●●● 労働基準法関係通達集 ●●●

■休憩に関する通達 ■休日に関する通達
  休憩時間の意義   一暦日の休日
  労使協定の締結   休日の特定について
  自由利用の意義   変形週休制
  休憩時間中の外出の許可制   休日の出張
  労働時間が8時間を超える場合の休憩時間    
  昼休み中の来客当番    
  休憩の交替制に関する労使協定の締結    
       
■就業規則に関する通達   ■労働時間の適用除外に関する通達
  一部の労働者に適用される別個の就業規則   災害その他避けることのできない事由
  始業・終業の時刻等が勤務態様等により異なる場合   許可基準
  派遣労働者の場合   監督又は管理の地位にある者の範囲
  監視断続的労働に従事する者の始業・終業時刻   機密の事務を取り扱う者の範囲
  退職手当に関する事項の明記   監視に従事する者
  支払時期の記載の程度   断続的労働に従事する者
  旅費に関する事項   断続労働と通常の労働とが混在・反覆する勤務
  職業訓練に関する事項    
  育児休業の就業規則への記載   ■年次有給休暇に関する通達
  一部の労働者に適用される別個の就業規則についての意見聴取   法定を超える有給休暇の取扱い
  派遣元の事業場における意見聴取   年次有給休暇と買上げの予約
  労働者の過半数代表者の要件   計画的付与の対象日数
  労働者の過半数代表者の選出手続   半日の年次有給休暇
  過半数代表者の不利益取扱い   出勤率の基礎となる全労働日
  意見聴取の程度   一斉付与の場合の年休のない者の取扱い
  年齢証明書の取扱い及び労働者名簿の記載等   年次有給休暇の斉一的取扱い
  欠勤日を年次有給休暇に振替える場合の規定   継続勤務の意義
  定年制と解雇予告    
       
  ■生理休暇に関する通達   ■産前産後の休暇に関する通達
  生理日の就業が著しく困難な女性に対する措置   出産の範囲
  休暇の日数制限    
  生理日の就業困難の挙証   ■企画業務型裁量労働に関する通達
      対象業務
      対象事業場
       
  ■代休と休日振替に関する通達   ■事業場外労働
  代休   事業場外労働の範囲
  休日の振替と代休    
  休日の振替の手続   ■退職に関する通達
  休日の振替と時間外労働   退職手当の支払時期
  休日の振替−1日の労働時間   退職証明の記載禁止事項
      記載すべき内容
      使用者の交付義務
      労使協定の効力
      労働時間の過不足の繰越
      賠償予定の禁止
       
       
       

 

休憩時間の意義(昭和22年9月13日基発17号)
休憩時間とは単に作業に従事しない手待時間を含まず労働者が権利として労働から離れることを保障されている時間の意であって、その他の拘束時間は労働時間として取扱うこと。
労使協定の締結(平成11年1月29日基発45号)
労使協定には、一斉に休憩を与えない労働者の範囲及び当該労働者に対する休憩の与え方について定めなければならないものであること。
自由利用の意義(昭和22年9月13日基発17号)
休憩時間の利用について事業場の規律保持上必要な制限を加えることは、休憩の目的を害わない限り差支えないこと。
休憩時間中の外出の許可制(昭和23年10月30日基発1575号)
問 休憩時間中の外出について所属長の許可を受けさせるのは法第34条第3項に違反するか。
答 事業場内において自由に休息し得る場合には必ずしも違法にはならない。
労働時間が8時間を超える場合の休憩時間(昭和22年11月27日基発401号、昭和26年10月23日基収5058号)
法第34条における労働時間とは実労働時間の意であり、これが1日8時間を超える場合には、所定労働時間の途中に与えられる休憩時間を含めて少なくとも1時間の休憩時間が与えられなければならないものであること。
一暦日の休日(昭和23年4月5日基発535号)
問 休日とは単に連続24時間の休業であるか、或いは暦日を指し午前零時から午後12時までの休業と解すべきか。
答 見解後段の通り。
休日の特定について(昭和23年5月5日基発682号、昭和63年3月14日基発150号)
1 法第35条は必ずしも休日を特定すべきことを要求していないが、特定することがまた法の趣旨に沿うものであるから就業規則の中で単に1週間につき1日といっただけではなく具体的に一定の日を休日と定める方法を規定するよう指導されたい。

2 常時10人未満の労働者を使用する事業においても具体的に休日を定めるよう指導されたい。

変形週休制(昭和22年9月13日基発17号)
第2項による場合にも、出来る限り第32条の2第1項に準じて就業規則その他これに準ずるものにより定めをするよう指導すること。
一部の労働者に適用される別個の就業規則(昭和63年3月14日基発150号、平成11年3月31日基発168号)
同一事業場において、法第3条に反しない限りにおいて、一部の労働者についてのみ適用される別個の就業規則を作成することは差し支えないが、この場合は、就業規則の本則において当該別個の就業規則の適用の対象となる労働者に係る適用除外又は委任規定を設けることが望ましい。
