●●●こんな本あんな本・読書感想未整理分●●●
このページは、本の感想のうち、まだ「作品名五十音順感想」「文を書いた人順索引」と「絵を描いた人順索引」に移していないものの暫定的な置き場です。最新の読書感想は、ブログ〈十二の風〉をご覧下さい。
なお、題名後の()内は原題、出版社名の後の()内は日本国内での出版年、★は、再読後の感想、感想後の()内は読んだ日付です。
題名の前に「(^^)/」がついているのは私のおすすめ、「(^^)/○」はむすめに受けたもので、○の位置の数字は、その時のむすめの年令です。ただし、最近は、読み聞かせはほとんどしていないため、むすめの反応を見ていないものも多々あります。よって、「(^^)/○」がないからといって、こどもにうけなかったとは限りません。
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(^^)/( )/『ろうかのいちばんおくの教室は』
作:ダグラス・エバンス 訳:清水奈緒子 絵:ラリー・ディ・フィオリ 刊:PHP研究所(1997)
ウォルター・T・メロン小学校のろうかの一番奥の教室では、いろいろとふしぎなことが起こるんだ。三つの願いをかなえてくれる魔神が現れたり、散らかった机が大好きな「ごちゃごちゃつくえ虫」が現れたり。さあ、今日はどんなふしぎが起こるかな?
とても楽しくてゆかいだった『エレベーター・ファミリー』の作者の作品なので、借りてみました。こちらもおもしろいことはおもしろいけれど、「というわけで、困った子だった○○は、いい子になりました」的なお話が多いので、すっきり感が今ひとつかな。さすが、長年教師やっていた人の作品だわ、というのが、第一印象です。でも、自分が困ったちゃんに困っているおとなしめのこどもだったら、すっきりすると思う。苦手を克服する子の話もあるし。現役小学生と先生にお薦めの本かも。(2006.9.27)
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(^^)/*( )/『だいすきがいっぱい』
文:さとうまきこ/富安陽子/西本鶏介/藤村かおり 詩:こやま峰子 作/絵:杉浦範茂
刊:金の星社(1999)
上記の作者たちによる短編集です。『夢色のできごと』(こやま峰子)、『あいつに孤独はにあわない』(西本鶏介)、『ぼくはパスタ』(藤村かおり)、『羽黒先生』(富安陽子)、『ぼくたちのバレンタインデー』(さとうまきこ)、『ながいながいウサギの耳の話』(杉浦範茂)の六編が収録されています。
いろいろな『大好き』がいっぱいの短編集です。中でも気に入ったのは、菜の子先生の原型みたいな『羽黒先生』、短編なのに、もっと長いものを読んだような読み応えのある『あいつに孤独はにあわない』です。(2006.9.23)
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(..)/( )/『秘密のメリーゴーランド』
作:エミリー・ロッダ 訳:岡田好惠 絵:はけたれいこ 刊:PHP研究所 (2006)
町に突然現れたメリーゴーランド。だれもが乗れるわけではないのに、なぜか乗れ たジョーことジョアンナは、そのメリーゴーランドがとんでもない秘密を持っている ことを知る。なんと、7年後へ行けるというのだ……!
悩みのあった人が悩みから解放されたり、ずるをしようとしていた人がまぬけなことをしでかしたり、といった、プラスの印象を与える部分もあるものの、一番大きな疑問、「どういう理由で、乗れる人と乗れない人がいるのか?」がわからないので、読んでいてすっきりしません。あとがきや、訳者のホームページで読める作者のメッセージによると、もともとはむすめのために書かれた作品ということなので、家族にしか通じないような部分もあるのかもしれません。でも、1988年度のオーストラリア児童文学賞の最優秀賞に選ばれているというのことなので、私の好みに合わないというだけかもしれません。好みに合わないと言えば、絵を先に見ていたら、手に取らなかったかも。(2006.9.24)
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(^^)/( )/『えんそくこわいぞあぶないぞ』
作:末吉暁子 絵:和歌山静子 刊:偕成社(1985)
森林公園に遠足にきたみちこ。ところが、大きな穴に落ちたとたん、どこか別の世界に迷いこんじゃったみたい。一緒に落っこったオーちゃんは結構冷静に事態に立ち向かってくれて助かるけれど、なんだかみちこだけ命を狙われているみたい。どうして!?
