20世紀初頭に活躍した英国人について、日本に住む日本人のわたしが、どんな手段を使って調べてきたか?
そのノウハウをご紹介。
新しい原稿が上に記載されています。
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■人名探索(1980年代) ■記事と書評集め(1980年代) ■アジアの人名と翻訳文献調査(1980年代) ■日本の記事収集と人名調べ(1980年代) ■映画を調べる(1980年代) |
■最後に(1980年代) ■注釈(1980年代) ■追加コメント(2001年) ■追加コメント(2008年) |
| ■■ 2008年の追加コメント ■■ |
★おまけ 洋書の購入方法変遷★
レファレンス方法とは直接関係ないが、洋書購入方法の変遷についても触れておく。
[1] 丸善やイエナ、紀伊國屋書店、三省堂、北沢書店など都内の実店舗を利用
最初(1980年代初頭)はやはりこれしかなかった。だがあまりの値段の高さ(本の価格に加えて、都内に出るまでの交通費がかかる。これが馬鹿にならない)に、節約方法を模索。思いついた手は、
[2] 英国の出版社に手紙を書いて直接取引。さらに、英国の書店に手紙で注文
ダイレクトに出版社から、という作戦はいつでも成功したわけではない。そこで、友人が教えてくれたあるロンドンの書店に手紙を出し、その書店がたまたまケンブリッジの大書店 heffers に合併吸収されたことから、heffes との縁ができた。heffers には GIRO(ジャイロ)の口座があったため、日本の郵便振替口座から格安の手数料で送金できたことは実に僥倖であった。どこの馬の骨ともわからぬ外国人に、後払いでせっせと本を送ってくれた heffes には今でも感謝している。のちにケンブリッジを訪問したときには、むろん実店舗に出向いて本を購入したことを思い出す。
ある出版社にはまとまった金額のポンド建てトラベラーズチェックを送り、そこから注文の度に代金を引き落としてもらうという方法もとった。なお、アメリカに送金するときは、郵便局で手数料500円の為替を作りそれをエアメイルで郵送した。これらの方法が、前クレジットカード時代にもっとも手数料の安い送金法だったと思う。ついでながら、銀行からの送金は、論外というほど高額の手数料がかかった(たぶん今もだろう)。また、ある年から為替送金には本人確認が必要となり、うっかり運転免許証を忘れて行って出直したこともあった。
[3] ネット書店の利用。Amazon や他の古書店など
ネット書店のネックは支払い方法である。上記の heffers はネット書店を立ち上げて支払いをカードに限定したので、利用できなくなってしまった(最後に注文したのは、Philip Pullman の『ライラの冒険』シリーズ・ペーパーバック3冊だったと思う。最後の statement の日付は2000年10月である)。 自分名義のクレジットカードを持ってからは、送金問題が一挙に解決。大袈裟ではなく、カード所持前と後とでは人生が変わった。行動範囲と手に入るものが広がったのである。PayPal は2007年にはじめて利用した。いやはや、交通費をかけて丸善に本を受け取りに行った時代がウソのようである。(2008年2月記/2011年12月追記)
書籍郵送所要日数覚え書き【船便 英国→日本】2007年/87日 2008年/81日 2011年/73日 【Priority Mail International アメリカ→日本】2008年 44日
| ■■ 2001年の追加コメント ■■ |
| ■■ 1980年代 こうして調べたロレンスのすべて ■■ |
『翻訳の世界』(バベル・プレス)1994年12月号に掲載された原稿(調ベモノ調べ方・愛蔵版「T・E・ロレンス 魔宮の伝説――こうして調べたロレンスのすべて」)を以下に再録する。
八木谷が手探りで行った1980年代の調べもの方法を1994年に追想したもので、時制は当時のものである。残念ながら、いま現在、役に立つ部分はほとんどない。ここに挙げたレファレンスのかなりの部分は、インターネットで容易に可能となったからだ。価値があるとしたら、「前ネット時代は、こういうふうに調べものをしていた」という体験談としてだろう。
それからもうひとつ、ごく個人的なことに触れておく。わたしは×年前、自己嫌悪が高じてどん底まで落ち込んだときに、この原稿を読み返して、あっさり立ち直った経験がある。わたしは大学教育を受けていないため、レファレンスに関しては100パーセントの独学だ。「誰からも教わらずにこれだけのことができたなんて、大したやつではないか」と、自分のことを見直したのだった(単純な……)。つまりは、八木谷個人にとっても意味がある体験談だったとの自覚があるため、そしてまた再び落ち込んだときのカンフル剤として(笑)、ここに公開しておくことにする。
