町田市ホームページにおいて、標記の報告がなされています。
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同報告書の健康福祉部・障がい福祉課に対する指摘事項の中に、以下の通り、「町田市障がい者就労・生活支援センター らいむ」の事業に関わる指摘事項がありました。
この監査は、地方自治法の規定により、「2007年度の財務に関する事務及びこれに関する事務事業」について、監査を行い、各事業を実施する所管部署に対して、指摘がなされたもので、らいむ(法人)としては、直接、これに答える義務は発生しませんが、誤解を招かないようにするため、「らいむ」の事業を受託する法人としての意見を表記するものです。
(指摘事項の内容) 2007年度第2回定期監査報告書14頁に記載
障がい福祉課
5【指摘】財務に関する事務処理を適正に行うべきもの
以下のような事例が見受けられたので、財務に関する事務処理を適正に行われたい。
(1) 略
(2) 略
(3)町田市障がい者就労・生活支援事業業務委託は、当然に事務費が発生する事業内容であるにもかかわらず、委託料の内訳として全額が人件費であるとの内容で契約関係書類が作成されていた。
(4) 略
(「町田市障がい者就労・生活支援事業」を受託する法人としての意見)
1.監査報告書にある通り、契約関係書類においては、委託料の内訳として、「町田市障がい者就労・生活支援センター らいむ」開設年度の2004年度を除き、2005年度以降の3年間は、全額が人件費であるという内容で作成している。
2007年度も含め、この間の契約の手続きとしては、法人から「見積書」を提出後、町田市提示の業務委託契約書を締結、契約書に基づき、仕様書に従い、契約を履行する流れとなっている。
見積書に記入した金額は、下表の通りであるが、2005年度以降、いずれの年度においても、町田市から「見積書」の金額を見直すようにという指示は、受けていない。契約締結までの期間に、「見積書」の他に、「事業計画書」「予算書」を町田市に提出しており、2005年度以降は、委託料<人件費の状態になっていることについて障がい福祉課においても理解がなされていたことにより、今回の監査で指摘された事項について、これまで言及されることはなかったものと考える。
(表1. 委託料の内訳として「見積書」に記入した額)
| 費目 | 詳細 | 2007年度 (監査当該年度) |
2006年度 (変更後) |
2006年度 (変更前) |
2005年度 | 2004年度 (9ヶ月分) |
| @人件費 | 職員俸給 | 9,313,920円 | 9,313,920円 | 9,313,920円 | 8,458,560円 | 6,183,540円 |
| 職員諸手当 | 5,207,928円 | 5,207,928円 | 5,207,928円 | 5,143,476円 | 3,681,000円 | |
| 非常勤職員給与 | 3,366,000円 | 3,366,000円 | 1,683,000円 | 1,999,992円 | 1,143,360円 | |
| 法定福利費 | 1,447,152円 | 1,447,152円 | 1,201,152円 | 1,803,972円 | 1,629,000円 | |
| 人件費小計 | 19,335,000円 | 19,335,000円 | 17,406,000円 | 17,406,000円 | 12,636,900円 | |
| A維持管理費 | 0円 | 0円 | 0円 | 0円 | 0円 | |
| B管理・事業経費 | 0円 | 0円 | 0円 | 0円 | 417,600円 | |
| 委託料 | 合計 | 19,335,000円 | 19,335,000円 | 17,406,000円 | 17,406,000円 | 13,054,500円 |
※2006年度は、東京都の要綱が改正されたことにより、年度途中で委託料金額が増額されている。
2.実際の委託料金額と人件費支出および事務費支出、事業費支出を加えた支出計との比較は下表の通りである。
2004年度は、委託料の範囲内で、人件費支出を賄っているが、総支出額はすでに委託料を上回っている。また、2005年度以降の3年間は、人件費支出のみで既に委託料を上回る状態が続いている。
これにより、事業受託4年間の累積額で、法人からの「持出し額」が、1800万円を超える金額となっている。
(表2. 委託料収入と事業に係る支出額の比較)
| 2004年度 (9ヶ月分) |
2005年度 | 2006年度 | 2007年度 (決算見込み) (監査当該年度) |
||
| 委託料収入(A) | 13,054,500円 | 17,406,000円 | 19,335,000円 | 19,335,000円 | |