次々出てくるお伽話の登場人物たち。でも、お伽話じゃないのも。それにはちゃんとわけがあるのだけれど。歯を立てたら血が吹き出しそうなりんごと、肉食のやぎがとくにこわい……(2006.9.19)
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(^^)/*( )/『赤いカヌーにのって』
作:ベラ・B・ウィリアムズ 訳:斎藤倫子 刊:あすなろ書房(2004)
初めてカヌーで川を下ることになったよ! 川を下り、キャンプをすることのわくわくが伝わってくる絵本です。テントの張り方やお料理情報もあり、実地にも役に立ちそうな本です。
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(^^)/( )/『くらのかみ』
作:小野不由美 絵:村上勉 刊:講談社(2003)
表紙をよく見ると、金の文字でzashikiwarashiと箔押ししてある。注意深い人なら、表紙を見ただけで、くらのかみ=座敷童子と思うのだろう。読み終わってからこの文字に気づいた私は、「くらのかみ」から「やまのかみ」を連想して、蔵を取り仕切っている女将さんみたいなイメージを抱いてしまったけれど。
もちろん、女将さんではなく、むしろ「越前守」のような「守」というのが、より近いイメージなのだろう。「くらのかみ」は「蔵の神」というよりは「蔵の守」なのだと思った。
跡取りを決めなければならなくなった旧家の蔵で遊ぶ子どもたち。蔵から出てきたとき、子どもの数が一人増えていることに気づく。しかし、それがだれだかわからない。一方、子ども達の親の世代では、跡取り候補を消そうしたと思われる事件が次々起こる。犯人はだれ? 一人増えたのはだれ?
「くらのかみ」は家を守る存在かと思ったのに、謎解きが終わってみるとくらのかみが出てきたからこそ事件が起こったようでもあり、一方でくらのかみが出てきたことで、しきたりに縛られてきた跡取り選びが解放されるきっかけを得られたようでもあり。
結局、くらのかみが守ろうとしたのは、「いえ」という制度ではなく、蔵に代表される建物としての「家」だったのかもしれない。(2006.9.18)
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(^^)/( )/『月神の統べる森で』
作:たつみや章 絵:東逸子 刊:講談社(1998)
はるか太古の昔。平和に暮らしていた民の若き長アルテイは、神のこの世での息子とされる従弟のシクイルケたちとともに、海から渡ってきたヒメカの民の暮らしように不安を覚え、交渉に出かける。しかし、そこで屈辱的な扱いを受け、命の危険を感じ、傷を負いながらも逃げ出す。逃げ落ちた先で出会った少年ポイシュマは、伝説に語られる救い手となるのだろうか……。
縄文と弥生の対立を描くということですが、名前や神話の印象はアイヌと邪馬台国です。今のところ、一方的にヒメカの民が悪者なので、今ひとつ物語に入りにくいところが。もちろん、原住民と侵略者という関係なので、当然といえば当然なのですが。ただ、子どもの頃なら一方的な善と一方的な悪で納得したけれど、おとなになるとそれだけでは納得はともかく、感情移入しきれなくなってきます。侵略を正当化しろというのではなく、理由が聞きたいのです。ほしい、じゃあ、取っちゃおう。それじゃ、あんまりです。もっとも最近は、そういう欲望だけ、思いつきだけに思える犯罪が多いのですが……。(2006.7.10)
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(^^)/*( )/『かはたれ』
作:朽木祥 画:山内ふじ江 刊:福音館書店(2005)
「散在ガ池の河童猫」という副題がついています。
家族が行方不明になり、浅沼に一人暮らす河童の子ども八寸は、人間について知り、人間から隠れる術を学んでくるよう、長老に人間の間での修行に出される。子猫の姿に変えられ、身を守るための三つの魔法を持たされて。出会った少女麻の家に住み着いた八寸は、長老のいましめを破ったばかりに、河童の姿を麻に見られてしまう……。