イラストも2点再録してみたので(当サイトで八木谷のイラストを載せるのは本ページが初めて)、ご覧あれ。なお、タイトル部分の「魔宮の伝説」は、当時の担当編集者だったAさんがつけてくれたものである。[ BOTTOM ]
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| 最後に |
| ■ 注釈 ■ |
[*1] 実は、東銀座で映画『アラビアのロレンス』を見たのがきっかけだった。
[*2] ■『国会図書館百科』(出版ニュース社・1988):国会図書館のシステムは独特で、慣れるのに時間がかかる。初めて出かける人はこの本で予習しておこう。また、この図書館には「対図書館協力サービス」があり、地方の人でも、近くの公立図書館を通じて本を取り寄せたり、郵便で資料複写を申し込むことができる。もちろんレファレンス・サービスも利用できる。
■『'93〜'94 TOKYO BOOK MAP』(書籍情報社・1993)東京で本を探すための書店・図書館ガイド。全て地図付き。圧巻は、214館におよぶ専門図書館の紹介。これほど多種多様な図書館があるとは、東京はやはりすごい。電話でのレファレンスに応じてくれる所もあるので、首都圏以外の人も必携の本。
[*3] まだワープロに手が届かなかった時代なので。
[*4] 1901年から70年までに亡くなった英国人を集めた D.N.B. のコンサイス版。ほどよい長さにプロフィールがまとまっていて、机のそばに常備したい一冊。
■ Contemporary Authors Cumulative Index (Gale Ressearh Inc.) :既刊142巻の Contemporary Authors は英語圏(特にアメリカ)の作家を調べるときの強い味方。アメリカン・センターと国会図書館にある。また、国会図書館の参考図書室にある Author Biographies Master Index (Gale Reserch Company), Biography and Genealogy Master Index 1994 (Gale Reaserch Inc.) も利用価値大。
[*5] 当然、一冊のノートに書いただけの翻訳である。
[*6] たとえば、軍隊時代のヒラの同僚などですね。
[*7] これらの新聞・雑誌の刊行年、発行部数などを知るには Willings Press Guide という本が便利。
[*8] スティーヴン・タバクニック&クリストファー・マセスン『アラビアのロレンスを探して』(平凡社・1991)。原書は1988年の発行。
[*9] 中国人の欧文表記は一種類ではないので要注意。たとえば、Chang Tso-lin(張作霖)が Zhang Zuo-lin になっている辞書もある。
[*10] わたしは口コミでこれらの団体の存在を知ったが、それ以外に情報を得る方法はあるだろうか。ためしに Directory of British Associations (CBD Research Ltd., 1992) という本を見てみたが、ロレンスと名のつく Society は載っていなかった(Thomas Hardy Society などは記載あり)。Who's Whos に載っていたロレンスの最後の近親者は1991年に亡くなってしまったので、いま問い合わせるとすれば、ロレンスの公認伝配作家 Jeremy Wilson しかいないだろう(もちろん出版社気付けで)。Wilson はロレンス協会の元会長なので、喜んで答えてくれるはずだ(本当にロレンス協会の住所を知りたい人は、『學鐙』1994年3月号を参照のこと)。
[*11] この他、ロレンスに言及のある本のリストを作成。これは現在も続行中。
[*12] この本の「著者」には「訳者」も含まれているので、たとえば、『翻訳の世界』で原稿を書いている××さんはどんな本を訳しているのだろうと思ったら、この本に当たってみよう。
[*13] ■『FILM INDEX 外国映画1 1945-1993』(翔ブラザース・1994):戦後日本で劇場公開された外国映画のインデックス。原題から邦題が引けるのがなんといっても便利。また、『キネマ旬報』で紹介された号がわかるようになっているのが特徴。
[*14] 20種類以上の百科事典、人名事典で「ロレンス」を引いてみたが、記述に食い違いが多い。なかには生年すら間違っているものがあった。
(以下、次の図書館などの住所や電話番号が掲載されていたが、省略する)
■国立国会図書館
■東京都立中央図館
■ブリティッシュ・カウンシル図書館
■アメリカン・センター
■松竹大谷図書館
■英国政府観光庁
■ワールド・マガジン・ギャラリー
■朝日新聞・読者広報室
※読売新聞や毎日新聞などの読者相談係でも記事の問い合わせができる
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