なお、別個の就業規則を定めた場合には、当該2以上の就業規則を合したものが法第89条の就業規則となるのであって、それぞれ単独に同条に規定する就業規則となるものではない。
始業・終業の時刻等が勤務態様等により異なる場合(昭和63年3月14日基発150号、平成11年3月31日基発168号)
一 同一事業場において、労働者の勤務態様、職種等によって始業及び終業の時刻が異なる場合は、就業規則に勤務態様、職種等の別ごとに始業及び終業の時刻を規定しなければならない。
二 しかしながら、パートタイム労働者等のうち本人の希望等により勤務態様、職種等の別ごとに始業及び終業の時刻を画一的に定めないこととする者については、就業規則には、基本となる始業及び終業の時刻を定めるとともに、具体的には個別の労働契約等で定める旨の委任規定を設けることで差し支えない。
なお、個別の労働契約等で具体的に定める場合には、書面により明確にすること。
三 前2項の適用については、休憩時間及び休日についても同様である。
派遣労働者の場合(昭和61年6月6日基発333号、昭和63年3月14日基発)
派遣中の労働者について画一的な労務管理を行わない事項については、就業規則にその枠組み及び具体的な労働条件の定め方を規定すれば足りること。なお、具体的な労働条件の定め方については、労働基準法施行規則第5条第2項に掲げる事項について労働契約締結時に書面の交付により明示する必要があることはもとより、その他の労働条件についても、書面の交付により明示することが望ましいこと。
監視断続的労働に従事する者の始業・終業時刻(昭和23年12月25日基収4281号)
問 法第89条によれば就業規則には始業及び終業の時刻を定めることになっているが法第41条で許可した監視又は断続的労働に従事する者の始業及び終業の時刻を就業規則に定める必要なしと思料するが如何。
答 法第41条第3号の許可を受けた者についても法第89条は適用されるのであるから、就業規則には始業及び終業の時刻を定めなければならない。
退職手当に関する事項の明記(昭和63年1月1日基発1号、平成11年3月31日基発168号)
(イ)法第89条の改正は、退職手当の支払払条件、方法等を労使間で明らかにするため、退職手当に関する就業規則の法定記載事項を明記したものであること。
(ロ) 同条第3号の2の退職手当の決定、計算及び支払の方法とは、例えば、勤続年数、退職事由等の退職手当額の決定のための要素、退職手当額の算定方法及び一時金で支払うのか年金で支払うのか等の支払の方法をいうものであること。
(ハ)退職手当について不支給事由又は減額事由を設ける場合には、これは退職手当の決定及び計算の方法に関する事項に該当するので、就業規則に記載する必要があること。
支払時期の記載の程度(昭和63年3月14日基発150号)
問 退職手当として、適格年金契約に基づき年金あるいは一時金が支払われる場合、あらかじめ支払時期を設定することが困難なとき(保険会社の事務的理由等による)は、支払時期を明確に規定しなくても差し支えないか。
答 確定日とする必要はないが、いつまでに支払うかについては明確にしておく必要がある。
旅費に関する事項(昭和25年1月20日基収3751号、平成11年3月31日基発168号)
旅費に関する事項は、就業規則の強制的記載事項ではないから、就業規則中に旅費に関する定めをしなくても差支えないが、旅費に関する一般的規定をつくる場合には労働基準法第89条第10号により就業規則の中に規定しなければならない。
職業訓練に関する事項(昭和44年1月24日基発77号)
就業規則に記載すべき「職業訓練に関する事項」としては、行なうべき職業訓練の種類、訓練に係る職種等訓練の内容、訓練期間、訓練を受けることができる者の資格等、職業訓練中の労働者に対し特別の権利義務を設定する場合にはそれに関する事項、訓練終了者に対し特別の処遇をする場合には、それに関する事項等であること。
育児休業の就業規則への記載(平成3年12月20日基発712号、平成11年3月31日基発168号)
(1)休暇
法第八十九条第一号において就業規則の記載事項として「休暇」があげられており、この「休暇」の中には、従来から、育児休暇も含まれるものと解してきたところであること。育児休業法による育児休業も、この育児休暇に含まれるものであり、育児休業の対象となる労働者の範囲等の付与要件、育児休業取得に必要な手続、休業期間については、就業規則に記載する必要があること。
なお、育児休業法においては、育児休業の対象者、申出手続、育児休業期間等が具体的に定められているので、育児休業法の定めるところにより育児休業を与える旨の定めがあれば記載義務は満たしてていると解されること。
(2)その他の絶対的必要記載事項
