お金の持ち方概論 現金 トラベラーズチェック クレジットカード 国際キャッシュカード 送金 ヒント
《トラベラーズチェックの再発行についての注意点》 
(注意)以下の説明は、僕が個人的に勝手に解釈しただけの話ですから、これに頼らないように、違ってたからと文句を言わないようにお願いします。参考に留めてください。
トラベラーズチェックの特徴は、盗まれても払い戻されるので安全だということだが、いつもそうとは限らない。
それをここで考えてみます。
T/Cの特徴は、紛失や盗難のときに再発行してもらえるという安全性ですが、世の中に絶対確実ということがないように、何でもかんでも再発行してもらえるわけではありません。
僕のともだちコーヘイくんはグアテマラの公園で寝ていて、強盗に襲われてトラベラーズチェックを2000米ドル取られて再発行を申請したが、まだ再発行されないままだとか。
また、細かい事情はわかりませんが、LAでT/Cを取られて、再発行されないまま日本に戻り、そのままになっている人の噂も聞きます。
日本の旅行書業界では「T/Cは再発行されるもの」という言葉が盲目的に通用しています。
これは旅行本にT/C発行銀行の広告が載っているので、広告主に遠慮して支払われない場合があることをはっきり書けないか、ライターさんが無知で再発行できないことを知らない場合でしょう。
再発行や払い戻しをしない場合はいろいろあります。
よく言われるのが、例えば、「使用したT/Cと、使用していない(紛失した)T/Cをはっきりと記録していない」とか、「購入控えをなくした」とかです。
でも、他にもいろいろと文句をつける場所はあります。
というのは、払い戻しや再発行ができるならば、そこには必ず詐欺が起きるからです。
「こういう条件ならば必ず再発行する」ということはありません。
なぜなら、そう言い切ってしまうなら、その条件をきれいにクリアした詐欺行為が頻発するに決まっているからです。
ということは、最終的には、T/C所有者の信頼度、人間性、が判断されていると言えるかもしれません。
でも、とにかく、なくしたのに再発行されない事態にならないように、旅行者としては注意を払っておくべきです。
そこで、手許にあるアメックスの購入申込書(Purchase Record)を読んでみます。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
1-a) 「アメリカン・エキスプレス・トラベラーズ・チェック購入に関する同意書」を読んでみますね(青色が原文)。
……次の二項目についても同意したとされます。
(a) 旅行小切手の所定の位置に直ちに署名すること。
これは、盗難、紛失前に、旅行小切手の書名欄に購入者が署名しておかなければならないという意味です。
しかし、間違ってカウンターサイン欄に署名した場合、問題になる可能性があります(実際に使用するときは、問題なく使えると思いますが)。
間違えて署名した場合は、トラブルを避けるために、再発行してもらったほうがいいでしょう。
(b) 再販または再使用の目的で、旅行小切手をいかなる個人、会社、団体に対しても、転売、譲渡、およびその他の類似行為を行わないこと。
これは、よくある、トラベラーズを他人に売り飛ばして再発行を受けるという詐欺に対する条項ですが、じっさいにこういうことをしなくても、そう疑われたら再発行はできないとも読めます。
転売しなかったという証明なんか、できるはずがないですからね。
詳しい説明が書いてあるので、続けます。
紛失前
旅行小切手の指定された場所に消え難いインクを使用して購入者本人が署名していること。
サインをしていても、それが消えるようなインクや鉛筆でのサインは認められない。
もちろん、なにかの都合で、購入者以外がサインをして購入者が真似をしてサインをするつもりでも、本人のサインでないとダメという意味ね。
旅行小切手の指定された場所にカウンターサインをしていないこと。
さいしょから、サインとカウンターサインをしていたらダメ。
原則的には、支払いのときに、受取人の目の前でカウンターサインをしないといけないことになっています。
保管のために、または詐欺的行為に関して、他の者に引き渡したものでないこと。
これはもちろん、詐欺ですからダメ。
法律に反する賭け事、ギャンブル、または禁じられた活動などの違法な諸事に旅行小切手を使用していないこと。
ふむふむ。
当該旅行小切手が裁判所の命令または政府の行為により取り上げられたものでないこと。
警察などに没収されたのに、それを再発行するなんて無理ですよね。
旅行小切手を現金と同様の注意を持って保管していたこと。
これが案外と問題だと思いますよ。
よく、トラベラーズチェックは再発行されると思い込んで、物のように扱っていた場合。
例えば、部屋に置いていて盗まれた場合、バックパックに入れていてバックパックごと(バックパックを開けられて)盗まれた場合、それは、現金と同様の注意を払ってなかった(現金を部屋に裸で置くこともないし、現金をバックパックに入れることもないでしょうから)わけですから、問題にされる可能性があります。
紛失後