| 人件費支出 | 10,632,592円 | 18,164,442円 | 22,025,404円 | 21,013,500円 | |
| 事務費支出 | 2,927,165円 | 3,419,693円 | 3,102,537円 | 3,626,403円 | |
| 事業費支出 | 80,000円 | 997,706円 | 1,293,378円 | 0円 | |
| 支出計(B) | 13,639,757円 | 22,581,841円 | 26,421,319円 | 24,639,903円 | |
| (A)−(B) | △ 585,257円 | △ 5,175,841円 | △ 7,086,319円 | △ 5,304,903円 | |
| 累積 | △ 585,257円 | △ 5,761,098円 | △ 12,847,417円 | △ 18,152,320円 | |
※2007年度において事業費支出が、0円になっているのは、職業訓練として、事業所内で行っていた「スキルアップ訓練」を中止したことによる。従来は、「スキルアップ訓練」参加者に対して、「訓練手当」の支給を行っていたことにより、費用が発生していた。。
3.上記の様に、2005年度以降、毎年度、人件費が委託料を上回るようになった背景には、「らいむ」の登録者数の急増がある。
「らいむ」の事業は、東京都の「区市町村障害者就労支援事業」および町田市の「町田市障がい者就労・生活支援事業」の要綱に基づいて、実施しているが、要綱上の職員配置基準では、現在、常勤2名+非常勤3名となっているが、登録者の増加に伴い、職業相談、面接同行、職場内支援、企業訪問等の支援回数が激増したことで、「らいむ」では、常勤4名+非常勤1名と職員体制を厚くしている。
結果、人件費>委託料となり、法人からの「持ち出し」を余儀なくされている。
法人としては、当然、「持ち出し」は厳しいが、「障害者自立支援法」が施行され、法人としても、就労支援を重点課題の1つとして位置づけていることもあり、就労支援の実際を学び、全体にフィードバックしていきたいという思いから、この間、敢えて「持ち出し」を続けてきている。
(表3. 「らいむ」の利用登録者数と職員数の推移)
| 2004年度末 | 2005年度末 | 2006年度末 | 2007年度 (2月末まで) |
||
| 利用登録者数 | 身体障がい | 14名 | 33名 | 53名 | 68名 |
| 知的障がい | 20名 | 71名 | 99名 | 137名 | |
| 精神障がい | 32名 | 74名 | 123名 | 168名 | |
| その他 | 7名 | 9名 | 15名 | 20名 | |
| 合 計 | 73名 | 187名 | 290名 | 393名 | |
| 職員数 | 常勤 | 3名 | 3名 | 4名 | 4名 |
| 非常勤 | 1名 | 1名 | 1名 | 1名 | |
※「らいむ」の登録は、現在は「永久登録」のかたちとなっているため、自ら「登録取消」を申請しない限り、「登録」となっている。
※2007年度は、職員の退職に伴い、新人職員を雇用したため、職員数に変動はないが、人件費支出が減少している。
(表4. 「らいむ」の支援による新規登録者数と、その内、離職した人の推移)

2004年度は、「らいむ」の支援を通じて、21名が新規就職したが、内、1名が離職した。
2005年度は、35名が新規就職したが、前年度に就職した人も含めて、通算で30名が離職した。
定着率が5割を切ってしまったことを深刻に受けとめ、2006年度からは、できる限り、離職者を少なくしていくために、職場定着支援に重点を置いた。これにより、離職者数は減少し、2008年1月末現在は、117名の新規就職者に対して、離職者数は49名で、定着率は、約6割となっている。
4. 登録者数が毎年度、100名ずつ増え続ける中、「らいむ」の事業を継続するにあたって、法人から「持ち出し」が続いていること、また、職員の過重勤務が続いていることについては、この間も「町田市障がい者就労・生活支援推進協議会」等の場で報告してきている。
法人としても、これ以上、「持ち出し」を続けることについては、限界に達していることもあり、2007年12月に健康福祉部長と懇談会を持たせていただき、現状を説明するとともに、改善策の検討をお願いした。
また、2008年2月1日には、石阪市長宛の「要望書」@を提出させていただいた。2月14日に、「要望書」に対する回答を健康福祉部長より、いただいたが、その席の冒頭で、初めて、今回の監査報告についての説明を受けた次第である。
法人としては、委託=受託事業であるから、委託料の範囲内で事業をおこなうべきであるという「原則」は理解できるが、一方で、現在の委託料の金額が、果たしてこの事業の規模や目的と照らし合わせて、適正な金額であるか否かということについて、再度、検討を図っていただきたいという「要望書」Aを3月3日に改めて提出したところである。