ファンタジーのせかい  (風の塔)ホーム

 〜〜映像編〜〜

 なにをどの項目にいれようか迷うところなのですが、このページには、映像でみたファンタジー作品を取り上げます。ビデオでみたアニメ作品については、すでにある「アニメあれこれ」のページにも取り上げていますので、あわせてご覧ください。

チャーリーとチョコレート工場

監督:ティム・バートン(2005)

 ロアルド・ダールの傑作『チョコレート工場の秘密』の映画化作品です。
 貧しい少年チャーリーは、世界一のチョコレート工場の招待券を引き当てる。世界でたった五人のうちの一人に。昔、その工場で働いていたジョーじいちゃんと出かけたチャーリーが見たものは? そして、その中の一人のために工場の持ち主ウィリー・ウォンカ(ジョニー・ディップ)が用意しているすばらしい副賞ってなに?
 簡単に言うと、いやなこどもは罰を喰らい、いい子はとってもすてきなごほうびをもらえる、という原作の物語に、家族というテーマをつけて、ウォ ンカのエピソードを混ぜ込んであります。そこだけ取り出してみるといいんだけれど(ウォンカパパ役はクリストファー・リーだし)、物語としては原作のままでやってほしかったと思います。原作との一番の違いはそのウォンカのエピソードなのだけれど、ある意味でもっと大きな違いは、いやな子たち親子が、反省していない…… こどもたちはこりていないし、親たちはうんざりはしているけれど、どちらも反省しているようにはみえないのです。まあ、あの親子じゃね、という気はするけれど。
 ほかにあちこちいじってあるところは、演出の範囲かな、と思います。そこここに映画のパロディーが隠れていて、くわしい人にはそういう点でも楽しめるでしょう。
 映画館で観て損のない映画だと思います。(2005.10.9)

ハリー・ポッターと秘密の部屋

 魔法魔術学校二年生になったハリーは、壁の中から不思議な声が聞こえるのに気づく。しかし、その声はほかのだれにも聞こえない。一方校内では、魔法使いの家の出ではない生徒が何人も襲われる。その犯人ではないかと疑われるハリー。ついには、親友のハーマイオニーも石に変えられ、ハリーはロンとともに犯人探しに乗り出す……
 SFXに関しては、前作「ハリー・ポッターと賢者の石」よりよかったと思います。ハーマイオニーちゃんもかわいくてよかった。私のお気に入りはロンですが。でも、なにか違う…… なんというか、監督の愛情が感じられないのです。こだわりが足りないというか。比べるものではないとは思いますが、「ロード・オブ・ザ・リング」は、どうしてこうなるかなと疑問に思うシーンがなくもないけれど、でも、ピーター・ジャクソン監督の、「好きなんだよ〜、作りたくてたまらなかったんだよ〜」という気持ちが、ひしひしと伝わってきます。多少自分の好みと違っても、監督の「好きだからこそのこだわり」が感じられます。それと比べると、こちらのシリーズは、「まあ、仕事ですから、ベストはつくしますが」という感じ。ちゃんと作ってはあるけれど、熱を感じられないのです。たんに、監督と私の感性の違いかも知れませんが。と、書きながらも、続きも見に行くことでしょう。原作も読み続けるでしょうし。
 ロックハート先生は、イメージが違いました。私のイメージはオヤジーデをもっとハンサムにした感じなので。スネイプ先生は、先に行くほどいい人(?)になりそうな予感。嘆きのマートルは、一瞬日本人かと思いました。
 原作が完結していないので、むずかしい点もいろいろあるのでしょうね。メインの3人にはシリーズをまっとうしてもらいたいと思いますが、コンスタントに撮影できないときびしいかな。まだ5巻、出ていないし。でもまあ、その辺は演技力で(^^;;;(2002.12.31)

猫の恩返し

 高校生のハルは、車にひかれそうな猫を助ける。その猫、実は猫の国の王子様。猫の国の王は、お礼の目録を届け、ハルを猫の国に招待するというが……
 六才のむすめは「おもしろかった」というのですが、私としては好感度の低い作品でした。バロンはかっこよかったし、ヤタさんのキャラクターもおもしろかったのだけれど、なんといっても、主人公がね…… 歯を食いしばってがんばればいいというわけではないけれど、もう少し、前向きな子が好きだなあ。『耳をすませば』を観ていたら、少しは感想が違ったのかもしれないけれど。いろいろなシーンで、不満の残る映画でした。あの設定なら、もっとおもしろく作れるはずなのに、と思います。併映の『ギブリーズ2』は、笑いました。(2002.9.)

