8. 活気づく中国陶磁器

7. ミントンを探し求めて

6. ドイツのオークション

5. ポートベロの近況

4. アウトバーンの180キロ族

3. チューリンゲン磁器街道

2. ハロッズデパートの骨董店

1. ドイツのアンティークマーケット


  

ミントンを探し求めて

 何度か今までの薫風で触れたように駐在員時代の勤務地がドイツだったことで私の店のアンティーク商品はマイセン、KPMといったコンティネンタルセラミックが主体でした。
ところが一昨年の秋にマイセンを買い付ける目的で参加したイギリスの地方オークションの下見会場に並べてあったミントンの鳥を描いた絵皿を見てからというものミントンの絵付け、装飾技術のレベルの高さに感動する一方、ミントンブルー、アシッドゴールド、パテシュールパテ、パリアン、マヨリカなどの新しい技術を次々に開発していった19世紀ミントンに対して強い興味を持ち始めました。
それからというもの訪欧するときには必ずイギリス地方都市で開催されるオークションへの参加を組み入れる事にしています。
特に事前にミントンが出品される情報を得たときにはそのオークションを最優先にしたスケジュールを作っています。
昨年の11月の初めでしたか、月末に開催されるイギリス西部の地方都市オークションでミントンが約10点出品されるとの情報が入り早速渡欧の準備に入りました。ドイツで2つのオークションに出て、その後本命のイギリス地方オークションに参加し、帰国前に著名なロンドンのオークションに出てみる計画でした。
ところが出発5日前になってイギリス陶磁器の本場ストークオントレント市の近郊に位置するオークションハウスのHP上に11月末のEuropean Ceramics Auctionにロイヤルドルトン/ミントン博物館が保有している陶磁器150点を委託出品するとの情報が載ってる事に気付いたのです。
これは又と無いチャンスの上に幸いにも本命にしていたオークションとは日程が重ならなかったので直ぐにスケジュールの変更を行いました。

 さて胸ときめかして参加した二つのオークションの成果報告をしたいと思います。
先ず本命としてきたイギリス西部の地方都市オークションでは追い求めている19世紀ミントンが予想価格を上回ったものの何とか獲得できました。(その一つがNo168の透かしのプレートです)
このオークションは場所柄ウ−スタ、ロイヤルウースタが数多く出品される事もあってミントン目的の客は少ないのが幸いしたようです。
ロンドン、ユーストン駅からExpressで2時間の距離のストークオントレント市郊外のオークションでは確かにドルトンとミントンが150点出品されたものの傷んだ物が多く目を引く物は20点位とちょっとがっかりしました。
しかし気を取り直して競り合いミントンだけで8点獲得出来ました。
状態の良い物は20世紀初頭の物が多く、目的とした19世紀の作品は少なかったのですが新しくても手描きのミントンは高い品質を維持しています。(その一つがNo166の鳥絵プレートです)
未だミントンはかじり始めたばかり、イギリスのオークションに数多く参加し素晴らしい作品を探し皆様に紹介していきたいと思います。

 ところでイギリス人のアンティーク好きは良く知られていますが、後者のオークション会場は平日と言うのに家具を競売していた下見の日も、Ceramicの本番の日も2日共約200人は座れる椅子席は満席、それを取り囲むように100人位の人が入札に参加して熱気に包まれていました。
オークションが終了しハウス窓口に帰りのタクシーを頼んだところ、マネージャが出てきて日本から良く来てくれたとハウスの車で10km離れたホテルまで送ってくれました。
何しろ余裕を感じます。
道中彼が言うにはハウスのオークションビジネスは順調とのこと、日本の現況を知る私は羨ましく思った次第です。