えて別の定電流効果が現れたところは興味深いところです.(尚,この回路で使用した定電流ユニットは,写真のものとは違って,さらに大きなヒートシンクにつけてあり,電圧源電圧がFET耐圧内に収まるように設計してあります.)

ザクセンウエルケのフィールド回路の駆動でも著しい効果が見られました.負荷側から電源が見えなくなる効果は電源回路を構成する素材の質に依存しづらくなる効果があります.SBDの半波整流回路も構成の仕方によって高価な整流管に匹敵する性能を出すことは不可能ではないと考えます.整流管には,それなりのよさがありますが,この回路を付加したSBD半波整流回路も別のよさがあります.こちらの回路の良さは,コストが安いことと電流制御が連続可変であることです.整流管による整流とチョーク+コンデンサのみの回路は,コストが高く,整流管の経年変化による劣化がありますが安定性のメリットがあります.

 

 
3/5/2007
 
  AudioのページのTOPに戻る  
 
ホームページのTOPに戻る