八寸自身には何の落ち度もないのに、家族を失ったときにほかの河童に受け入れてもらえない。麻自身には何の落ち度もないのに、母を失った悲しみと混乱に、一人で耐えなければならない。直接言葉を交わすことのない八寸と麻だけれど、互いからなにかを学び合い、かけがいのない友になっていく。
見えるものの美しさ、見えないものの美しさ。たいせつなのは、美しいと自分が感じること。感じている自分を信じること。
前半でちょっと出てきて、最後を締めくくってくれる人物が、うれしかったです。(2006.7.10)
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(^^)/*( )『ウィルキンズの歯と呪いの魔法』
作:ダイアナ・ウィン・ジョーンズ 訳:原島文世 絵:佐竹美保 刊:早川書房(2006)
いたずらの罰にお小遣いをストップされたジェスとフランクの姉弟。だれかの代わりに仕返しをしてあげる、『仕返し有限会社』という商売を思いつく。初めは全然依頼がこなかったものの、依頼が来だすと、これが、それぞれがお互い絡み合って、姉弟はトラブルから抜け出せなくなっていく。ついには、魔女とうわさされる女性と対決することに……
解決しようとした依頼がもとで、次の依頼を引き受けなければならなくなったり、引き受けた次の依頼は、前の依頼の解決と矛盾したり…… 次々巻き起こるトラブルに、読んでいてはらはら。なにしろ、本の紹介で魔女とトラブルになるらしいということはわかっている。この姉弟に魔女と対決する力なんてあるの……?
直前に読んだ『バビロンまでは何マイル』と比べると、やはり初期の作品というだけあって、地味というか、ストレートな印象。といっても、あくまでも「ダイアナ・ウィン・ジョーンズにしては」、ということで、トラブルがトラブルを呼ぶストーリーにははらはらさせられる。
次々と翻訳されるジョーンズ作品だけれど、どうせなら、初期のものから順に読みたかった気がする。(2006.6.28)
燃えていた受験戦争から切り離され、母方のおばあちゃんの家に住むことになった小学六年生のマサミチの一家。あまりの田舎ぶりや幼い同級生たち、遅れている勉強にマツミチは不平たらたら。暮らしにも学校にもなじむ気がしない。そんなとき、ふと寄り道した古いお宮で、マサミチは白い着物に白いはかま姿の青年と出会う。なんと、「夜のお方さま」ことツクヨミの神の仮の姿だという。サトリまんじゅうのおかげで、家についている家霊のヨネハラさんや人間以外の生き物の声を聞くことができるようになったマサミチは、世界は命に満ちていることを知る。しかし、そのとき、パパが勤める原子力発電所ではたいへんなことが起きていた……。
地上に満ちているいのちとそれを奪うものとの対比というのはわかりやすいけれど、前半と比べて後半の事態の作者ののめり込み方が強すぎて、バランスが悪いような気がする。こちらも引きつけられて、のめり込んで読んでいたら、急に重たいものを激しくぶつけられて、とまどっているうちに終わってしまったような印象が。もっとも、そもそもの対象年齢の子どもたちだったら、むしろ素直に消化できてしまうのかもしれない。それならば、それでいいと思う。(2006.6.20)
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(^^)/( )/『水の神話』
作:たつみや章 絵:藤田新策 刊:講談社(1995)
不登校から抜け出すべく、山村留学に踏み切った六年生の光太郎は、迎えてくれた家の龍雄のおかげで、楽しい日々を送れるようになっていた。一方で、山村の厳しい現実を知り、心を痛めることも。そんなある日、光太郎は、カッパ(!)を助けたことをきっかけに、自分が気の荒い神に縁づけられてしまったことを知る。死を覚悟した光太郎だが……
『夜の伝説』同様、過去から連綿と続く神々の世界と、現在の自然破壊が結びつけられているが、前作と比べるとずっとこなれている印象。光太郎や龍雄、山姫のこの先を知りたいと思う。(2006.6.28)
