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「起業家応援プロジェクト」
岡山起業研究所 代表

小さな会社の起業アドバイザー
行政書士 中井 篤
岡山県行政書士会所属
登録 第02333851号
岡山県中小企業支援センター
登録専門家
「起業研」
中井行政書士事務所
〒700−0941
岡山市青江1丁目4番16号
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債権A回収のポイント
−債権回収の一般的な流れ−
「請求のポイント」の項で述べた、請求時の確認事項のチェックが終われ
ば、いよいよ回収に取り掛かります。
@まずは話し合い
話し合いで解決できればそれに越した事はありません。
相手方の性格や態度、未払いの原因などを調査した結果、話し合いが出来
そうな状況であれば、出来るだけ早い段階で話し合いの場を持ちます。
直接交渉での請求は、とにかく「支払え、支払え」と真っ向から強気で行うも
のだけでなく、利益誘導といった手段もあります。
利益誘導というのは、相手にとっても有利な条件を提示することによって支
払いを促すといった方法です。
例えば、一括で支払う契約になっている売掛金を分割払いにする(その代わ
りに金利を取る)とか、支払い期日を延期する(その代わりに、その債権を売
買契約における代金の請求権から金銭消費貸借契約に変更したり、利率を
変更する)等があります。
その際に新たな契約内容を公正証書にしておくと回収率が高まります。
また、このように上手く交渉が進まなかった場合でも手ぶらで帰ることのない
ように心掛けるべきです。
「支払約束書」、「債務承諾書」といった内容の文書を書かせられれば、債権
の存在を証明する証拠が増える(あるいは証拠ができる)とともに、時効の進
行を中断させることが出来ます。
交渉の際の注意点は、やりすぎてはいけないという事です。
いくら債権者には請求する権利があるとは言っても、それが度を過ぎると違
法行為になる可能性があります。一般の債権者には、貸金業者が取立てを行
う際のような規制は特にはありませんが、注意が必要です。
A回収率を高めるために
話し合いの場で即回収できればそれに越した事はありません。しかしそうで
ない場合も多くあります。
その場合は、先ほども述べたように「支払約束書」や「債務確認書」を取る事
が大切ですし、その他にも回収率を高めるために、「担保を取る」ことや社長
などの「個人保証を取りつける」こと、また「連帯保証人を付ける」ことなどに応
じさせるような交渉も重要なポイントとなります。
また、話し合いで一定の成果が上がった(和解、示談が成立)場合には、そ
の内容を確かなものにする方法として即決和解という制度があります。
これは、当事者間で成立した和解の内容を裁判所によって和解調書に記載
してもらい、判決と同じような効力を持たせるものです。「裁判上の和解」とも
言い、債務名義にもなります。公正証書にも同様の効力がありますが、公正
証書の場合は請求の内容が金銭の支払いや有価証券等の給付に限られて
います。即決和解の場合は、土地や建物の明渡し請求などにも使えます。
さらに、調停委員会のあっせんのもとで話し合いによる解決を目指す民事調
停という制度もあります。
これは、話し合いの場が持てそうで、さらに裁判にはしたくない(話し合いの
中で解決したい)という場合などに使われます。民事調停での合意は裁判で
の判決と同様の効力があり、話し合いですので裁判よりも柔軟な内容での解
決ができる可能性もあります。
しかし、あくまでも話し合いですので必ずしも解決につながるというわけでは
ありませんし、相手が調停の呼び出し応じない場合等には効果が発揮されま
せん。
B話し合いが失敗に終わった場合は・・・
交渉で有益な結果が得られなかったり、交渉の場を持つ事が出来なかった
場合には、法的手段を使うより他にありません。しかし、法的手段=裁判とい
うわけではありません。裁判以外にも支払いを促す方法があります。
「内容証明」
内容証明は法的手段とはちょっと違うのですがここで紹介します。
ここで内容証明を使う意味は、絶対に回収するという強い意思を相手に伝え
ることと、相手方に強い心理的なプレッシャーを与えることにあります。強い意
思を伝えるという意味では、内容証明は一種の宣戦布告とも言えます。
なぜなら、内容証明の文末には大体「本書面到達後10日以内に誠意ある
回答なき場合は、直ちに法的手段を取ります。」といったような文章が添えら
れるからです。そして、わざわざ内容証明といった物々しい文書を使ってまで
請求をしてくるということからもその決意の程が債務者に伝わります。
そういったことから、「これは逃げられないのではないか」という気持ちを債
務者に起こさせることが心理的な圧力になります。
また、内容証明は費用の面でも割安ですので、請求額が少ない場合でも使
いやすいという利点があり、請求した事が証拠に残るという点も後々役立つ事
があります。
「支払督促」
支払督促は裁判所を利用して債権回収を図る制度です。
といっても裁判ではありません。これは、債権者からの申し立てを受けて裁
判所が債務者に対して支払の命令を出す、というものです。債権者の請求に
対して、裁判所は証拠調べなどの調査を行う事はありません、申立書を形式
の面で審査するのみです。従って債権者側からすれば利用しやすい制度とい
えます。
しかし、支払督促の利用には一定の制限があります。
それは、金銭の支払いや、有価証券などの給付の請求に利用範囲が限ら
れているということと、債務者に支払督促を送達可能である事です。
つまり、債務者が海外にいるなどで支払督促を送達できない場合には利用
できません。
さらに、相手方(債務者)は申立ての内容などが不当であると考える場合に
は、異議申し立てをすることが出来ます。異議申し立てがあった場合には、訴
訟になります。
従って、支払督促を利用する際には、訴訟に移行する可能性が(多分に)あ
ることを認識しておかなければなりません。使いやすさに関しては、内容証明
以上に使いやすいとも言えるのですが、訴訟に発展する可能性は内容証明よ
りもかなり高くなりますので、利用に際しては注意が必要です。
C最後は訴訟
以上のような様々な手段でも駄目な場合は、最後の手段として訴訟に踏み
切ることを考えます。
ここで考慮すべき事は、債権の額と裁判費用を比較して割に合うかというこ
とです。費用のほうが多いようであればメリットがありません。また、債権があ
っても訴訟で負けてしまえば回収する事が出来なくなりますので、十分な準備
が必要です。
債権額が比較的少なく、通常の訴訟を起こすのは割に合わないという場合
に、少額訴訟という方法があります。
少額訴訟は、60万円以下の金銭債権の請求の場合に利用できる制度で
す。
訴訟にかかる費用は数千円程度で、債権額が少ない場合に大変役立つ制
度となっています。その上、審理は1日で終わりますので延々と争う必要もあ
りませんし、テレビに出てくるような物々しい法廷で審理を行うのではなく、普
通の部屋でテーブルを挟んでというような形ですので、精神的にも割合楽だと
思います。
また、申立ての書類も通常の裁判に比べてそれほど難しいものではありま
せんので本人だけで行う事も可能と思われます。
※訴訟や支払督促について詳しくは、弁護士さんや司法書士さんにご
相談下さい。
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