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1.真空管が流行っていますね ここ数年オーディオ界には自作ブームというのが訪れていまして、値段の安いものから目玉の飛び出すような高価な真空管アンプのキットまでどれもが売れている状況らしいです。
2.真空管アンプの問題点 だからといって、「自作には真空管」と単純に行かないと私は考えます。その理由となる真空管の問題点を羅列してみますと、 1.相場の曖昧さ。
とりあえずこんなところでしょうか。真空管は10年前位に比べれば随分と手に入りやすくなったとは思いますが、ブームということもあり、結構インチキ臭い業者が跋扈していることもまた真実でして、特に地方においてはその傾向が顕著な気がします。 余談ですが、地元にある「カメラ専門店」がなぜか真空管アンプを扱うようになったということで店先にアンプを飾ってあったのですが、そのアンプは出力トランスが何ともちゃちで(どこかで見た大きさだと思ったら、昔ラジオとかをばらすと出てきたスピーカーの後ろに背負っていたトランスのそれでした)、配線もただのプリント基板でした。そのくせケースだけはイヤに立派で、ステンレスのトップがピカピカと光り輝いていました。6BQ5シングルのそれが6万9800円ということだそうです。「無線と実験」の広告欄を見たことがある人間ならまず買う気は起きないとは思いますが、普通のオーディオ雑誌しか買わない人あたりですと買った人とかいるかもしれませんね。
3.半導体をもっと簡単に 翻って半導体ですが、小信号用の小型半導体なども今では製造中止になってしまっているものも多く、真空管のように飾って置いてたのしいというわけでもないので、品種にこだわると真空管以上に見つからないという事態になってしまいますが、何より代替品が豊富ですし、真空管ほどブランドによる違いが出ずらいというのはありがたいです。かなり強引ではありますけど、オーディオ用途程度でしたら見た目や形が同じなら、同じような用途に使える可能性大ですからね。
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| Tr1 | 2SK213 |
| Tr2 | 2SJ77 |
| C1 | 1μF(積層フィルムコンデンサ) |
| R1,2 | 1.1KΩ(金属皮膜抵抗) |
| D1〜D4 | 発光ダイオード |
| R3,R4 | 11KΩ(酸金抵抗) |
| VR1,VR2 | 10KΩ(半固定抵抗) |
| Tr3,Tr4 | 2SK447 |
| R5,R6 | 0.1Ω(セメント抵抗) |
| パーツは、手持ちのものを音響用一般用取り混ぜて使いました。C1には音響用として定評のあるシーメンスの積層フィルムを使っていますが、半固定抵抗にはジャンクから抜き取ったタンタルタイプのものを使ったり、といった感じで統一感はありません。 回路構成としましては、今時珍しい準コンプリメンタリーです。 これは出力段である2SK447がまず最初にジャンク部品として手許にあり、これの活用を考えたからです。 以前東芝の営業所から貰ったデータシートを見ますと、低オン抵抗であること並びに大電流が流せるという特徴がありまして、デンオンがいうところのいわゆるUHC−MOSと呼ばれる品種であると思われます。実験時にはマイナス電源側の出力段には信号を入力しなかったのですが、これではバイアス電圧をかなり流さないと歪みが大きく使い物にならなかったのですが、中電力FETによるダーリントン+インバーテッドダーリントン回路を追加したところ、実用レベルになったので、この回路に落ち着きました。バイアス回路は窪田登司氏の「0dbアンプ」の回路を参考にしました。 アイドル電流は50mA程度に調整してあります。