法第89条第1号から第3号までに定められている事項は、いかなる場合でも必ず記載しなければならない絶対的記事項であり、育児休業中の労働者、育児休業後の労働者、育児休業をしないで就労する労働者のいずれについても、これらの事項が就業規則上明確になっていることが必要であるが、これらの事項が育児休業期間等であると否とを問わず同様である場合には、殊更別記する必要はないこと。具体的には、例えば、育児休業期間中に賃金が支払われないのであればその旨、育児休業期間中に通常の就業時と異なる賃金か支払われるのであればその決定、計算及び支払の方法、賃金の締切り及び支払の時期について記載しなけれはならないこと。また、例えば、一歳に満たない子を養育する労働者で育児休業をしないものについての時差出勤の制度については、その始業及び終業の時刻について記載しなければならないこと。
(3)相対的必要記載事項
育児休業期間中の通信教育制度等の教育訓練に関する定めをする場合においては、これに関する事項、育児休業後の臨時の賃金等について定めをする場合においては、これに関する事項、その他育児休業中の労働者、育児休業をしないで就労する労働者等について法第八十九条第三号の二から第十号までに定められている事項について定めをする場合には、それらに関する事項を記載しなければならないこと。ただし、当該定めが育児休業期間等であると否とを問わず同様である場合には、殊更別記する必要はないこと。
(4)育児休業に関する規則
育児休業に関する事項については、就業規則の本則において大綱、要旨を規定するとともに、具体的な委任規定を設け育児休業に関する規則を例えば育児休業規程として一括して定めることは差し支えないものであり (昭和二十三年十月三十日付け基発第一五七五号、昭和六十三年三月十四日付け基発第一五〇号)、また、育児休業に関する必要記載事項と必要記載事項以外の事項の双方が一括して定められ労働者に周知されることが望ま しいとの観点から、事業主が講ずべき措置に関する指針 (平成三年十月十五日付け労働省告示第七十三号。)1(2)においても、その旨定められているものであること。
一部の労働者に適用される別個の就業規則についての意見聴取(昭和23年8月3日基収2446号、昭和24年4月4日基収410号、昭和63年3月14日基発150号)
同一事業場において一部の労働者についてのみ適用される就業規則を別に作成することは差し支えないが、当該一部の労働者に適用される就業規則も当該事業場の就業規則の一部分であるから、その作成又は変更に際しての法第90条の意見の聴取については、当該事業場の全労働者の過半数で組織する労働組合又は全労働者の過半数を代表する者の意見を聴くことが必要である。
 なお、これに加えて、使用者が当該一部の労働者で組織する労働組合等の意見を聴くことが望ましい。
派遣元の事業場における意見聴取(昭和61年6月6日基発333号)
派遣元の使用者は、当該派遣元の事業場に労働者の過半数で組織する労働組合がある場合にはその労働組合、過半数で組織する労働組合がない場合には労働者の過半数を代表する者の意見を聴かなければならない。この場合の労働者とは、当該派遣元の事業場のすべての労働者であり、派遣中の労働者とそれ以外の労働者との両者を含むものであること。
なお、派遣中の労働者が異なる派遣先に派遣されているため意見交換の機会が少な い場合があるが、その場合には代表者選任のための投票等に併せて就業規則案に対する意見を提出させ、これを代表者が集約する等により派遣労働者の意思が反映されることが望ましいこと。
労働者の過半数代表者の要件(平成11年1月29日 基発45号)
次のいずれの要件も満たすものてあること。
(1)法第41条第2号に規定する監督又は管理の地位にある者でないこと。
(2)法に基づく労使協定の締結当事者、就業規則の作成・変更の際に候補者から意見を聴取される者等を選出することを明らかにして実施される投票、挙手等の方法による  手続きにより選出された者であり、使用者の意向によって選出された者ではないこと。
なお、法第18条第2項、法第24条第1項ただし書、法第39条第5項及び第6項ただし書並びに法第90条第1項に規定する過半数代表者については、当該事業場に上記(1)に該当する労働者がいない場合(法第41条第2号に規定する監督又は管理の地位にある者のみの事業場である場合)には、上記(2)の要件を満たすことで足りるものであること。
労働者の過半数代表者の選出手続(平成11年3月31日基発169号)
問 則第6条の2に規定する「投票、挙手等」の「等」には、どのような手続が含まれているか。
答 労働者の話合い、持ち回り決議等労働者の過半数が当該者の選任を支持している ことが明確になる民主的な手続が該当する。
過半数代表者の不利益取扱い(平成11年1月29日基発45号)
過半数代表者であること若しくは過半数代表者になろうとしたこと又は過半数代表 者として正当な行為をしたことを理由として、解雇、賃金の減額、降格等労働条件について不利益取扱いをしないようにしなければならないこととしたものであること。
「過半数代表者として正当な行為」には、法に基づく労使協定の締結の拒否、一年単 位の変形労働時間制の労働日ごとの労働時間についての不同意等も含まれるものであること。    
意見聴取の程度(昭和24年3月28日基発373号)
問 就業規則作成に当り
(1)法第90条第2項の規定による組合側の意見書添付に際し、審議未了その他の事由により全面的に反対を表明する意見書を添付した場合、その就業規則は効力を発生するか。
(2)なお意見書添付に際しその就業規則の特定部分に関して反対意見を附した場合、その特定部分の条項は効力を発生するか。
