これまでに投稿した疾患解説

8月7日は鼻の日 ―鼻の病気の色々な症状―

 日常生活で鼻がつまる、鼻水が多いなどの症状は誰でも経験があると思います。また、
においがわからない、鼻声、くしゃみ(スギ花粉症やアレルギー性鼻炎)で困った事も
あるでしょう。
 このように症状が直接に鼻と関連している場合には耳鼻咽喉科を受診する事が多いと
思います。しかしながら、直接に鼻と関係がないような症状が、実は鼻の病気が原因と
なっている場合があります。

 頭が重い、または目の奥が重いといった症状を自覚した場合には、副鼻腔炎(ふくびく
うえん、いわゆる蓄膿症)が原因とかもしれません。脳の病気を心配されて頭部CT検査を
受け、副鼻腔炎が発見されることもあります。軽症の副鼻腔炎と診断されれば、数週間の
通院で症状が改善しますので放置せずに診察を受けて下さい。

 ひどいいびきや睡眠時無呼吸も、鼻の病気でみられます。鼻の粘膜のむくみや真ん中の
しきりのゆがみ(鼻中隔彎曲、びちゅうかくわんきょく)による鼻詰まりで鼻呼吸がうま
くできていないことが原因となります。目覚めた時に、口やのどがカラカラに渇いている
場合も同様に鼻詰まりが原因かもしれません。症状がひどい場合には、鼻詰まりを治す手
術が必要になります。その他に、口臭、のどのイガイガ感、痰のからんだ咳も鼻の病気が
原因となることがあります。気になる症状がいつまでも続く場合は、耳鼻咽喉科専門医に
よる診断が重要ですので、お早めに相談して下さい。
(平成16年8月 リック)


スギ花粉症の治療薬 −点鼻薬と薬剤性鼻炎−                   

スギ花粉症でお悩みの方鼻や眼の症状が出現し、さぞかしお困りのことだと思います。
特に「鼻づまり」は、鼻声や口が渇くなどの症状だけでなく睡眠不足や注意力低下の原因
ともなる不快な症状で、一日も早い改善を望まれることと思います。
 ところで、皆さんは薬剤性鼻炎というものをご存知でしょうか。実はこれは薬局で購入
できる点鼻薬を頻回に使用し続けることで起こる疾患です。
 通常、専門医はアレルギー性鼻炎の診療ガイドラインにしたがって、鼻づまりがひどい
場合には、鼻づまりに効果的な内服薬を処方します。しかし、それでも効果が不十分な場
合もあり、このような時には点鼻薬を処方します。専門医で処方する点鼻薬はステロイド
ホルモンを含んでおり、点鼻により鼻粘膜のアレルギー反応を抑えることを目的としてい
ます。このステロイドは微量で、吸収されてもすぐに分解されるため全身的副作用が少なく
安全な薬とされています。
 一方、薬局で購入できる点鼻薬にステロイドは含まれておらず、かわりに抗ヒスタミン剤
や血管収縮剤が含まれています。これは血管収縮剤により鼻粘膜のむくみをとることで鼻の
通りを良くする薬剤です。鼻づまりがひどいときに限って使用するのであれば問題はありま
せんが、頻回の点鼻を続けていると次第に薬の効いている時間が短くなり、かえって鼻づま
りをひどく感じるようになります。これを薬剤性鼻炎といいます。

 薬剤性鼻炎にならないためには、血管収縮剤の使用回数を減らすことが重要です。血管収
縮剤の効いている時間は6時間程度ですので、点鼻回数は日に2、3回が適当と考えます。
症状の強い時期に限り1週間以内に使用を控えるようにしましょう。これ以上の点鼻が必要
な場合には専門医を受診し、抗アレルギー剤の内服やステロイドの点鼻薬についてご相談下
さい。自己判断で薬剤を使用するのではなく、適切な薬剤を適切な用法で使用することが重
要です。
(平成17年2月 リック)

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