甲斐駒('96/8/14-15)
甲斐駒('82/8/??)・・・その前に行った甲斐駒
会社は夏休みだというのに新製品関連で連日の出勤。2階建物のマシンハッチから大山の夕焼けを眺めていたとき、急に山に行きたくなった。休み明けまで後2日。それが明けると、又当分忙しい日が続く。もう仕上がらなければならないのに、量産の目途が立っていない。歩留まりは驚くべく、低レベルでのたうち回わっている。どうしたら良いのか分からない状態だ。明日は山に行こう。今日、これから山支度をして行ける山。楽して登れてエンジョイできる山。そうだ甲斐駒にしよう。返りのコンビニでポカリスエットを2gとラーメンを2袋買った。かえって裕美子ちゃんに明日は山に行って来ると言ったら「ふーん〜」
石尾根の黒戸尾根を少し下り、刀を指した石碑を過ぎてすぐ岩小屋を探す。確かこの遭難碑があった辺りだったのに、よく分からない。大きな岩のかげだったはずだ。ちょっとだけ下ると鳥居に出くわす。下りすぎた。戻る。分かるだろうか。まぁ見つからなければ天気はいいから、その辺で適当に眠ればいいや。やはりさっきのとこだった。ちょっとだけ草で覆われて分かりづらかったが、そこは登山道から、せいぜい5m程のところにある。前庭付きでゴミもなくきれいに片づいていて、5人はらくらくと横になれる岩小屋に今日は一人だ。ここは赤石沢奧壁に取り付くバンドにつながっているし、小尾根を下ればそのまま赤石沢A、Bフランケにも行ける。目の前には大武川のパノラマが広がり、その向こうには富士山が雲に浮かんでいる。まずは水汲みに行かなくては。中央綾まで行く。水がない。前はここに水があった。しょうがない、左ルンゼ取り付きまでいく。昔、来たときは流水溝に水が滴り落ちていて、晴れているのにびちゃびちゃしていた。でも今日は何処にも水はなかった。取り付きの岩の窪みにも水はなかった。そうだ今年は雨が少ないんだ。まだ1gは残っていたポカリスエットで甘ったるいラーメンを作って大武川、赤石沢が暗くなるのを、じっと見ながら食べた。星が出る。シュラフカバーに寝そべってその星をみた。月のそばの金星がきれいだった。来て良かった。
次の日3時半に起きる。頂上に行く。富士山の左脇から赤みが差し、赤富士になったかと思うと、あっと言う間にいつも見ている青みの深い富士山になり、それから回りの山々にも色が付きだす。岩小屋まで下り、またまたラーメンを作り食べ、残りカスを燃やしてから黒戸尾根を下る。七合目の小屋は皇太子殿が宿泊したとか書いて有った。小屋脇の水場の水を飲む。うまかった。今日は下りだけだ。刃渡りを通り、主のいない5合小屋を見送り、笹平に着く。横手から帰ろうか、竹宇からにしようか、暫く迷って、まだ通った事のない尾白渓谷竹宇神社の方にする。そこからバスで帰ろう。公園になっているそこにはバス発着所はなかった。しょうがない。国道20号まで出る。夏のコンクリート道路は結構厚い。学校の前まで来たところの公衆電話から妻の実家である逗子に電話する。「今日は逗子に行くよ」