答 就業規則に添付した意見書の内容が当該規則に全面的に反対するものであると、特定部分に関して反対するものであるとを問わず、又その反対事由の如何を問わず、その効力の発生についての他の要件を具備する限り、就業規則の効力には影響がない。
年齢証明書の取扱い及び労働者名簿の記載等( 昭和50年2月17日基発83号、婦発40号、昭和63年3月14日基発150号、平成11年3月31日基発168号)
 イ 労働基準法第57条に定める年少者の年齢証明書については、戸籍謄(抄)本又は年少者の姓名及び生年月日を記載して本籍地を管轄する地方自治体の長が証明したもののほか、昭利43年10月4日付け基発第636号、婦発第326号通達により、使用者が住民基本台帳法(昭和42年法律第81号)による住民票の写しを備えている場合には労働基準法第57条違反としては取り扱わなくても差し支えないものとしているところであるが、今後は、これらに代えて、住民基本台帳法第7条第1号(氏名)及び第2号(出生の年月日)の事項についての証明がなされている 「住民票記載事項の証明書」を備えれは足りること。
ロ 戸籍謄(抄)本及び住民票の写しは、画一的に提出又は提示を求めないようにし、それが必要となった時点(例えば、冠婚葬祭等に際して慶弔金等が支給されるような場合で、その事実の確認を要するとき等)で、その具体的必要性に応じ、本人に対し、その使用目的を十分に説明の上提示を求め、確認後速やかに本人に返却するよう指導すること。
ハ 就業規則等において、一般的に、採用時、慶弔金等の支給時等に戸籍本(抄)本、住民票の写し等の提出を求める旨を規定している事例があるが、上記イ及びロの趣旨に則り、これらについても、可能な限り「住民票記載事項の証明書」により処理することとするよう、その変更について指導すること。
欠勤日を年次有給休暇に振替える場合の規定(昭和23年12月25日、基収4281号、昭和63年3月14日、基発150号)
問 欠勤(病気事故)した場合、その日を労働者の請求により年次有給休暇に振替えることは違法ではないと思料するが、就業規則その他にその事を定める必要はないか。
答 当該取扱いが制度として確立している場合には、就業規則に規定することが必要である。
災害その他避けることのできない事由(昭和33年2月13日、基発90号)
災害その他避けることのできない事由には、災害発生が客観的に予見される場合を含む。
許可基準(昭和22年9月13日、基発17号、昭和26年10月11日、基発696号)
第1項は災害、緊急、不可抗力その他客観的に避けることの出来ない場合の規定であるから厳格に運用すべきものであって、その許可又は事後の承認は、概ね次の基準によって取扱うこと。

(1)単なる業務の繁忙その他これに準ずる経営上の必要は認めないこと。
(2)急病、ボイラーの破裂その他人命又は公益を保護するための必要は認めること。
(3)事業の運営を不可能ならしめるような突発的な機械の故障は認めるが、通常予見される部分的な修理、定期的な手入は認めないこと。
(4)電圧低下により保安等の必要がある場合は認めること。
監督又は管理の地位にある者の範囲(昭和22年9月13日基発17号、昭和63年3月14日、基発第150号)
法第41条第2号に定める「監督若しくは管理の地位にある者」とは、一般的には、部長、工場長等労働条件の決定その他労務管理について経営者と一体的な立場にある者の意であり、名称にとらわれず、実態に即して判断すべきものである。具体的な判断にあたっては、下記の考え方によられたい。

 (1)原則
 法に規定する労働時間、休憩、休日等の労働条件は、最低基準を定めたものであるから、この規制の枠を超えて労働させる場合には、法所定の割増賃金を支払うべきことは、すべての労働者に共通する基本原則であり、企業が人事管理上あるいは営業政策上の必要等から任命する職制上の役付者であれば全てが管理監督者として例外的取扱いが認められるものではないこと。
 (2)適用除外の趣旨
 これらの職制上の役付者のうち、労働時間、休憩、休日等に関する規制の枠を超えて活動することが要請されざるを得ない、重要な職務と責任を有し、現実の勤務態様も、労働時間等の規制になじまないような立場にある者に限って管理監督者として法41条による適用の除外が認められる趣旨であること。従って、その範囲はその限りに、限定しなければならないものであること。
 (3)実態に基づく判断
 一般に、企業においては、職務の内容と権限等に応じた地位(以下「職位」という。)
と経験、能力等に基づく格付(以下「資格」という。)とによって人事管理が行われている場合があるが、管理監督者の範囲を決めるにあたっては、かかる資格及び職位の名称にとらわれることなく、職務内容、責任と権限、勤務態様に着目する必要があること。
 (4)待遇に対する留意
 管理監督者であるかの判定にあたっては、上記のほか、賃金等の待遇面についても無視しえないものであること。この場合、定期給与である基本給、役付手当等において、その地位にふさわしい待遇がなされているか否か、ボーナス等の一時金の支給率、その算定起訴賃金等についても役付者以外の一般労働者に比し優遇措置が講じられているか否か等について留意する必要があること。なお、一般労働者に比べ優遇措置が講じられているからといって、実態のない役付者が管理監督者に含まれるものではないこと。