出力は8Ω時に10W出るか出ないかといった感じ、歪み率は5W時に1%程度でしょうか、何しろ測定器持ってないので聴感で確かめるほかないもんで。 それでもって音質ですが、これが意外といいのですよ。今までは半導体アンプとしては2SK134/2SJ49の0dbバッファー、真空管アンプとしては12AU7−6BQ5シングル(三極接続)を使ってスーパースワンを鳴らしていたんですが、この二つがそれぞれ持っていた不満点(0dbバッファーはほぼA級域で使っているはずなのになぜかクロス歪みのようなものが聞こえ−−−今思うと発振していたんでしょう−−−、真空管アンプは低域レンジの押さえられていたのです。)がこのアンプには見あたらないのです。いやはや、ケースなんて、ジャンクのスチールケースをそのまま使い、入力コネクタもアースベタづけの一番安物だったのですが、それらのハンディをものともしない突き抜けぶりです。 出力5Wといいますとかなり小出力のように感じますが、シングル真空管アンプの出力がだいたい5W前後ですので、音量的には特に不満は出ません。むしろ我が部屋の場合、かなり小音量で鳴らすことを前提にしていますので、感度も出力も低めな方が使い勝手がよいのです。 とはいえ、これはあくまでも私の部屋での評価であり、一般的な評価となると、おそらくまた別でしょう。最近では主流となった低能率でマスの重いウーファーを使ったシステムですと、この手の小出力低ダンピングファクター(何しろ無帰還ですからね)のアンプではボロボロになる可能性大です。 もしも追製作される方はそこのところご理解の上でお願いします。ついでに、2SK447はスイッチング用としては世代の古い石ですので、2SK851のように多少なりとも世代の新しい石を使いますと、この回路のままではバイアス電圧が高すぎるので抵抗値の調節をしてください。これについては自分でも秋月で買った最新型のFETを使って作ってみようかとは思ってるんですが、前段の良いアイデアがうかばなくって・・・、2SA1015/2SC1815を使ってみたら面白いのではとか思っているのですが。 雑誌とかの記事を読んでいますと、ついつい山の頂は一つのように感じてしまい、自作をするとなると、最初から究極を目指さなくては意味がないかのような気がしてきてしまいますが、実際のところ、この程度の簡単な回路でも十分に実用になりますし(というか、メーカー製と十分に張り合えます)、何よりももっと気を楽にして自作の道を楽しんで貰いたいと思います。 |
3.さらに手に入りやすい部品を使ってこうして手許にある部品を使ってのアンプ作りは成功し、それなりに満足していたのですけど、たまたま私はジャンクでUHC−MOSを持っていて、それを使ってなかなかの性能のアンプが出来たのはいいけれども、新品で買ったならば1石あたり1,000円もするFETを使ってでは、わざわざ部品を買ってまで作ってみようと思う人はいないだろうとは思ってはいました。 だって、それだけ出せば2SK1056のようなオーディオ専用の石がペアで手に入りますからね。
やはり究極としては2SC1815/2SA1015や2N3055などの地方パーツ店でも手に入るパーツを使ったアンプを作るべきであろうと考えました。 その手のパーツ店でよく見かけるアンプキットなどはカーオーディオ用のICを用いたBTL接続のタイプとか、アウトプットにコンデンサーをつけているような物が多く、±2電源を用いるような、いわゆる「本格派」のアンプは見かけないようです。 MJの記事を読んだりいろいろと調べてみたところ、前回のアンプの回路をわずかに手直しするだけで実験は出来そうなので、まず始めに終段を2N3055にしてみました。ここでの2N3055は、オーディオ用でうやうやしく売られているモトローラ製のアレではなく、秋月電子の安定化電源キットに入っていた東芝製のをそのまま使っていて、ペアー用の選別などはしていません。(余談ですが、10年くらい前は安定化電源の制御用トランジスターと言えば2N3055だったのですけど、今では放熱器への取り付けが不便だったりするせいですっかり見かけなくなってしまったようですね。昔は2N3055なんてのは1個100円で売ってる安モンの石の代表格みたいなつもりでいたんで、MJの広告でペア1,200円というのを見て何かの冗談かと思いました。もしも2N3055がなかったら、かわりになるのを店の人に言って出して貰ってください。店でもすぐ分かるだろうし、代わりはいくらでもあるはずです。)
実験してみたところ、アイドリング電流がチャンネル当たり1Aと過剰に流れてしまい、放熱器がさわれないほど熱くなってしまったのでバイアス電圧を下げてやることにしました。R3,R4の値を33kΩ程度にしてやるとアイドリング電流は200mAとなり、放熱器もほのかに暖かくなる程度になりました。