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(^^)/( )/『最後の戦い』(THE LAST BATTLE)
作:C.S.ルイス 訳:瀬田貞二 絵:ポーリン・ペインズ 刊:岩波書店(2005)
『ナルニア国物語』第7巻、最終巻です。
ずるがしこい毛ザルのヨコシマは、ライオンの毛皮を手に入れたとき、とんでもないことを思いつく。この毛皮をロバのトマドイに被らせて、アスランに仕立て上げるのだ……。ヨコシマの計略により、ロバのアスランを本物のアスランと思いこむナルニアの物言うけものたち。けものたちに食べ物を貢がせてご満悦のヨコシマには、もっと恐ろしい計略があった。捕らえられた王チリアンの呼びかけにより、かつてナルニアに関わってきた子どもたちが救援に駆けつける。そして、ヨコシマのうそが真となり、カロールメン国のまがまがしい神タシが現れたことを知る。ナルニア最後の戦いが始まる……。
恐ろしい神タシが、ある意味誠実であるところに、ほっとしたりして。高校生の頃読んだときには、『ライオンと魔女』以来の、もっと古い約束がここにも見え隠れしているように思い、「そりゃ、ないよ……」という裏切られたような、ご都合主義を突きつけられたような気がしていたのですが、今読んでみると、主要読者である子どもたちにとっては、「今はつらくても、いずれ絶対に幸せになる」と約束されているということで、安心できるのかもしれません。違う方向から見れば、「がんばっても、『それが決まりだから』の一言でひっくり返されてしまう」というようにも感じられて、むなしかったりもするのですが。
未来が見えることは、決して幸せではないかもしれません。知らないからがんばれる。知らないから前向きでいられる。そう思えるのは、自分がどん底ではない証拠かもしれませんが。(2006.6.7)
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(^^)/( )『タンチョウは悪代官か?』
作:竹田津実 絵:あべ弘士 刊:偕成社(2006)
『どうぶつさいばん』シリーズの2冊目です。
動物たちが裁判を開いています。今回訴えているのはヤチウグイという魚たち。タンチョウが自分たちを食べる量が年々増えて、まるで悪代官に年貢を取り立てられているようだと訴えています。ワタリガラス裁判長の下した判決は……
いいたいことは伝わるけれど、物語としての洗練度は『ライオンのしごと』のほうが上だったと思う。(2006.5.31)
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(^^)/( )『三びきのコブタのほんとうの話』
聞き手:ジョン・シェスカ 絵:レイン・スミス 訳:いくしまさちこ 刊:岩波書店(1991)
なぜ、「聞き手」なのかというと、全体が「A・ウルフ談」、つまり、オオカミが語っているからです。かの『三びきの子豚』の物語を。A・ウルフ氏が言うには、あれは不幸な事故だったんですって。砂糖とくしゃみが原因の。ほんとかなぁ…… まあ、A・ウルフ氏の言い分を聞いてみてくださいな。
もう一ひねりしてくれたら、A・ウルフ氏の言い分がもっともっともらしくなりそう。おもしろいけど、ちょっと惜しい! (2006.5.30)
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(^^)/(^^)/9『おばけの人生相談2 やめたいやめられないの巻』
作:沼田正子 刊:草土文化(2006)
おばけにだっていろいろと悩みはあるらしい。「なやみイロイロ相談所」に今回持ち込まれたお悩みは……
いろいろな妖怪がいることがわかっておもしろいけど、悩みの解決方法のほうは、いまいちかも……。 (2006.5.30)
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(^^)/(^^)/9『かえってきた雪女』
作:斉藤洋 絵:大沢幸子 刊:あかね書房(2006)