 (5)スタッフ職の取扱い
 法制定当時には、あまり見られなかったいわゆるスタッフ職が、本社の企画、調査等の部門に多く配置されており、これらスタッフの企業内における処遇の程度によっては、管理監督者と同様に取扱い、法の規制外においても、これらの者の地位からして特に労働者の保護に欠けるおそれがないと考えられ、かつ、法が監督者のほかに、管理者も含めていることに着目して、一定の範囲の者については、同法41条第2号外該当者に含めて取り扱うことが妥当であると考えられること。
機密の事務を取り扱う者の範囲(昭和22年9月13日発基第17号)
機密の事務を取り扱う者とは、秘書その他職務が経営者又は監督若しくは管理の地位にある者の活動と一体不可分であって、出社退社などについて厳格な制限を受けない者であること。
監視に従事する者(昭和22年9月13日基発17号、昭和63年3月14日基発150号)
監視に従事する者は、原則として、一定部署にあって監視するのを本来の業務とし、常態として身体又は精神緊張の少ないものについて許可すること。したがって、次のようなものは許可しないこと。
イ 交通関係の監視、車両誘導を行う駐車場等の監視等精神的緊張の高い業務
ロ プラント等における計器類を常態として監視する業務
ハ 危険又は有害な場所における業務
断続的労働に従事する者(昭和22年9月13日基発17号、昭和23年4月5日基発535号、昭和63年3月14日基発150号)
 断続的労働に従事する者とは、休憩時間は少ないが手待時間が多い者の意であり、その許可は概ね次の基準によって取り扱うこと。
(1) 修繕係等通常は業務閑散であるが、事故発生に備えて待機するものは許可する
 こと。
(2) 寄宿舎の賄人等については、その者の勤務時間を基礎として作業時間と手待時間折半の程度まで許可すること。ただし、実労働時間の合計が8時間を超えるときは許可すべき限りではない。
(3) 鉄道踏切番等については、一日交通量10往復程度まで許可すること。
(4)その他特に危険な業務に従事する者については許可しないこと。
断続労働と通常の労働とが混在・反覆する勤務(昭和63年3月14日基発150号)
 法第41条第3号の許可を受けた者については、労働時間、休憩及び休日に関する規定がすべて除外されるのであるから、その勤務の全労働を一体としてとらえ、常態として断続的労働に従事する者を指すのである。 したがって、断続労働と通常の労働とが1日の中において混在し、又は日によって反覆するような場合には、常態として断続的労働に従事する者には該当しないから、許可りすべき限りでない。
法定を超える有給休暇の取扱い(昭和23年3月31日、基発513号、昭和23年10月15日、基収3650号)
問 法第39条に定められた有給休暇日数を超える二数を労使間で協約しているときは、その超過日数分については、労働基準法第39条によらず労使間で定めるところによって取り扱って差支えないか。
答 貴見のとおり。
年次有給休暇と買上げの予約(昭和30年11月30日、基収4718号)
年次有給休暇の買上げの予約をし、これに基づいて法第39条の規定により請求し得る年次有給休暇の日数を減じないし請求された日数を与えないことは、法第39条の違反である。
計画的付与の対象日数(昭和63年1月1日、基発1号)
労使協定による計画的付与の対象となるのは、年次有給休暇の日数のうち、個人的事由による取得のために留保される5日を超える部分であること。
なお、年次有給休暇の日数が足りない、あるいはない労働者を含めて年次有給休暇を計画的に付与する場合には、付与日数を増やす等の措置が必要なものであること。
半日の年次有給休暇(昭和24年7月7日、基収1428号、昭和63年3月14日、基発150号)
問 法第39条第1項に継続又は分割した10労働日となっているが、半日ずつ請求することができるか。
答 法第39条に規定する年次有給休暇は、1労働日を単位とするものであるから、使用者は労働者に半日単位で付与する義務はない。
出勤率の基礎となる全労働日(昭和33年2月13日、基発90号、昭和63年3月14日、基発150号)
年次有給休暇算定の基礎となる全労働日の日数は就業規則その他によって定められた所定休日を除いた日をいい、各労働者の職種が異なること等により異なることもあり得る。したがって、所定の休日に労働させた場合には、その日は、全労働日に含まれないものである。
なお、次に掲げる場合については全労働日に含まれないものとする。
一 使用者の責に帰すべき事由による休業の日
二 正当な度梅罷業その他正当な争議行為により労務の提供が全くなされなかった日
一斉付与の場合の年休のない者の取扱い(昭和63年3月14日、基発150号)
問 事業場全体の休業による一斉付与の場合、年次有給休暇の権利のない者を休業させれば、その者に、休業手当を支払わねば労基法第26条違反となるか。
答 見解のとおり。
生理日の就業が著しく困難な女性に対する措置(昭和61年3月20日 基発151号、婦発69号)
