05《ロスの医院で診察を受け、バイアグラを処方されると、なぜか冷や汗をかく》

これがホンモノのバイアグラです
バイアグラとは男性の勃起不全治療薬のこと。
1998年3月27日にFDA (米国食品・医薬品認可局)の販売認可を受け、4月上句に米国で発売された。
日本では1999年1月25日、厚生省がバイアグラの製造販売と認可をして3月23日より市販されることになった。

僕も歳を取ってきて、だんだん理解できるようになったのだが、男性にとってチンコが立つかどうか、チンコが硬いかどうか、女性を満足させられるかどうか、これは絶対的に重要な問題だよ。
特に日本という国は、売春は事実上解禁されているし、不倫も浮気も何でもありの、世界に冠たるセックス大国だ。
ということは、チンコが立って何回もできる薬が米国で発売されたという情報は、現在では想像もできないくらいの衝撃を日本社会に与えたものだ。

サラリーマン週刊誌はどれも、バイアグラの特集記事を載せて売り上げを伸ばしていた。
1998年の夏から秋の段階では、日本でも個人輸入されたバイアグラが、ものすごく高価な値段(50mg1錠が一万円くらい)で売られていた。
そのころ青山通りを歩いていたら、「バイアグラあります」という小さな看板を出しているお茶目なウドン屋を見たことがあるよ。
1998年の年末、僕はたまたま、ロサンジェルスからベネズエラのエンジェルフォールズを見に行くことにした。
今度の旅行では、うまく行けば、ベネズエラのついでに他の国へも足を伸ばそうと考えないこともなかった。
だが、ベネズエラでいろいろトラブルが起きて諦める。
また、ベネズエラも特にカラカスでは、かなり人種差別的な取り扱いを受けて、気分がよくない。
これでは、せっかくロサンジェルスに来た意味がない。

しかしよく考えてみると、ロサンジェルスにはバイアグラが売ってあるんだよ。
ベネズエラの旅行話はたいして面白くないので、友達も喜んでくれない。
しかし、バイアグラをお土産にすればどうだろう?
これは世界旅行者として今度のベネズエラ失敗旅行を大成功旅行に大逆転することもできるってわけだ(笑)♪

バイアグラを購入するのは簡単で、そのころロサンジェルスの日本語情報誌を見れば、「バイアグラ売ります」の広告がよく載っていた。
しかし、こんな簡単なやりかたでバイアグラを買っては、世界旅行者の名前がすたるよ。
だって、通販でバイアグラを購入した場合、それが本物だと誰が証明できるのだろうか
だいたい薬なんて、表面上似たようなものを作るのは簡単だ。
バイアグラの錠剤は、青色の菱形で、その裏表に「pfizer」というファイザー製薬のロゴと、100mgの錠剤ならば「VGR100」と書いてあるだけ。
手先の器用な中国人ならば、米粒をこねて色をつけて、文字を書き込むなんて一晩で何千錠も作ってしまえるだろう。
実際僕は、この時期バイアグラとして流通していた錠剤はかなりの部分ニセモノだったと思っているよ。
つまり、僕が買うならば、絶対に医者が処方して薬局で購入した正真正銘の本物でなければならない。
でも簡単に入手できるのかどうか。
僕はロサンジェルスの安宿に巣食っていた怪しげな商売人の皆さんに話しかけて情報を集めた。
すると「何とかクリニックなら、すぐに処方箋を書いてくれるよ」という噂が入る。
「誰々さんはバイアグラを米国で大量に購入して、それをクマのぬいぐるみの中に詰めて日本で売りさばいて大金持ちになった」という話も聞いた。
しかし、ちょっとでもロサンジェルスを知っている人間ならば、こんな話をそのまま信じない。
だってロサンジェルスの話は、90パーセントは嘘なんだから。
ロサンジェルスに住んでいる人間の話を信じるならば、ロスに不法滞在してアルバイトしている人間は、みんな東大卒だし、家は大金持ちになるんだからさ。

いい加減な話はたくさんある。
しかし、実際にどういう診察をして、どういう手続きでバイアグラが処方されるのかわからない。
みんな言うことは言うが、肝心なことは知らないんだ。
つまり、みんな口先だけで、本当にバイアグラを処方してもらった人間はいない。

バイアグラを買いたい、しかし嘘をついて診察を受けて恥をかくのは怖い。
もちろん嘘の申告をしてバイアグラを手に入れるなんて、違法行為はしたくない。
しかし、世界中でとんでもないトラブルを次々に乗り切ってきた世界旅行者ならば、バイアグラから逃げることはできない。

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どうやってバイアグラを購入したか、一番大切な部分は、自分でお金を出して「世界冷や汗ひとり旅」を購入して読んでください。
「世界冷や汗一人旅」
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これだけ大騒ぎをして、バイアグラを入手したのに、僕にはたいして効果がないとわかったのは、ちょっと本当の冷や汗物だったかもしれないよね。
http://d.hatena.ne.jp/worldtraveller/20050727
追加情報。
この話を書いたのは2005年だが、2008年には「日本で流通しているバイアグラにはニセモノが多い」というニュースが流れている。
僕は1998年、10年前から、「バイアグラのニセモノが出るだろう」と予想していたことを確認ください。