『妖怪ハンター・ヒカル』シリーズ、その3です。
小学生ながら陰陽師の修行中のヒカル。いつもは、本物の妖怪を集めたテーマパークを作りたいという東神グループの波倉会長の依頼で妖怪を捕まえにいくのだけど、今回は、ちょっと違う。なんと、妖怪のほうから勝負を挑まれた! 陰陽師の面子にかけて勝負に出るヒカルだけど、先祖伝来(?)の式神黄金白銀丸は、相手が大物すぎるからやめておけ、それより逃げろと言い出す。でも、どうやら、ちょっとやそっと逃げただけではどうにもならないらしいので、対決することになるが……
なんか、勝手に敵視して、勝手に勝って、勝手に去っていった妖怪の正体は雪女。ヒカルが無事だったからいいけど。雪女はともかく、ほかの妖怪も手に入ったし。そうかと思うと、妖怪ハンターのはずが幽霊の捕獲を頼まれたりもして。ヒカルが4分の1陰陽師から3分の1陰陽師くらいには成長したらしいので、次巻あたり、新しい技を習得するかな。(2006.5.30)
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(^^)/(^^)/9『おばけの人生相談1 なんでなんでの巻』
作:沼田正子 刊:草土文化(2006)
おばけでも人生かな。それはさておき、おばけ(この本の場合、妖怪)にだっていろいろと悩みはあるらしい。「なやみイロイロ相談所」のリラ・クスコ姉妹(と、猫?のノアロ)が、おばけたちの悩みにおこたえします。
ジャンケンに強くなりたい「手の目」とかそうじが苦手な「ははき神」とか、おばけの悩みもいろいろ。それぞれのおばけの簡単な解説や対策も紹介されているので、妖怪図鑑としても役に立つかも。 (2006.5.24)
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(^^)/(^^)/9『霊感一家! 龍のめざめ』
作:みおちづる 絵:本橋靖昭 刊:岩崎書店(2005)
小学四年生の柏崎北斗は、二ヶ月前に亡くなったおばあちゃんの遺言に従ってお盆の儀式をすませたとたん、幽霊が見えるようになってしまう。しかも、当のおばあちゃんまで現れ、北斗の中で霊力がめざめようとしているのだと言う。柏崎家は代々霊力の強い血筋だったのだ。おばあちゃんの話では、霊力を狙っている者たちがいるという。その話を聞いているさなか、弟の南斗がさらわれてしまう!
パパは柏崎家の血筋の人ではないのに、「霊感一家」というところがミソかも。味わいのあるおばあちゃんのキャラがいい。幽霊が出てくる話を読みたいような読みたくないような子にはぴったりかな。(2006.5.24)
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(^^)/( )/『銀のいす』(THE SILVER CHAIR)
作:C.S.ルイス 訳:瀬田貞二 絵:ポーリン・ペインズ 刊:岩波書店(2005)
『ナルニア国物語』第4巻です。
ユースチスと同じ新しいやりかたの学校に通うジルは、いじめっ子から逃げ出そうとしてユースチスとともに、ナルニアに入り込む。行方不明の王子を探し出すためにアスランがしるべを与えられるのに、次々とやり損なうジルと仲間たち。果たして王子を見つけだすことはできるのだろうか。
なにごとにも悲観的な意見を述べる泥足にがえもんの印象が何より強い一冊です。正体を現した大蛇の絵が水蛇のようにも見えます。足のない水竜かな。後悔という言葉がつきまとい続ける話のように思えます。(2006.5.15)
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(^^)/( )/『あお』(Dog Blue)
作/絵:ポリー・ダンパー 訳:もとしたいずみ 刊:フレーベル館(2005)
バーディーはあおい色が大好き。セーターもくつも犬の首輪もあお。まだ犬はいないんだけど、あおい犬がほしいと思ってる。そんなバーディーが犬を見つけたんだ。とってもすてきな犬。でも、問題は、この犬、あおくないんだ。さあ、どうしよう?