次にドライバー段もFETからトランジスターへ変更してみます。ドライバー用の石は、準コンを設計した際に参考にした金田式の作法からしますと2SC959/2SA606の出番なのですが、そんな高級な石はとてもではありませんが使うわけにはいきませんので、ここもチープに2SC1815/2SA1015に置き換えた基板を作ることにします。ヒアリング後にパワー不足と感じられたらパラ接続するなりより大きな石に入れ替えるなりの方策を考えます。回路は以下のようになりました。

2個直列でつないでいたLEDが1個に減ったのは、実験の結果1個でも2個でもかわりがないことが分かったためです。ドライバー段をトランジスターに換えたところ、終段のアイドリング電流はさらに減り、10mAとなりました。トランジスターはFETに比べて入力容量が低く、しかも小出力時のリニアリティーがよいので、使うのであればカットオフすれすれのAB級出力で、と思っていたのでかえって好都合でした。 このぐらいのアイドリング電流ですとほとんど暖かく感じません。使用パーツは前回に増して手持ちの中から安物ばかりを選りすぐって(笑)使っています。抵抗は終段の0.1Ωにはセメント抵抗、残りは秋月で100本300円の金属皮膜、入力カップリングコンデンサも秋月の積層フィルムコンです。多分回路図に載ってる分だけのパーツでしたら2チャンネル分で、アキバでなら1,500円、地方のパーツ屋でも2,500円程度で集まるのではないでしょうか?肝腎の音ですが、これは「思いがけず良い」です。心配されたドライブ段の能力不足も通常音量ではまったく問題ありません。アイドリング電流の少なさから音がやせ細るのではという心配もあったのですが、こちらも問題なく使うことが出来ています。(実は後から2SC1815のデータシートを東芝のサイトから取り寄せたのですが、その中で用途として「10W程度のアンプのドライバー用」と挙げられていました。)
こうして、基本的にはバイアス回路の同じFETとバイポーラトランジスターのアンプが出来上がったのですけど、聞き比べますと、二つの特徴がそれぞれあって面白いモンです。FETは雰囲気重視といった感じですが、バイポーラトランジスターの場合は高解像度の写真のように、どこまでも分け入ってもくっきりと見えるような見晴らしの良さがあります。バイポーラトランジスターの音は市販アンプの正直あまり出来の良いとは言えない音ばかり聞いてきて、そのあと自作FETアンプとか真空管の音ばかり聞いてきたので、この音は結構新鮮です。しばらくはこのバイポーラトランジスターアンプを使うことにし、次はいよいよ秋月で買ってきた超低オン抵抗のFETを用いた小型アンプ作りに挑戦です。 さて、どんな物が出来上がりますことやら。4.と、その前に改良を。
次に進む前に、この2号機の改良を報告しておきましょう。 1号機のUHC−MOSFETアンプもそうだったんですが、パワーアンプとは思えぬほどのローノイズ振りなので、ヘッドフォン端子をくっつけて出力を直接聞くことが出来るようにしてみたのですが、よくよく聞き込んでみますと、どうもこもったような音質のような気がしてきました。 まあ、テレビとかポータブルCDと聞き比べても、ひどく曇って聞こえるというわけではないんですが、今までステレオで聞いていた音に比べると多少落ちた音なのではという印象がしてきてなりません。 一番疑わしいのは入力のカップリングコンデンサー(C1)です。 何しろコンデンサーというのは一番金が掛かり、それでいながらこれ!という決定版がありません。コンデンサーによる音の変化に比べたら抵抗の品種の違いなんて有って無きがごとくです。一応手持ちには「高級な」フィルムコンデンサー(確か0.47μF程しかの容量なのに1個1200円ぐらいしたはずでした)なども持ってはいますが、当初の目標「地方パーツ店でも手に入るパーツで組み立てる」というコンセプトに反するので、ここでは使いません。