(1) 法68条は、女性が現実に生理日の就業が著しく困難な状態にある場合に休暇の請求があったときはその者を就業させてはならないこととしたものであり、生理であることのみをもって休暇を請求することを認めたものではないことはいうまでもないこと。
(2) 休暇の請求は、就業が著しく困難である事実に基づき行われるものであることから、必ずしも暦日単位で行われなければならないものではなく、半日又は時間単位で請求した場合には、使用者はその範囲で就業させなければ足りるものであること。
休暇の日数制限(昭和23年5月5日 基発682号、昭和63年3月14日基発150号婦発47号)
問 生理日の就業が著しく困難な女性が休暇を請求する場合における日数を一日あるいは三日と就業規則で限定することは如何。 法文上は日数の限定はないが、社会通念上妥当と認められる日数に制限することは差支えないと思うが、客観的に妥当と認められる日数は何日程度であるか。
答 生理期間、その間の苦痛の程度あるいは就労の難易は各人によって異なるものであり客観的な一般基準は定められない。したがって就業規則その他によりその日数を限定することは許されない。ただし、有給の日数を定めておくことはそれ以上休暇を与えることが明らかにされていれば差支えない。
生理日の就業困難の挙証(昭和23年5月5日 基発682号、昭和63年3月14日 基発150号、婦発47号)
 問 「生理日の就業が著しく困難」という就業困難の挙証責任は女性労働者にあると思うが如何。
  なお、この場合のその挙証について客観的な妥当性例えぱ医師の診断書等を欠く場 合において使用者はこれを拒否し得るか。
 答 生理日の就業が苦しく困難な女性が休暇を請求したときは、その者を生理日に就業させてはならないが、その手続を複雑にすると、この制度の趣旨が抹殺されることになるから、原則として特別の証明がなくても女性労働者の請求があった場合には、これを与えることにし、特に証明を求める必要が認められる場合であっても、右の趣旨に鑑み、医師の診断書のような厳格な証明を求めることなく、一応事実を推断せしめるに足れば允分であるから、例えば同僚の証言程度の簡単な証明によらしめるよう指導されたい。
出産の範囲(昭和23年12月23日、基発1885号)
問 第65条にいう「出産」の範囲如何。正常分娩以外の所謂早産、流産、死産等の場合につき、如何に取り扱うべきか。
答 法第65条の「出産」の範囲については、左記により取り扱われたい。



出産は妊娠4カ月以上(1カ月は28日として計算する。したがって、4カ月以上というのは、85日以上のことである。)の分娩とし、生産のみならず死産をも含むものとする。
対象業務(平成11年1月29日、基発45号)
対象業務は、事業の運営についての企画、立案、調査及び分析の業務であって、当該業務の性質上これを適切に遂行するにはその運行の方法を大幅に労働者の裁量にゆだねる必要があるため、当該業務の遂行の手段及び時間配分の決定等に関し使用者が具体的指示をしないこととする業務であること。したがって、いわゆるホワイトカラーの業務すべてがこれに該当することとなるものではないものであること。
対象事業場(平成11年1月29日、基発45号)
事業運営上の重要な決定が行われる事業場とは、企業の事業運営に関して重要な決定が行われる事業場であること。
具体的には、本社、本店のほかに、常駐する役員お統括管理の下に事業運営上の重要な決定の一部を行う権限を分掌する地域本社、地域を統括する支社・支店などをいうものであること。
代休(昭和23年4月9日、基収1004号、昭和63年3月14日、基発150号、平成11年3月31日、基発168号)
問 労働基準法第36条第1項によって休日労働をした労働者に対しては以後必ず代休を与えねばならないか。
答 労働基準法第36条第1項において「前条の休日に関する規定にかかわらず」と規定してあるから、設問の場合においては代休を与える法律上の義務はない。
休日の振替と代休(昭和23年4月19日基収397号、昭和63年3月14日基発150号)
問 就業規則に、休日の振替を必要とする場合には休日を振り替えることができる旨の規定を設け、これによって所定の休日と所定の労働日とを振り替えることができるか。
答 一 就業規則において休日を特定したとしても、別に休日の振替を必要とする場合休日を振り替えることができる旨の規定を設け、これによって休日を振り替える前にあらかじめ振り替えるべき日を特定して振り替えた場合は、当該休日は労働日となり、休日に労働させることにならない。
二 前記一によることなく休日に労働を行った後にその代償としてその後の特定の労働日の労働義務を免除するいわゆる代休の場合はこれに当たらないこと。
休日の振替の手続(昭和23年7月5日基発968号、昭和63年3月14日基発150号)
 業務等の都合によりあらかじめ休日と定められた日を労働日とし、その代わりに他の労働日を休日とするいわゆる休日の振替を行う場合には、就業規則等においてできる限り、休日振替の具体的事由と振り替えるべき日を規定することが望ましいこと。
 なお、振り替えるべき日については、振り替られた日以降できる限り近接している日が望ましいこと。
休日の振替と時間外労働(昭和22年11月27日、基発401号、昭和63年3月14日、基発150号)