青い犬って、どんな色だろう? 本当に青い犬がいたら、バーディーはやっぱりほしがるのかな? 実際にはバーディーのところにやってきたのは、とってもかしこげな白黒ぶちの犬。青くないからいや、じゃなくて、バーディーは一生懸命この犬でいい理由を考えた。妥協とはちょっと違う、幸せの方法がここにもあるよ。(2006.5.14)
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(^^)/( )/『おじいちゃんの口笛』
作:ウルフ・スタルク 絵:アンナ・ヘグルンド 訳:菱木晃子 刊:ほるぷ出版(1995)
ベッラが言うんだ。ぼくにはおじいちゃんがいてうらやましいって。だから、ぼくはベッラにおじいちゃんを作ってあげた。ベッラもおじいちゃんも大喜びの大満足さ。
ぼくがベッラを連れて行ったのは老人ホーム。身よりのないお年寄りを見繕って、即席のおじいちゃんと孫のできあがり。初めはぎこちないけれど、でも、だんだんに二人はおじいちゃんと孫になりきり、満たされていく。幸せなごっこ遊びの結末は予想通りなのだけれど、でも、これも一つのハッピーエンドなのだろうと思う。(2006.5.14)
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(^^)/( )/『あおパジャマくん』
作:やまだりかこ 絵:ふるやよう 刊:草炎社(2003)
ゆうたくんは、ママが用意してくれたあおいパジャマが気に入りません。今までのきいろいパジャマじゃなきゃ、いやだ! パジャマを着てくれないゆうたくんのために、あおパジャマくんは、きいろいパジャマを探しに夜の町へと出ていきますが……
自分を嫌った男の子のために、ライバルのきいろいパジャマを探しに行くあおパジャマくん。自己犠牲の物語という感じです。思いがむくわれるからよかったけれど。大きくなるのはすてきなことだけれど、大きくなるとお別れしなければならないものもある。それでもやっぱり大きくなるのはすてきなことで、ちゃんと新しい出会いが用意されているんだよ。
お気に入りを手放さなければならなくなってしまった子にどうぞ。(2006.5.14)
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(^^)/( )/『さんぽ王子』
作:きたやまようこ 刊:主婦の友社(2003)
退屈していた王様一家が、犬をもらった。ちび王子と名付けられた犬は、みんなをそれぞれさんぽに誘う。さんぽで出会う、さまざまなものたち。もう退屈なんて、していられない。
トランプを意識したキャラクターのようです。このキャラクターのトランプがほしいなと思ったり。
立ち止まっているだけではなにも起こらないよ、という話かと思ったけれど、同じ作者の『ぼくとポチのおかしな12人のともだち』は、家にいると次々ふしぎなともだちが訪ねてくるという話なので、それが作者のポリシー(?)というわけではないのでしょう。要は、出会いを大切にっていうことかな。あえて、教訓を探さなくてもいいのですが。(2006.5.14)
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(^^)/*( )/『朝びらき丸東の海へ』(THE VOYAGE OF THE DAWN TREADER)
作:C.S.ルイス 訳:瀬田貞二 絵:ポーリン・ペインズ 刊:岩波書店(2005)
『ナルニア国物語』第三巻です。
おじ一家のもとに預けられることになったエドマンドとルーシィは、従兄弟のユースチスとともに、ナルニア王カスピアンが東を目指して旅する船、朝びらき丸へ移動してしまう。カスピアンは、行方不明の七卿を探しているのだ。おおよそナルニア向きの性格でないユースチスは、様々な事件を引き起こし、巻き込まれていくが、その中で自分のあるべき姿を見いだしていく。
ユースチスの成長を描くための一冊です。ルイスは、結構保守的なところのある人だったようです。というか、自分を進歩的と考えるような人たちがきらいだったのかな。当時の「進歩的な」人たちの言動のほうに問題があったのかもしれませんが。(2006.5.13)
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(^^)/*( )/『おてつだいねこのこもりうた』
作:竹下文子 絵:鈴木まもる 刊:金の星社(2003)
『おてつだいねこ』シリーズ第4弾です。
しましまねこは、おばさんのうちのおてつだいさん。具合が悪くて寝込んでしまったおばさんのために、なにかできることはないかしら……
おてつだいねこと言っても、手は小さいし、体も小さいし、なんといってもねこなので、あまり家事のお役に立っているとはいえません。でも、おてつだいねこはいつもいっしょうけんめい。おてつだいねこが一番お手伝いしているのは、家族の幸せのお手伝い。幸せの周りには幸せが集まってくる。そんな気持ちになれるシリーズです。(2006.5.7)