早速直結化にむけて改造に取り組みます。入力点での電位は何故か0Vではなく、0.3Vとオフセットが掛かってしまっています。もしかしたらQ3についているエミッタ抵抗(R5)がQ4についていないせいでバランスが崩れているのかもしれませんが、ここでわざわざ付いていなかった抵抗を付けるのも癪に障りますので、R1とR2の抵抗値を変えることによって電位を揃えます。オームの法則に従えば、R1を1.6kΩ、R2を800Ωにすればアイドリング電流が変わらぬまま目標は達成できるのですが、残念なことに手持ちに有りませんので、R2は据え置きの1.2Ω、R1を2.4kΩとしました。R1は1,2kΩの抵抗を2本直列にしただけです。こうするとバイアス電圧が上がってしまい、アイドリング電流が増えますのでR3,R4の抵抗値も上げます。今回は44kΩにしました。 以下が改良後の回路図です。![]()
アイドリング電流が改造前の10mAにまで調整出来なくなってしまい、20mAにしてしまいましたが、ハム音などが増えたわけでもなく、目立って放熱器が熱くなるわけでもないのでそのままにしてあります。 調整は入力点の電位が0VになるようにVR1,VR2を調節するだけです。入力点が調節できれば出力点のオフセット電圧も自ずと0Vに近い値になっているようです。
さて、こうして直結化改造が終わったわけですが、その成果はと言うと、今のところ「有るような無いような」と言った感じです。心持ち音が前に出るようになった気はしますが、何しろ比較用に改造前のアンプがあるわけではないのでハッキリとしたことは言えません。 まあ結局はその程度の変化と言えばそれまでです。 むしろ、多少とはいえ、入力側にオフセット電圧が出ている事による落ち着かなさのほうが有ったりしまして・・・。プリアンプがメーカー製品とかでしたら問題は有りませんが、プリアウトがDCアンプの直接送り出しなんて場合ですと、プリとパワーアンプとの間で相互干渉を起こすなんて場合がありますので、注意深く試験した上でつなげるようにしてください。CDプレーヤー直結なんて場合でもだいたいは問題ないでしょう。CDのアウト端子には電解コンのカップリングコンデンサが入っていることが多いようですから。 どうしても気になるようでしたら、これは反則ですけど、前段に2SK147/2SJ74などのJ−FETによるソースフォロアを付けるのが手軽でよいのではと思います。
(実はお恥ずかしながら最近になってようやく「定本(続)トランジスタ回路の設計」という本を買ってきたんですが、それを読むと、ダーリントン接続とインバーテッドダーリントン接続はバイアス電圧が違って当たり前なのですね。 製作記事を読むだけでなく、こういった初心者向け教科書を読まないと理解ってのは進まないもんですなあ。)
と、今までジャンクのケースを使って回路の実験をしてきたのですが、そろそろ実用に耐えるちゃんとしたケースに入れてやろうと思い、アキバに行った折りに探してみましたが、結構いい値段のモノばかりで困っていたところ、路上で売っていたトランクケースが目に留まりました。これならばパネル部分の強度に不安はありますけれども、フレーム部分は踏んづけても問題ないくらいですし、何よりシールドのしっかりしたケースが三千円前後というのは、普通のケースに比べると大変お得です。いくつか種類のある中から一番安い二千三百円程のケースを買ってきました。
家に帰ってきてから内張のウレタンを剥がしてみますと、
パネル部分は残念なことにアルミではなく、合板でした。おそらくもっと高いトランクケースならば間違いなくアルミだったと思いますが、まあ金属でシールドしないほうが音がよいという説もあるくらいですので、ここはまず一旦組み上げてみて、シールドの必要があるようだったらそこで対策をとることにします。
パネルだけでは底板としては強度不足なので構造用合板をブチルテープを使って敷きます。ただ、合板をそのまま敷くと電源用のフィルターコンデンサーが収まらなくなるので、ちょうどコンデンサーが嵌るように合板に丸穴をくりぬきました。 トランスは今まで使っていた17V3A程のものから25V5Aほどのモノにかえます。これは以前家にあったシスコンのアンプの遺品です。フィルターコンデンサーはジャンク品の10,000μFを左右チャンネル独立で4本使いました。電源電圧が変わったので回路の定数も以下のように変わりました。
本来でしたら半固定抵抗の調整範囲で対応できるように作っておくべきなんでしょうが、まあ、そこはそれご愛敬ということで。
