電子回路 電子回路 1 更新日:2004.9.21

オリジナル&初公開です
発振器12.8MHzから10MHzを正確且つ簡単に作り出す方法 2002.8.8 初公開

恒温曹付き発振器 製作動機

内部の X'tal ケース外周に巻いてあるヒーターと
op amp で温度制御をする、周波数微調可能です
(箱部サイズ40x40x55mm 中身はTOYOCOM製)

恒温曹付き発振器(12800.0000KHzと表示 NEC製)をたまたま持っておりましたので これを利用して周波数カウンターの基準発振器に出来ないかと考えました、皆様ご存知のように周波数カウンターは 基準発振器の安定度で値段が決まります 廉価なカウンターの基準発振器の安定度はせいぜい5、6桁程度です 簡単な補償では6、7桁が限界でしょう これを更に8桁精度にするのです{TV電波(NHK,TV朝日のカラーサブキャリア)を使えば 9、10桁とれます、原子標準ですと11、12桁 }。
周波数カウンターの基準発振器は通常10MHzが使われており 手持ちの高安定発振器は12.8MHzなものですから10MHzに変換するしかないのです ディジタル技術と無線技術を組み合わせることで安定度の犠牲なしで簡単に作る事が出来ました まずは図1のブロック図を見て下さい。


図1.ブロック図

発振源は入力信号のみで周波数変動を起こす要素はありません 
 出力信号の安定度=入力信号の安定度 となります。
[{(12,8MHz÷8)×5}÷4]×5=10MHz
インピーダンス
マッチング
発振器入力(12.8MHz)はインピーダンスマッチングと共に昇圧されます。
1/8分周 ディジタルカウンターで分周します。
5逓倍 1.6MHzの5次高調波に同調した共振器で8MHzを取り出します 結果として5逓倍します。
(dyty 50%の方形波には基本波の他に奇数次高調波を含んでいます)。
1/4分周 1/8分周と同じです。
後段5逓倍 2MHzの5次高調波に同調した共振器で10MHzを取り出します。
動作原理 周波数の割算と掛け算を繰り返し 目的の周波数を作る手法で他にも応用が利くでしょう、次数が高くなるとレベルが小さくなるので増幅が必要になります 逓倍は無線技術ではトランジスタと共振器を組み合わせて良く使われます、まどろっこしく見えますが確実です(安価な I C 3個とL 4個、C15個、R 11個、電源 I C含む )。

 
参考&お願い
一気に何十逓倍もするには ”ダイオードの部屋” にあるスナップオフ(ステップリカバリ)ダイオードが使われます (この場合では1/32分周の後25逓倍する、共振器のQは高い必要あり) お値段の方は解りませんが手持ちに中古二個あります 私はまだ使った事はありません どなたか使った事のある方情報を下さいませんでしょうか?

図2.回路図

VBはHC14のヒステリシス電圧の中点に合わせます(バラツキも考慮する事)
IN端子に繋がる220Ωは無し100Ωは360Ωの誤り、電源I C傍の270K,220Kは33K,27Kの誤り。
インピーダンスマッチング 入力段はインピーダンスマッチングです しかし目的はインバーターを駆動するレベルに昇圧する事です, トランスを使えばもっと簡単化されますが作るのが面倒且つ高価です。 
シュミットインバーター
74HC14
サイン波を方形波に整形します、アナログ波形をデジタル波形に変換するにはシュミットインバーターを使います、これをしませんと誤動作だけでなく C-MOS I Cの消費電流を増やします。
ディジタルカウンター
74HC393
分周します 出力に接続された抵抗はカウンター保護の電流リミッターです 省く事は出来ません,この為共振器のQが低下しますので大きくも出来ません もっと小さくは出来そうです、(HC393はカウンター二個入り)。
共振器
L2個とC3個
通常共振器はトランスを使いますが簡単に作る為にコイルにしました このコイルは10%もの誤差がある為コンデンサーを調整しなければなりませんでした。
トランスを使えば全てのシュミットインバーターも省略出来るかも知れませんが値段が高くなるでしょう ディジタルI Cは安い!

図3.実装基板
写真 備考
ご覧の通りユニバーサル基板です どれも標準的部品です。
回路図には書いておりませんが他に安定な周波数が10種類あります。
高い方から 12.8M  8.0M  6,4M  4.0M  3,2M  2.0M  1,6M  1.0M  0,8M  0,5MHzです。
周波数調整はNHKのカラーサブキャリアを基準に利用しました。

図4.改良点
問題点 解決法
共振器の出力が小さいのでQを上げたい カウンター出力の直列抵抗を小さくする (100Ωにしても差し支え無さそうです 74HCは 士25mAまでは保証されます 厳密に計算して見て下さい)。(次項のシュミットインバーターのバラツキと関連)。
共振器の出力が小さい為シュミットインバーター
のバラツキを吸収出来ないかもしれない
シュミットインバーターをHCT14にして利得を上げる(バイアス電圧の変更要) HCT14の入力窓はHC14に比べ小さくなる分 利得上昇と等価です(約2倍つまり共振器の出力が今のままで良くなる)。
共振器を無調整にしたい コイルを誤差の小さい物にする(5%位 Qが悪いので多少のずれは問題ありません)。
インピーダンスマッチングの不要化 トランジスタに置き換えるか電源電圧を下げる。
最終段の共振器はQが小さい為にデューティが変動します 結果として周波数の短時間揺らぎを起こします (出力周波数には変化ありませんが) 最終段と同じ共振器とシュミットインバーターを追加する事です(この場合基本波が入力される為 シュミットインバーター入力端子直列抵抗はもっと大きくしなければ I Cが破壊されます しかしパルス出力よりインバーター無しのサイン出力の方が良いかも知れません)。
電源電圧を下げる 抵抗値変更、コイルの変更、インバーター無しのサイン出力に変更で上記項目を全てクリヤ出来そうです。
(作った当時 3V電源 ICは出始めで手に入りにくく 手持ちの 5V にしたのです 78L05)。

予定 感想
改良版の電源電圧2〜3,3V版を作る予定ですが 何時になるかわかりません。(74LVシリーズを使いたい) 冒頭にも述べましたように周波数カウンターの基準発振器にと思い作ったのですが 同時にアイディアの確認でもありました(こちらが本音)、作ったきりで既に11年位になりますが周波数カウンターのチェックに使っています  周波数カウンターの原振にして組み込みたいのですが何時になるやら。         

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