デバイス博物館 更新日:2005.10.12

私の独断と偏見で初期、中期、後期と分類して見ました、真空管は電子管とも言い 現在では三、四種類を除いてほとんど作られておりません トランジスタ、FET等に置き換わられております、ですから博物館なのです、真空管を分類しますと以下のようになります。 現物は全て私
所蔵の物です。

用途による分類
用途、働き 内容 真空管の特徴
整流、検波用 読んで字のごとく整流及び検波 1、管内部は真空(一部にガス入りもあります)

2、ヒーターを内臓(小形管で1〜2W消費する)

3、最低20VDCが必要(大方は100V以上、物によっては数KV)
低周波増幅用(電圧増幅,電力増幅) オーディオ(音声)信号の増幅
高周波増幅用(電圧増幅,電力増幅) 高周波信号の増幅(電力増幅の最終段は特に送信管とも言う)
発振用 発振器(高周波(低周波を含む)、超高周波、電力用とあります)
周波数変換(混合)用 スーパーヘテロダイン用(主にラジオ,TV,通信機用)
特殊管 撮像管、ガイガー計数管、X線管、光電子増倍管、ブラウン管
その他 同調指示管、定電圧放電管(真空ではないけど)、複合管等

動作原理による分類(二極管を除く)
種類 動作原理 用途及び特徴
なす管、ST管,MT管,GT管,
メタル管、灯台管、板極管等
グリッドによる電子流制御 汎用管(主にラジオ、TV,通信機器その他)
(三極管,四極管,五極管、ビーム管、複合管、特殊管等があります)
クライストロン 電子流密度制御 小信号用から大電力用の発振と直接周波数変調
(レーダー、高周波加熱、粒子加速機)
進行波管、後進波管 電界と磁界の相互作用 超高周波電力増幅(マイクロ回線中継器、放送衛星)
マグネトロン(磁電管) 電界と磁界の相互作用 超高周波大電力発振(電子レンジ、レーダー)
特殊管 色々です それぞれ専用です  X線管、ガイガー計数管、光電子増倍管、
撮像管、ブラウン管、表示管等



初期
真空管(汎用管)の回路記号 なす管 真空管ラジオについて

三極管、五極管

KX-281 マツダ
戦前の真空管は大変高価で一個5円位であったと聞いております 現在なら10万円位となります 当時のラジオは3本位使ったでしょうから50万円位の感覚となります、 だから安価な個人用ラジオとして鉱石ラジオが持てはやされた事でしょう、 部品は細いエナメル線、鉄の棒、検波器、コンデンサ2個、イヤフォンの6点で出来たのですから、 但し強いAM電波しか受かりません、 でもマッチングさせますと微かながらもスピーカーを鳴らす事が出来ます。
上が陽極(プレート)、点々がグリッド、
下が陰極(カソード)とヒーターで
グリッドの無いのが二極管(整流管)です。
初期のラジオ、無線機器
(なす型なので通称なす管)
戦後は放送局が増えて混信を避ける為に高級化しスーパーヘテロダイン式になりました、五球スーパーと言われ真空管を五個使用しました。

中期
ST管 ST管の変種? ST管の変種?

5Z3, 807, 807

J1445 JRC製(見本品と捺印)
(おそらく試作品)

4H72 日立 東芝 S36年製
戦後のラジオの大方はこれで、
後にMT管に変わって行きました.
電力増幅管? 高電流用整流管

GT管 GT管の変種? メタル管(GT管の変種?)

25E5,                ?

5R4WGY USA製

12SG7 , 6AC7 , 6SQ7 USA製
ミサイルに搭載出来るとか聞きました?
TV、無線機その他 整流管 軍用(外装が金属製で丈夫)

後期

MT管(ニ極管〜五極管)

真空管の全盛期にはこれが使われました、
そして少しずつトランジスタに置き変わっていったのです(昭和40年代)
準備中
中短波FMラジオ、TV、ステレオ、測定器その他

送信管(送信機用電力増幅管)
準備中 準備中
7T85RB 東芝製

真空管式携帯ラジオについて 電源トランスの無いラジオについて
真空管(汎用管)は通常 DC100V〜400V で動作しますが トランジスタラジオが出るまではMT管で乾電池 22,4V で使える携帯ラジオ用の電池管がありました、大きな電池パックも売っておりました 他にヒーター用に 1,5V でしたかが入っておりました つまり電池は二種類必要でした。 MT 管の時代になってから安く作るために高価な電源トランスを省ける真空管が作られました(トランスレス球)、トランスが無い為 AC100V が絶縁されないのでACコードプラグの差込みによっては金属部(GND)にさわると感電するのです(家庭の AC100V は電柱の柱状トランスから分配されており安全の為に片側は地中に落とされています、真空管ラジオのトランスはヒーター電圧と陽極電圧を作ります)。

大型管(工業用) 灯台管 ペンシル管

7T54RA (日立製)下部は放熱器
重量 3Kg

2C43 ,NEC製(三極管)
(銀メッキが錆びて黒くなってます)

JRC-5675 , USA製
おそらく最も小さい真空管(三極管)
高い周波数迄使う為に小さくしたのです
高周波加熱用(数百KHz?、数KW?) 電力増幅管?(数百MHz1W位?) 超短波用?

