紹介
本書の著者・岩本正次氏は,「やどかりの里」にとっては,初代理事長であり,草創期の「やどかりの里」を背負って立ったプロたちの師である.現会長の谷中輝雄,現常務理事の増田一世を導き,育てた張本人である.特に圧巻なのは,1960年代に「生活」に注目して,精神保健・福祉・医療の分野に提唱していることである.医学・医療一辺倒であった当時の流れの中で,この提唱は必ずしも受け入れられたとは思えないが,「やどかりの里」の生活支援の理念の形成には欠かすことのできないものである.本書を制作する過程で,改めて岩本氏の原稿に触れ,その新しさに驚嘆する思いであった.
岩本氏の活動は地域でよりも,大学,精神病院でのそれのほうがはるかに長い.にもかかわらず,「生活」を見据えたこの先駆性は,今日,ソーシャルワークのプロフェッショナルを志す人々の「師」に値するものである.
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