以前のアンプからQ1〜Q4のトランジスターが変更になっていますが、これは2SC945/2SA733の方が2SC1815/2SA1015と比べてhfeが大きく、多少は音質に期待が出来ること(2SC945と2SC1815はともにメジャーなトランジスターで、おそらく値段は同じで、しかもどちらもどこの電子部品屋ででも売ってるはずです)、2SA1170Bは市内の部品屋で安く売っていて、しかもケースの質感が2SK134/2SJ49に似ていて、何となく音質に期待が出来たからです。ただ、アルミケースかと思ったらどうも違うようです。2SC1170Bの本来の用途はテレビの水平線出力用で高耐圧が特徴です。もちろんこの回路は従来通り2SC1815/2SA1015、2N3055でも問題なく動作します。
組み込んでみましたところ、配線がショートして整流ダイオードとコンデンサーの間に入れたセメント抵抗を真っ赤に焼いてしまうなどのミスもありましたが(アレはそのままふたを閉めてしまったら間違いなく火事になっていたわけで、思い出すだに恐ろしいことです)、懸念されたノイズも問題なく(ヘッドフォンで確認)、取り敢えずは安心しました。 ただ、心配な点としては放熱用の穴がないのでこれからの季節、排熱と熱暴走の心配をしなければならないということです。熱暴走についてはR1、R2をダイオードに置き換え、排熱は上面パネルをパンチングメタルに換えるなどの対策を考えていますが、取り敢えずは今のままで様子を見ることにします。 あと、電源部はこんな感じです。

ノイズを減らし、チャンネルセパレーションを良くする為電源ラインに抵抗を入れるという、半導体アンプでは「姑息な手段」とされていることをしています。 しかし、この抵抗は霊験あらたかで、ハムの類はぴたりと止めてくれます。ここでは左右の電解コンを独立させているのでセメント抵抗はブリッジダイオードと電解コンの間に入れていますが、トランスとブリッジダイオードの間に入れた場合にも同様の効果があることを確認しています。 まあ、私の場合は高効率のスピーカーを使っているし、ヘッドフォンを直につなげて聞きたいという理由からこういう構成にしたわけで、この辺は、小出力時と大出力時のどちらを重視するかでしょう。取り敢えず、私の部屋では大音量で鳴らす場合でもこの構成で不満は感じていません。肝腎の音質ですが、以前に比べてより高域が伸びた感じのバランスになりました。これは2SC1170Bのキャラクターによるところが大きいのではと思っています。ただ、UHC−MOSのアンプに比べて低域の量感が足りません。これはカップリングコンデンサー(C)の容量不足から来ている可能性大です。 ただ、レンジのバランスという初歩的な問題を棚に上げて音質を云々するならば、さらに繊細で見通しの良い音になったような気がします。これまで実験用ということで何度も部品の付け替えをして基板もくたびれたことですので、定数も決定したところでちゃんと作り直してやろうと思っています。
アンプの正面から見たところ。ハッキリ言ってタダのトランクです(笑)。 その上なにげにキー式のスイッチが着いてるところがなお怪しいです。スイッチは秋月電子向かいの鈴昇で200円で買いました。右に付いているヘッドフォン端子はノイトリックのPA用で、600円程度の値段にしては作りがごつく、安心して使えます。欠点と言えば普通のヘッドフォン端子のように抜き差しで出力の切り替えが出来ないことでしょうか。 ラジ館2Fのトモカで買いました。あそこはアキバの他の店と違って店員さんの対応が恐ろしく丁寧なので、行く度こちらが恐縮してしまいます。 ヘッドフォン端子はスピーカー出力から直接つないであるだけですので、モノラルジャックは刺せません。これは適当な抵抗を挟むなり、ヒューズを入れてやるなりの対応を考えた方が良さそうです。
同じく後ろ側からみたところ。入出力の端子には以前作ったアンプから外してきた高級品をおごってあります。 入力端子はスーパートロン、出力端子はヒノオーディオのスピーカー端子です。ただ、元がスピーカー用なんでアンプ用にマイナスが内側に来るよう配置すると+−の表記が互いに上下ひっくり返ってしまうのは部品流用故のご愛敬と言うところでしょう。