ハリー・ポッターと賢者の石

 生まれてまもなく両親を失い、叔母夫婦に育てられたハリーには、不思議なことがよく起こった。11才の誕生日に、魔法を教える学校への入学許可証を受け取ったハリーは、自分の両親が魔法使いであり、自分にもその才能があることを知る。ホグワーツという魔法使いのための学校で、ハリーは初めて友人を得、魔法使いとしての人生が始まる。
 公開直後に観ていれば、ここに賛辞がならんだかもしれません。よくぞ、ここまで原作を壊さずに作り上げたと。残念ながら、私がこの作品を観たのは『ロード・オブ・ザ・リング』を観た直後でした。結果としてこちらへの感想は、点が辛くなってしまいました。
 簡単に言うと、「原作を読んでいないと話がわからない。原作ファンにとっては、こだわりたいシーンがカットされすぎている」ということです。撮影された数々のシーンがカットされているようなので、時間の制約の問題ということのなのかもしれません。ある友人は、「映画化されるときいて、自分の頭の中では8時間くらいの大作に仕上げていたようだ」と言っていました。別の友人が、『ロード・オブ・ザ・リング』を観て、やはり時間の短さを嘆いて、「週一時間、一年間放送の大河ドラマで」と言っていました。それに関しては、大きなスクリーンで観たいという点で賛成しきれないものがあったのですが(映画館でトータル52時間ならうれしい)、この作品については、私は画面の広さにはあまりこだわりがないので、テレビの連続ドラマになるといいなと思いました。もっとも、テレビ画面でみると、SFXがねたばれしやすいのが難点ですが。カットされたシーンについてはDVDに期待しているのですが、やはり、大きなスクリーンで観たいという気になるかも。
 肝心な映画の中身ですが、ハリーはかわいすぎというか、ペーパーバッグの表紙のような、やせっぽちで髪の毛がつんつんの子がよかったな... ロンとハーマイオニー、ロンの兄妹、ハグリットは、おおむねイメージにあいました。3巻までの原作を読んでいるせいか、『賢者の石』の原作を読んだときより、スネイプ先生に好感が持てました。ほかの先生方はちょっと?なところも。
 それにしても、あのシーンもほしかったというのが多すぎる... (2002.4.8)

ロード・オブ・ザ・リング

 ホビットのフロドが養父のビルボから受け継いだ財産の中に、金色の指輪があった。魔法使いのガンダルフさえ触れることを恐れるその指輪は、冥王サウロンが世界のすべてを支配するために作った、大きな魔力を持った指輪だった。この指輪を存在させてはならない。指輪を葬るため、フロドは旅に出る。8人の仲間とともに。
 先に見た友人たちが声をそろえて「吹き替え版のほうがいい」というので、吹き替え版で観ました。この映画の感想を書くためにこのコーナーを作ったと言っても過言ではないのですが、実際に観てしまうと言いたいことが多すぎて、とてもほかの映画と共には納めておけません。というわけで、『指輪物語』に関連する映像については、別コーナーとすることにしました。感想をあえて一言で言うなら、「よくぞ、ここまで作り上げた。でも、ここまでやったのなら、もう一息がんばってほしかった」といったところです。文句のつもりはないのです。ただ、ぜいたくを言っているだけなんです。だって...(2002.3.13)