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(^^)/*( )『だいじょうぶだいじょうぶ』
作/絵:いとうひろし 刊:講談社(1995)
小さい頃、ぼくが困っているとおじいちゃんはこう言ってくれた。「だいじょうぶ だいじょうぶ」 ぼくは大きくなって、おじいちゃんは守ってあげなければならない人になった。だから、今度はぼくが言うよ。「だいじょうぶ、だいじょうぶ」
悲しみは消せないけれど、和らげることはできる。だいじょぶ。ぼくがここにいるよ。(2006.4.19)
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(^^)/( )『ねずみとくじら』
作:ウィリアム・スタイグ 訳:せたていじ 刊:評論社(1976)
くじらが海でねずみを助けたとき、ねずみは約束した。「いつか、ぼくがきみをたすけるよ。」と。くじらは、その気持ちはうれしくても、自分がねずみに助けられることがあるなんて、思わなかった。だって、自分は大きくて、ねずみはほんのちっぽけなんだもの。だけど、くじらが絶体絶命のピンチに陥ったとき……
ちっぽけな体でも、真心があれば解決できる問題もある。二度と会えないけど、でも、友だちは友だちだよ。(2006.4.19)
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(^^)/*( )『アルテミス・ファウル 永遠の暗号』
作:オーエン・コルファー 訳:大久保寛 刊:角川書店(2006)
犯罪一家の優秀なる跡取り息子アルテミス・ファウルは、前作「北極の事件簿」で行方不明だった父アルテミス・ファウル・シニアを取り戻したものの、失望していた。妖精の魔法のせいか、父がすっかり改心してしまったのだ。父に寄宿学校に送り返される前に、最後の大勝負に出たアルテミスだけれど、相手に裏をかかれ、用心棒のバトラーが撃たれてしまう。バトラーを救えるのは妖精の魔法だけ。アルテミスは、妖精たちに合図を送る。やってきたのは、毎度おなじみのホリーだった。ホリーの手助けでバトラーは一命をとりとめ、アルテミスは反撃に!
バトラーが死んじゃう!? そんな、まさか! という点に関しては、上述の通り、助かるのですが……でも、やっぱり問題が。アルテミスは、バトラー無しで敵地に向かうことになります。アルテミスの頭の回転速度と方向には振り回されますが、ホリーの思い切りの良さと強さにはほれぼれします。当初3部作の予定が、好評につき第4作も執筆されたそうなので、楽しみです。(2006.4.17)
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(^^)/*( )/『おぼえていろよ おおきな木』
作/絵:佐野洋子 刊:講談社(1992)
家の近くの大きな木は、おじさんにとってしゃくの種。いろいろな楽しみをじゃまするからです。でも、大きな木を切ってしまったおじさんは、木があればこその楽しみであったことに気づきます。
失ってから知る恵み。『百万回生きたねこ』に通じるところがあるように思います。(2006.4.11)
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(^^)/( )/『トイレとっきゅう』
作:織茂恭子 刊:福音館書店(2002)
「こどものとも」554号として出版された本です。
トイレに行きたくて目が覚めたのに、たいへん、トイレが出かけちゃった! これから遠足なんだって。そんなの困る〜 ぼくは、トイレとっきゅうに乗って、トイレを追いかけます。
トイレが遠足に行っちゃったり、特急で追いかけるのはいいんだけれど、しっこがわはちょっと〜 おねしょしちゃった、という落ちじゃなかったのはよかったけど。(2006.4.11)
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(^^)/*(^^)/9『しりとりのだいすきなおうさま』
作:中村翔子 絵:はたこうしろう 刊:すずき出版(2001)
あるおしろに、なんでもしりとりの順番になっていないと気がすまない王様がいました。食事のときに料理が出てくる順番も、しりとりになっていないとだめ。しかも、最後は「プリン」にならないと怒り出すのです。ある日家来たちは、王様をこらしめるいい方法を思いつきます。
かしこい家来たち、ばんざい! 王様、わがままもほどほどにね。(2006.4.11)
上記の二人初め、人気児童文学作家による短編集です。『だれも寝てはならぬ』とともに、〈ウォーチャイルド〉というこどもたちが平和に暮らし、夢を持って生きるための活動へのチャリティーに参加しているそうです。
