あらすじぼくはケン。春休みに、長期出張中のおとうさんに会いに行くひとり旅の途中、サンゴロウという黒いねこにあう。古い地図をたよりにうみねこ族の宝を探しに行くというサンゴロウ。ぼくは、途中下車していっしょに行くことにした。はたして、宝はみつかるのだろうか。そして、その宝とは?
もくじ
1. 旅のはじまり
2. フルヤ・サンゴロウ
3. 地図
4. カゼノスケの謎
5. 途中下車
6. おれた枝
7. ロープ
8. ホテル・マリン
9. 宝の箱
10.うみねこ族の船
11. ここでおわかれ
12. 旅のおわり
登場人物など
ケン
カタオカ・ケン。この物語の語り手。ひとり旅が好きな少年。近所でも、〈ひとり旅のケン〉として有名なほど。長期出張中のおとうさんをたずねる旅の途中で、サンゴロウと出会い、宝探しに同行する。
サンゴロウ
フルヤ・サンゴロウ。すらっとやせた黒いねこ。口のまわりに、長いひげがぴんぴんとはえていて、ぼうしから耳の先が出ている。特急マリン3号で、ケンのとなりにすわった。古い地図をたよりに、アライハマに宝さがしに向かう。
カゼノスケ
ススキ・カゼノスケ。サンゴロウに宝の地図をくれた。気むずかしくて、どこで生まれたのかもわからない、ひとりぐらしのねこ。
おとうさん
ケンのおとうさん。フジモリ建設という会社で、ビルなどの設計をしている。
おかあさん
ケンのおかあさん。マリン3号の始発駅まで、ケンを見送りにきた。
アライハマ
マリン号の終点ハナミサキのひとつ手前の駅。海水浴のできる砂浜がある、小さな町。
ハナミサキ
マリン号の終点。海がきれいで、温泉もある。
ホテル・マリン
ケンのおとうさんがはたらいているフジモリ建設が、ハナミサキに建設中のホテル。半分にけずった山から、海の波うちぎわまでをそっくりつかってたてられるらしいが、まだ土台ができたばかり。
マリン3号
9番線ホームから出る特急。終点は海べの駅ハナミサキ。ドアは水色。シートは、雨ふりの海みたいな色。ケンがお父さんに会うために1人で乗った電車。
古い地図
サンゴロウがカゼノスケにもらった、うみねこ族の宝のかくし場所をしめす地図。スーパーマーケットの特売日のちらしの裏に、えんぴつでこまかく書きこまれている。
感想
一番印象的だったシーンは、宝を見つけたサンゴロウが、失望すること怖さに、箱をあけられないところです。
夢は、手が届かないから美しい。ふれてしまったら、夢は夢でなくなり、現実になる。現実は、ときとして残酷なものだ。でも、夢見ているだけでは始まらない。現実に向かい合う勇気、夢を手に入れたいものには、それがなくては。
サンゴロウ、あなたにはどちらもある。夢も勇気も。そしてあなたは、わたしにも与えてくれる。夢と勇気を。