旅行小切手を紛失または盗難の旨を、直ちにアメリカン・エキスプレスに通知すること
紛失または盗難にあったら直ちに通知しなければならない。
つまり、海外で紛失して、面倒だからと「日本に帰ってからゆっくりと連絡しよう」というのでは、条件を満たさないからと、再発行を拒否される可能性がある。
紛失または盗難に関する事項をすべてアメリカン・エキスプレスに通知するとともに、アメリカン・エキスプレスの要請により警察にも通報すること。
警察に通報する前に、まずアメックスに連絡をしろということだ。
ガイドブックは、まず警察に届けるなどと書いてあったりするが、警察を捜したりして時間を食うと、直ちにアメックスに通知できない場合もある。
とにかくアメックスに通知して、その指示に従った方がいいわけだね。
実際、僕自身がサンディエゴのYMCAでアメックスのT/Cの盗難(200ドル)にあったときは、すぐにアメックスに電話したが、警察に届けないままで翌日再発行されました。
紛失または盗難にあった旅行小切手の組番号、購入場所および購入年月日をアメリカン・エキスプレスに通知すること。
ここではっきりわかるのは、普通言われるようにT/Cの番号だけではなくて、購入場所や購入年月日が要求されるとこと。
これは、以前の旅行の際に購入したT/Cの場合など、忘れている場合が多いだろう。
だから、購入場所や購入年月日を、ちゃんと控えておくこと。
で、絶対にこれが必要かというと、そうでもないような気がするけど、ま、ちゃんと控えておいた方がいいでしょう。
アメリカン・エキスプレス所定の払戻請求書に必要事項を記入の上、購入者本人であることを証するものを付して、アメリカン・エキスプレスに提出すること。
これはもんだいないよね。
紛失または盗難に関する調査を遺漏なく行うため、また購入に関する合意書に従っているかの確認のために、必要な範囲でアメリカン・エキスプレスに対して情報を提供し協力すること。なお、アメリカン・エキスプレスには調査による再発行の遅れの責任はありません。
一番問題なのがこれで、「調査による再発行の遅れの責任」がない、ということは、疑われたら、いつまでも調査中という話にして実質的に再発行をしない場合があるということだ。
僕の知人も、再発行の問い合わせをしたら、「調査中ですから」と、引き伸ばされたままだという。
アメリカン・エキスプレスはサービスレベルの管理を目的とする電話のモニターおよび録音を実施することがあります。これらの電話その他のモニターおよび録音に対して合意します。
ここもちょっと問題だ。
T/Cがなくなった場合、あわててしまって、それが紛失か盗難かわからないことがあるだろうね。
頭を整理せずにアメックスに電話をかけて、混乱した矛盾した報告をしてしまう。
後で考え直して、報告をやり直した場合、その報告に矛盾があると、それを理由にして再発行を拒否されることもありうるわけだ。
それからもう一つ大事なことが別項に書いてありました。
支払いを停止することはできません:アメリカン・エキスプレスは旅行小切手の支払いを停止することはできません。
昔どこかで、「強盗に襲われたので、T/Cにサインして支払ったが、それの支払いを停止したので損害はなかった」という話を聞いた記憶がありますが、ここには支払いを停止できないと、はっきり書いてあります。
つまり、強盗に襲われて強盗にT/Cを取られただけなら再発行ができたが、自分でサインした時点でその取引が有効になって、T/Cの再発行や払い戻しが受けられない。
サインした時点で現金と同様の効力を持つので、支払停止はできないと考えられる。
またもちろん、よくある宝石詐欺などでT/Cで支払っていた場合、詐欺にかかったからといって、そのT/Cを支払停止にして再発行を受けるなどということはできない、ってことです。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
だから、難しく考えれば、再発行されない可能性も大きいわけですが、その基本はアメックスから疑われてしまうということなんだよ。
疑った後で、再発行しない理由としていろいろくっつけるわけで、最初から信頼されていれば問題なく再発行されるものですから、普通の人は心配することはないでしょう。
ただ、生半可な知識でトラベラーズチェックは必ず再発行されるものと思い込んで、いい加減に取り扱って、紛失してもすぐに報告しないで、通知するのが面倒だからと放っておいて、日本に帰ってから再発行を申請した場合、再発行されない場合もある、という意味ですね。
ところで、上の条項を読めばわかりますが、T/Cが紛失されたり盗難にあって、そのT/Cが他人によって使われた場合でも、払い戻しや再発行は受けられます。
紛失や盗難のT/Cが使われるまたは使われないという条件は、T/Cの払い戻し、再発行には影響を与えません
まあ、僕個人の経験から言っても、普通の人は特に問題なく再発行が受けられるものです。
しかし、ゼッタイに再発行が受けられるとは限らないので、そこは、ちゃんと覚悟しておいてほしい。
参考:トラベラーズチェックの盗難と再発行(1989年/サンディエゴ/カリフォルニア)