こちらの本の第一部は『女の子は救われる』と題され、女の子が主人公だったり、女の子の名前がタイトルにタイトルに付いていたりする物語が集められています。第二部は『そして信じる者も−−』となっており、こちらの最後に、ダレン・シャンの『ハグロサン』が収録されています。
ダレン・シャンといえば、ヴァンパイアの物語『ダレン・シャン』シリーズの作家ですが、あのシリーズ、夢中になって読んでいたものの、最後には「もう、いい……」というふうになってしまっていたので、ダレン・シャンの作品はいいやと思ったのですが、『だれも寝てはならぬ』のほうに惹かれる作家が何人かおり、こっちも読むか、くらいの気持ちで手に取ったのでした。それぞれの物語は味わい深く、ダレン・シャンの『ハグロサン』も、「ダレン・シャンって、こういうのも書くんだ……」と思いました。考えてみると、『ダレン・シャン』シリーズのラストに通じるところもあるのかもしれません。
『だれも寝てはならぬ』に比べると、こちらのほうが心温まる物語が多いかも知れません。(2006.4.5)
上記の二人初め、人気児童文学作家による短編集です。『今夜はだれも眠れない』とともに、〈ウォーチャイルド〉というこどもたちが平和に暮らし、夢を持って生きるための活動へのチャリティーに参加しているそうです。
こちらの本の第一部は『少年はおののく』と題され、題名の通りちょっとホラーっぽい物語が多く集められています。第二部は『これでもかというほどに−−』となっており、ちょっと風変わりな人々の物語が収録されています。
こちらでお目当てだったガース・ニクス(最後までドキドキ、ハラハラしました)、エヴァ・イボットソン(筋書きはありふれていたけれど、でも、温かな語り口は、何度でも読み返したくなる)もよかったのですが、一番心打たれたのは、ある少年が十歳の誕生日に父からの手紙を受け取る物語でした。本そのものが、戦争で恵まれない状況にあるこどもたちを救うためのチャリティーという要素を持っているだけに、訴えてくるものがありました。(2006.4.5)
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(^^)/(^^)/9『ゆけゆけ! あずきひめ〜おいしいおしることひみつの島〜』
作/絵:小豆丸なお美 刊:ポプラ社(2005)
あずきひめはおどろいた。お父様が治めるぜんざいの国が貧乏なことは知っていたけれど、とんでもない額の借金があったなんて。貸してくれた天下さまと交渉の末、あずきひめは借金を返すために特産ひめあずきを売る旅に出ることに……
唖然とするような設定ですが、元気なあずきひめにすかっとする一冊です。借金はまだまだ残っているので、次のぼうけんに出るようです。(2006.3.29)
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(^^)/*( )/『カスピアン王子のつのぶえ』(PRINCE CASPIAN)
作:C.S.ルイス 訳:瀬田貞二 絵:ポーリン・ペインズ 刊:岩波書店(2005)
『ナルニア国物語』第二巻、発行年が新しいのは、カラー版で借りたからです。
早くに両親を失い、父の代わりに王になった叔父のもとで育てられたカスピアン王子は、乳母に聞かされた昔の物語の登場人物たち、すなわちナルニア国の本当の住民たちが、今もひっそりと生き延びていて、正当なる王によりナルニアにかつての幸福な日々が戻ることを願っていることを知る。そして、自分こそがその正当な王なのだと告げられた王子は、城を抜け出し、真のナルニア国の住民たちの側につき、叔父に戦いを挑む。絶望的な状況の中で、カスピアンは助けを呼び寄せるというつのぶえを吹くが……
『ライオンと魔女』でナルニア国の王と女王となったこどもたちが、つのぶえに呼ばれて帰ってきたのは、自分たちが知っていたのからは何百年ものちの、変わり果てたナルニアです。再びナルニアの地を踏んだことで、こどもたちはさまざまなものを取り戻し、新たな一歩を踏み出します。先を知っているだけに、スーザンの一言一言が悲しい、というのが、一番の感想なのでした……(2006.3.29)
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(^^)/*(^^)/9『雪のかえりみち』
作:藤原一枝 絵:はたこうしろう 刊:岩崎書店(2000)
急に大雪になり、一年生のぼくは一人で学校から帰るんだけど、バスがなかなかこなくて……
大雪の中、一人でバスを待ちながら、同じように心細かった日のことを思い出したり、同じバスを待つおとなたちが気遣ってくれたり。絵が物語にとてもよくあっていて、ほのぼのと優しい気持ちになってきます。(2006.3.14)
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