 就業規則に定める休日の振替規定により休日を振り替える場合、当該休日は労働日となるので休日労働とはならないが、振り替えたことにより当該週の労働時間が一過間の法定労働時間を超えるときは、その超えた時間については時間外労働となり、時間外労働に関する三六協定及び割増賃金の支払が必要であることに注意されたい。
年次有給休暇の斉一的取扱い(平成6年1月4日基発1号)
 (1)の年次有給休暇について法律どおり付与すると年次有給休暇の基準日が複数となる等から、その斉一的取扱い (原則として全労働者につき一律の基準日を定めて年次有給休暇を与える取扱いをいう。)や分割付与(初年度において法定の年次有給休暇の付与日数を一括して与えるのてはなく、その日数の一部を法定の基準日以前に付与することをいう。)が問題となるが、以下の要件に該当する場合には、そのような取扱いをすることも差し支えないものであること。
イ 斉一的取扱いや分割付与により法定の基準日以前に付与する場合の年次有給休暇の付与要件である八割出勤の算定は、短縮された期間は全期間出勤したものとみなすものであること。
ロ 次年度以降の年次有給休暇の付与日についても、初年度の付与日を法定の基準日から繰り上げた期間と同じ又はそれ以上の期間、法定の基準日より繰り上げること。(例えば、斉一的取扱いとして、四月一日入社した者に入社時に十日、一年後である翌年の四月一日に十一日付与とする場合、また、分割付与として、四月一日入社した者に入社時に五日、法定の基準日である六箇月後の十月一日に五日付与し、次年度の基準日は本来翌年十月一日であるが、初年度に十日のうち五日分について六箇月繰り上げたことから同様に六箇月繰り上げ、四月一日に十一日付与する場合などが考えられること。)
継続勤務の意義(昭和63年3月14日基発150号)
 継続勤務とは、労働契約の存続期間、すなわち在籍期間をいう。継続勤務か否かについては、勤務の実態に即し実質的に判断すべきものであり、次に掲げるような場合を含むこと。この場合、実質的に労働関係が継続している限り勤務年数を通算する。
イ 定年退職による退職者を引き続き嘱託等として再採用している場合(退職手当規程に基づき、所定の退職手当を支給した場合を含む。)。ただし、退職と再採用との間に相当期間が存し、客観的に労働関係が断続していると認められる場合はこの限りでない
 ロ 法第二十一条各号に該当する者でも、その実態より見て引き続き使用されていると認められる場合
 ハ 臨時工が一定月ごとに雇用契約を更新され、六箇月以上に及んでいる場合であって、その実態より見て引き続き使用されていると認められる場合
 ニ 在籍型の出向をした場合
 ホ 休職とされていた者が復職した場合
 へ 臨時工、パート等を正規職員に切替えた場合
 ト 会社が解散し、従業員の待遇等を含め権利義務関係が新会社に包括承継された場合
 チ 全員を解雇し、所定の退職金を支給し、その後改めて一部を再採用したが、事業の実体は人員を縮小しただけで、従前とほとんど変わらず事業を継続している場合
事業場外労働の範囲(昭和63年1月1日基発1号)
 事業場外労働に関するみなし労働時間制の対象となるのは、事業場外で業務に従事し、かつ、使用者の具体的な指揮監督が及ばず労働時間を算定することが困難な業務であること。したがって、次の場合のように、事業場外で業務に従事する場合にあっても、使用者の具体的な指揮監督が及んでいる場合については、労働時間の算定が可能であるので、み
なし労働時間制の適用はないものであること。
@ 何人かのグループで事業場外労働に従事する場合で、そのメンバーの中に労働時間の管理をする者がいる場合
A 事業場外で業務に従事するが、無線やポケットベル等によって随時使用者の指示を受けながら労働している場合
B 事業場において、訪問先、帰社時刻等当日の業務の具体的指示を受けたのち、事業場外で指示どおりに業務に従事し、その後事業場にもどる場合
休日の出張(昭和23年3月17日、基発461、昭和33年2月13日、基発90号)
問 日曜日の出張は、休日労働に該当するか。
答 出張中の休日はその日に旅行する等の場合であっても、旅行中における物品の監視等別段の指示がある場合の外は休日労働として取扱わなくても差支えない。
労使協定の締結(平成11年1月29日、基発45号)
労使協定には、一斉に休憩を与えない労働者の範囲及び当該労働者に対する休憩の与え方について定めなければならないものであること。
休日の振替−1日の労働時間(昭和63年3月14日、基発150号)平成6年3月31日、基発181号)
問 月曜10時間、火曜日〜土曜日6時間、日曜日休日という法第32条の2第1項の変形労働時間制を就業規則に規定し、就業規則で休日振替を規定している場合、日曜の休日を月曜に振り替えることができるか。(振り替えによって、1日8時間を超えて労働する日が、変更されることになる。)
答 休日振り替えの結果、就業規則で1日8時間又は1週40時間を超えて労働させることになる場合には、その超える時間は時間外労働となる。
昼休み中の来客当番(昭和23年4月7日、基収1196号)(昭和63年3月14日、基発150号)(平成11年3月31日、基発168号)
問 工場の事務所において、昼食休憩時間(12時〜13時)に来客当番をさせているが、この時間は労働時間となるか。