劇場版とっとこハム太郎 ハムハムランド大冒険

 ハムスターのハム太郎は、飼い主の女の子ロコちゃんが大好き。ロコちゃんのバースデーにいろいろな手作りプレゼントを用意して、二人きりで過ごそうと思っていたのに、ロコちゃんが友だちを呼んでパーティを開いた挙げ句、自分は呼んでくれなかったので、がっかり。落ち込んだ末に家出をしてしまう。ハム太郎の行った先は、ハムスター仲間の集まる地下ハウス。その地中を掘り進んだハム太郎たちは、絵本で見たハムスターだけの遊園地、ハムハムランドを掘り当てる。妖精ハムの導きでハムハムランドに到着したハム太郎たちは、人間の言葉が話せるようになる「まほうのひまわりのたね」を探して、冒険を繰り広げる...
 テレビで大人気のハム太郎、初の映画です。ハム太郎が映画になるところまではよしとしてというか、ありがちな成り行きと受け止めるとして、監督「出崎統」と発表されたとき、ある年齢以上のアニメファンはぶっとんだはず。だって、出崎監督といえば、『エースをねらえ!』に『あしたのジョー』、留め(この字かしら)に透過光の出崎さんです。あの出崎さんが、なぜ...? どんなハム太郎になってしまうのか不安半分、興味半分で出かけたのですが、ハム太郎たちはかわいく、ハムハムランドは楽しく、主役のハム太郎は落ち込んでいるものの、明るい映画に仕上がっていました。
 ○○しないと、今までのことを忘れてしまう、というのは、よくあるテーマなのでしょうか。ロコちゃんなんか嫌いだ、といいながらも、もちろんほんとうは大好きなハム太郎。人間の言葉でロコちゃんと話をしたい。ロコちゃんのことを忘れたくない、ずっとそばにいたい。でも、まほうのひまわりのたねは役に立たないみたいだし、帰りの道は閉ざされそうだし。
 笑って、どきどきはらはらして、感動して。テレビのハム太郎が大好きなこども(おとなにも)にはおすすめできる映画です。テレビシリーズを観ていなくても楽しめると思いますが、キャラクターが多いので、わかりにくいかも。でも、ストーリーに関わってくるのはそんなに多くないから、大丈夫かな。五歳のむすめは、ハムハムランドの妖精ハムがかわいいと言っていました。
 ラストに続く部分がちょっとこどもにはわかりにくいのではと、と、私は思ったのですが、一緒に見た夫は、むすめにはちゃんとわかっていたし、長年こどもとつきあってきた出崎さんは、あれでこどもにちゃんと通じると判断したのだろうと言っていました。
 ところで、この映画、実は『ゴジラ』との二本立てです。むすめはそもそも『ゴジラ』を見る気はないし、試写会で見ている夫も、絶対怖がるというので、途中で立つよりは初めからいないほうが周りに迷惑をかけなくていいと、ハム太郎だけで出てきました。承知で行ったとはいえ、この組み合わせ、観る側のことを考えていないと思うのですが...(2002.1.5)

千と千尋の神隠し

 10才の少女千尋は、両親と車で引っ越し先に向かう途中、山中に迷い込んでしまう。古い駅の待合室のような建物をつぶれたテーマパークの名残と決めつけ進んでいく両親。なにかを感じて引き留めようとする千尋だが、置いて行かれることの不安でついていく。どんどん斜面をのぼり、行き着いたところは温泉街のような飲食店の並ぶ通りだった。無人の中華料理店の大皿に盛られた料理をむさぼり喰う両親を残し、町を探索する千尋。両親がいるはずの料理店に戻ると二人はおらず、代わりにいたのは二頭の巨大な豚だった。両親を捜す千尋。暮れゆく町には不思議な姿が続々と訪れ、無人だった店々にも人影が見えるようになる。異形のものたちにおびえる千尋の前に、ハクと名乗る少年が現れ、千尋を逃がしてくれようとするが、時既に遅く、千尋はハクとともにハクが帳場をつとめる巨大温泉宿「油屋」で働くこととなった。油屋の主人湯婆婆に名前を奪われ、千と名乗ることとなった千尋は、ハクの示す二つの顔にとまどいながらも、豚になった両親を人間に戻す方法を探すため、油屋で仕事を続ける千尋。働かないものは、姿を変えられしまうのだ。疲れた神々が癒しを求めて訪れる油屋。ある日竜の姿になったハクが重傷を負い、命の危機にさらされる。ハクを救うため、湯婆婆の双子の姉妹銭婆のもとへ千尋は旅立つ。
 湯婆婆が三輪明弘に見えるのは、私だけでしょうか...
 それはさておき。
 ただおもしろいだけとか、おじさんの願望大爆発とか批判する向きもあるようですが、私はこの作品が好きです。無条件で楽しめましたから。映画というのはエンターテイメントです。楽しい、楽しませてくれる、というのは、とても大切なことです。千尋の一所懸命さ、誠実さ、ユニークな脇役たち、謎を抱えたハク、恐ろしいようで、憎めない湯婆婆、癒しをもたらす銭婆。そして、竜に乗っての飛翔。
 夢であるなら、破綻のない極上の夢といえるでしょう。
 今は怖がってみようとしない5歳のむすめが、いつかこの作品を楽しんでくれるといいな、と、思います。(2002.1.3)

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