アンプ内部です。 部品を仮配置してみますと収まりきるかどうか不安だったのですが、実際に組み立ててみたところ、何とか一通りの部品を詰め込むことが出来ました。立体的に配置できたためでしょう。 ただ、このようにフタ側と本体側で分けて配置しますと、組み立ててるときは問題ないけど、いざフタを閉めると思いがけないところで配線が干渉しあってなんて事がありますので、実際の組み立ては慎重に行ってください。 トランスは磁束バンドも付いてないシロモノですが、コアボリュームに余裕があるためか漏れ磁束による悪影響はほとんど感じません。 さすがは松下Δの製品だけあります。フィルターコンデンサーは東和のジャンク品。容量の割に体積がでかいところに音質を期待しての活用です。実はこの手の特大電解コンデンサー、部屋にまだ何本も転がってまして、これの活用を何とか考えませんと。 はじっこに写っているテスターはオフセット電圧を見ています。このときは2.5mvを指してますが、現在は1mv台で安定していて、気温によってアイドリング電流が変化しても代わりはありません。この辺の安定度はM0S−FETには真似の出来ないところです。放熱器の有効体積(とでも言うんでしょうか、フィンまで含めて大雑把に体積を計ったもの)は5*6*22センチで660立方センチ、これでアイドリング時に約3W放熱させているだけですので、かなりの余裕を持っています。熱暴走しない理由はとにもかくにもこの余裕のありすぎる放熱にあるのだと思います。
ここまできて回路もまとまってきたことですので、決定版としての基板を作りました。

いきなり大げさになっていますが、トータルゲインは今までと変わらず0db(1倍)です。前段並びにドライバーにに使うトランジスターも汎用品からオーディオ用として名高い2SC1775/2SA872にかえましたが、これは耐圧の関係からです。電源電圧が±30Vまでなら今までのトランジスターで全然問題ありません。回路としましては点線部分で二つの基本的な回路を組み合わせているだけですので見た目よりは組み立ては簡単です。製作に自信がない場合には前後を別々に作り確認するのも良いでしょう。前段のダイアモンドバッファーはヘッドフォンアンプなどに使われることの多い回路らしいですが、ここでは見た目の美しさから採用しました。これと同じくらいの回路規模で差動増幅段を足すことはかんたんかと思いますが、差動増幅は何となく嫌いなので(笑)、ゲインはなくともこの回路にしました。結局のところ良質のフィルムコンデンサーがあればそれで用がたされてしまうのですが、この回路の方がフィルムコンより安く上がってしまう上に、DC直結が出来るというメリットがあります。 定数については失敗してしまいました。R1,R2は本当は半分くらいの抵抗値にして2mA程度のアイドリング電流を流してやるべきです。 ただ、試聴してみますと、まともに音は出ていますので気にするほどのことは無いのかもしれませんが・・・。と、まあここまできて自分が納得のいく所まで出来上がったことですんで、このページはひとまず完成ということにします。
初めの頃に予告していた秋月で売っているMOS−FETを用いたパワーアンプ作りですが、実は出来上がっているんですけど、正直面白みのない回路なんで発表するほどのこともないかという状況です。ただ言えることはコンプリメンタリペアーでなくとも、何となく揃っちゃうし、おともでちゃうねえということでして(笑)、値段も安いことですし一度試すには面白いかもしれません。
この先お盆過ぎまで忙しくなるのでアンプ作りは秋まで封印の予定ですが、2SK405/2SJ115が手許にあるので、これを使ったアンプを暇になったときに作りたいと思っています。 バイポーラートランジスタを使ったアンプが結構いい加減に作った割に良い音を出してくれたのに対し、FETはばらつきも大きく(ペアーが思うようにとれないんすよ(泣))、入力容量も大きいので、これの対策をきっちりと考えたアンプを作らないといかんなあと考えているところです。SANSUIに敬意を表してBTLで作ってやれば素子の多少のばらつきも吸収できて好都合だとは思うんですが、一方で、昔買った電池式金田アンプのケースに電源まで内蔵させた小型アンプを作りたいという気もしていますし、難しいもんです。 ま、旅行でも何でもプランを練ってるときが一番楽しいんですけどね。