答 休憩時間に来客当番として待機させていれば、それは労働時間である。
なお、この場合は休憩時間を他に与えなければならないこととなるが、その際は法第34条第2項ただし書による労使協定を締結しなければならない。
定年制と解雇予告(昭和22年7月29日、基収2649号)
問 某事業所の就業規則に「従業員満五十五歳に達したるときは定年に依り退職する。但し重役会議の議を経てその侭継続して使用する場合がある」と規定されている場合、「特定の期日が到来した際解雇することがある旨定めた」労働契約ではなく一応退職の時期が明確に規定されているので法第二十条の解雇の予告は必要なきものと解せられるが、又他面但書の規定により継続して使用せられつつあるものも砂からず、従って定年に達したことにより契約が自動的に終了すると解し難き点もあるが取扱上いずれを妥当とするや。
答 設問の場合は、契約が自動的に終了するものと解されないから法第二十条の解雇の予告を必要とする。
退職手当の支払時期(昭和26年12月27日、基収5483号、昭和63年3月14日、基発150号)
退職手当は、通常の賃金の場合と異なり、予め就業規則等で定められた支払時期に支払えば足りるものである。
退職証明の記載禁止事項(昭和22年12月15日基発502号)
問 法第二十二条第三項の「国籍、信条云々」は例示であるか。例示であるとすれば例示以外の事項についても(一)予め第三者と謀り(二)就業を妨げることを目的としておれば、通信は不可能となるが、例示でないとすれば通信が可能になると解せられるからである。
答 本条第三項の「国籍、信条云々は制限列記事項であって例示でない。
記載すべき内容(平成11年1月29日基発45号)
「退職の事由」とは、自己都合退職、勧奨退職、解雇、定年退職等労働者が身分を失った事由を示すこと。
また、解雇の場合には、当該解雇の理由も「退職の事由」に含まれるものであること。解雇の理由については、具体的に示す必要があり、就業規則の一定の条項に該当することを理由として解雇した場合には、就業規則の当該条項の内容及び当該条項に該当するに至った事実関係を証明書に記人しなければならないこと。
 なお、解雇された労働者が解雇の事実のみについて使用者に証明書を請求した場合、使用者は、法第二十二条第二項の規定により、解雇の理由を証明書に記載してはならず、解雇の事実のみを証明書に記載する義務があること。
使用者の交付義務(平成11年3月31日一基発169号)
問 使用者が労働者に口頭で告げた解雇事由と退職時の証明書に記載された解雇事由とが異なっていた場合や、労働者と使用者との間で労働者の退職の事由について見解の相違がある際に退職時の証明書に使用者か自らの見解を記載した場合、使用者は法第二十二条第一項の義務を果たしたものと解してよいか。

答 退職時の証明は、労働者が請求した事項についての事実を記載した証明書を遅滞なく交付してはじめて法第二十二条第一項の義務を履行したものと認められる。
 また、労働者と使用者との間で退職の事由について見解の相違がある場合、使用者が自らの見解を証明書に記載し労働者の請求に対し遅滞なく交付すれば、基本的には法第二十二条第一項違反とはならないものてあるが、それか虚偽てあった場合 (使用者がいったん労働者に示した事由と異なる場合等) には、前記と同様法第二十二条第一項の義務を果たしたことにはならないものと解する。
労使協定の効力(昭和63年1月1日、基発1号)
労働基準法上の労使協定の効力は、その協定に定めるところによって労働させても労働基準法に違反しないという免罰効果をもつものであり、労働者の民事上の義務は、当該協定から直接生じるものではなく、労働協約、就業規則等の根拠が必要なものであること。
労働時間の過不足の繰越(昭和63年1月1日、基発1号)
フレックスタイム制において、実際に労働した時間が清算期間における総労働時間として定められた時間に比べて過不足が生じた場合には、当該清算期間内で労働時間及び賃金を清算することがフレックスタイム制の本来の趣旨であると考えるが、それを次の清算期間に繰り越すことの可否については次によるものであること。
@ 清算期間における実際の労働時間に過剰があった場合に、総労働時間として定められた時間分はその期間の賃金支払日に支払うが、それを超えて労働した時間分を次の清算期間中の総労働時間の一部に充当することは、その清算期間内における労働の対価の一部がその期間の賃金支払日に支払われないことになり、法第二四条に違反し、許されないものであること。
A 清算期間における実際の労働時間に不足があった場合に、総労働時間として定められた時間分の賃金はその期間の賃金支払日に支払うが、それに達しない時間分を、次の清算期間中の総労働時間に上積みして労働させることは、法定労働時間の総枠の範囲内である限り、その清算期間においては実際の労働時間に対する賃金よりも多く賃金を支払い、次の清算期間でその分の賃金の過払を清算するものと考えられ、法第二四条に違反するものではないこと。
賠償予定の禁止(昭和22年9月13日基発17号)
本条は、金額を予定することを禁止するのであって、現実に生じた損害について賠償を請求することを禁止する趣旨ではないこと。