マイクロ波用
クライストロン マグネトロン(磁電管)
(更新日:2005.9.23)
進行波管

V-58C(導波管タイプ) , 2K25
これは小型管でS45年以前のものです
USA製

2M216J(U) 東芝製(平成生まれ)

4W80 NEC(S45年頃の生産)
導波管タイプです 重量 5Kg
マイクロ波発振管(数GHz、数10mW)
現在は大型で数KW、数MWクラスもあります、パルス動作で100MWもあります(レーダー用、高周波加熱用、粒子加速機用は製造中ですが注文生産でしょう)
電子レンジ用マイクロ波電力発振管
(2,45GHz数百W)、レーダー用もあります、ご存知の通り現在も製造中で、おそらく現在最も多く作られている真空管です
マイクロ波電力増幅管(4GHz、数W)
マイクロ波回線中継器、人口衛星(200億円でしたかがパーになったのは記憶に新しく、このタイプです アメリカ製でしたが)

後進波管(バックワード)
進行波管と同じようなものです、左茶色のブロックは磁石で真中に管が差し込まれます

特殊管
光電子増倍管 撮像管 X線管

7696 東芝 S51年製 NHKと手書きしてあります
 フォトマルチプライヤーとも言い通称フォトマル、ニュートリノ検出で有名になったカミオカンデもこれで 見た目の形状は大分違いますが光で電子を放出させ増倍するのは同じです、大方はCCDに取って替わられましたが。
準備中
イメージオルシコンとプランビコンと言うのがありました、これもCCDに取って替わられましたが。
(クーリッジ管と言うのがあります)
現在は目的に合わせた種々の物があります。
フオトセンサー用 TVカメラ用 レントゲン装置、探傷装置その他

計数管 数字表示管 ガイガー計数管


DC10B JRC S29年製
(正確には放電管です)
準備中、ニキシー管、蛍光管
LED,LCDに取って替わられました
最近まで秋葉原の某部品販売店で売っておりました。
パルスカウンター用 測定器等のデータ表示用 放射線測定用

ブラウン管
75C-B1 ,75E-B1
NEC S25年製
準備中
TVゲーム用
14インチモニター
(インベーダーゲーム用)

 車載用カラーTV 韓国製 
6インチ H5年製 
初期の小形ブラウン管
(オシロスコープ用)
まもなくほんとの博物館入りになりそうです

その他 あれこれ
ラジオ、TVの消費電力について
(更新日:2003.3.1)
初期のコンピュータについて
(更新日:2003.3.1)
戦後の真空管ラジオは 20〜50W 消費しました(現在の10〜14形TVと同じ位です)、 初期のトランジスタラジオは1〜2Wでした(色々ありますが)、現在のI Cラジオは 0,5〜1 W位で済むでしょう、 真空管モノクロ TV は 100W位だった様に思います 又初期の真空管カラーTV は 500W位で正に電熱器でした(冬は暖房器になりますが夏はどうしたのでしょうか?)。     コンピュータは最初真空管で作られました(ENIACと言ったと思います、研究用試作機 USA)学校の教室程の大きさであったと聞いています、2,3千本使ったとか?(当時の真空管はST管かGT管でおそらく 3W/本 程消費したと思いますから 6KW〜9KWになります)、 日本ではリレー(継電器)によるコンピュータが作られたそうです(カメラレンズの設計用で実用機)この為日本では IBMのコンピュータ特許申請は却下されたとか?
又日本で最初に真空管で作られたコンピュータにパラメトロン計算機があります(現NTT電気通信研究所 発信器の位相の違いを2進数の 0,1に対応させたとか?)。
何処かの大学では真空管で作ったけれど当時の国産真空管は信頼度が悪くテスト中にどれかの真空管が故障を起こし取り替えても次には別な真空管が故障を起こすので結局動かなかったとか? コンピュータは大量の部品を使う為 部品の信頼性は重要な特性であることを認識させるお話です、 部品の信頼度(故障率)を表す単位はFITであることはご存知の通りです。

電子レンジについて(マグネトロン使用)(2004/3/12更新) 真空管の購入について
電子レンジは昭和35年頃アメリカで開発され40年頃日本で国産化されました、 当時の値段は20数万円(軽自動車は当時30数万円)でレストラン位でしか置けないだろうと書いた新聞記事がありましたが現在は1〜3万円程ですから随分安くなったものです、 壊れたレンジ(日本製)を覗いて見たら 1,85KV のトランスが入ってました、半波整流しておりますが平滑はしておりません(1μF弱のコンデンサは入っております) 脈流のままです  ピーク値で 2,6KV になります(脈流のままなので整流器には 5,2KV 加わりません 民生機器は安く作る為に脈流のまま使う事が多い様です 平滑コンデンサと整流器半分を省いた上に約 3KV の整流器で済んだのです)、他にヒーター用  3V端子があります 上記の写真はこの中にあったマグネトロンです。 汎用管の何種かは現在でも秋葉原で買うことが出来ます(オーディオ用&無線用)


EMP(electoro magnetic pulse)と真空管 感想
EMP(電気磁気パルス)は 核実験から得られた副産物なのだそうですが 核爆弾を適度な高さで爆発させると強力な電気磁気パルスを発生し通信網(有線式)に接続された通信機器を破壊すると言うものです しかも伝送路を伝って広範囲に渡り パルスの性格上 防ぐのは難しく軍事上大きな問題との事です  つまり通信機器破壊爆弾にもなるのです、これが公になったのは今から27年位前であったと思います これに関連し更にさかのぼる事 4,5年位前に次の事がありました ソ連の戦闘機一機が日本に亡命しました(初めての事で当時は大きなニュースでした) 電子機器類を調べた所 機体表面付近には真空管を使い 奥部には半導体を使っていたとか?(記憶は定かではありませんが)  このニュースを聞いて ソ連は遅れてると思ったものですが 一般にエネルギー消費の大きい素子は妨害に強いのです、おそらく 当時としてはとり得る最適な妨害対策と思われます 現在はどんな対策をしているのか解りません 知ってる方教えて下さい。 現在資料が無く私の記憶だけを頼りに記述致しました、間違いがありましたら資料と共に ご指摘メールを下されば幸いです。  ご指摘メール

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